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第十四章:開かれた扉

今回も読んでいただきありがとうございます!


カフェ中心に見たい方は一気に

第五十三章:交差する道、カフェにて

までスキップしてくださいませ。

魔王とか勇者のことが気になる方はそのまま読んでも大丈夫ですが、バトル展開が続きます。

のんびり見るならスキップ推奨です!

(後で気になってからこの辺り見てもらうのでも大丈夫です!)

村の外れから立ち上る黒い霧――それは見たことのない異質な脅威の予兆だった。ルナグレープの力を新たに宿した俺は魔王と勇者と共に村の境界線を越え、その正体を確かめるため足を進めた。


体の奥から湧き上がる不思議な感覚。以前の俺とは違う力が、静かに脈打つように全身を駆け巡っている。だが、それがどのように使えるのか、俺自身まだ理解できていなかった。


霧が立ち込める場所にたどり着くと、そこには荒廃した土地が広がっていた。木々は枯れ果て地面にはひび割れが走っている。そして、霧の中心には――。


「これは……!」


俺たちの前に立ちはだかったのはアルセインの姿だった。だが、以前の彼とは異なっていた。黒い霧と一体化し、その体はまるで霧そのものが人型を作り出しているようだった。


「貴様……まだ生きていたのか。」

魔王が鋭い声で問いかける。


アルセインは冷たい笑みを浮かべながら答えた。

「生きている? 違うな。私はもう、この世界の一部となったのだよ。ルナグレープの魔力によってな。」


アルセインの言葉に俺の背筋が凍る。


「どういうことだ?」

俺が問いかけると、アルセインは楽しげに話し始めた。


「ルナグレープはただの果実ではない。それは、この世界の中心に存在する“扉”を守るための鍵でもある。その扉を開くためには膨大な魔力が必要だ。だが、お前が“管理者”となり魔力を封じたことで私の計画は一度狂った……。」


扉――?

俺はその言葉に混乱する。


「扉ってなんのことだ?」

アルセインは薄笑いを浮かべ、黒い霧を操るようにして続ける。


「お前がこの世界に来るきっかけとなったものだよ。この世界と異世界を繋ぐ“扉”だ。」


俺の体が硬直する。

「この世界と異世界を繋ぐ扉……?」

それはつまり――俺が現代社会に戻れる可能性があるということだ。


「だが、なぜそんな扉が存在するんだ?」

魔王が険しい顔で尋ねる。


アルセインは冷たい目で魔王を見返す。

「この世界は本来ひとつの完全な秩序を持っていた。だが、過去に異世界の人間が扉を開き、こちらに流れ込んだことでその均衡が崩れた。お前たちが経験してきた混乱のすべて――それは扉によるものだ。」


勇者が声を荒げる。

「つまり、あなたの目的はその扉を完全に開くことなの?」


アルセインは小さく笑いながら頷いた。


「その通りだ。そして完全に開かれた扉を使ってこの世界を再構築する。異世界の力をも利用してな。」


俺の胸の奥でルナグレープの力が強く脈打つ。扉の話を聞いてしまった以上、俺の選択にはさらに大きな責任が伴う。


「アルセイン……お前は扉を開いて何を得ようとしているんだ?」

俺が問うと彼は冷たい笑みを浮かべたまま答える。


「お前が理解するにはまだ早いさ。ただ、言っておこう。管理者であるお前もその扉に縛られている存在だ。」


「縛られている……?」

その言葉の意味を問おうとした瞬間、アルセインが手を掲げた。黒い霧が渦を巻き俺たちに向かって押し寄せる。


「来るぞ!」

魔王が闇の剣を構え、勇者が光の刃を作り出す。


俺も負けじと前に出ようとするが、その瞬間、足元から奇妙な感覚が広がる。地面が裂け、光が漏れ出している。それは何かが目覚めようとしているような気配だった。


「やはりな……管理者になったことで、お前の中に“扉”の力が宿ったのだ。」

アルセインが目を細めて笑う。


その言葉を聞いた瞬間、俺の視界が歪む。頭の中に現代社会の映像がフラッシュバックする。忙しいオフィス、ビル群、そして、あの小さなカフェ……。


「俺は……まだ帰れるのか……?」

心の中で湧き上がる疑問。それは、俺の新たな決断を大きく揺さぶるものだった。


アルセインの攻撃を防ぎながら、俺は自分の中で芽生えた扉の力を感じ取っていた。そして、その力が示しているもの――それが、この戦いの結末に直結する予感があった。


黒い霧の中、アルセインの声が響く。


「選べ、管理者よ。ルナグレープを使って扉を閉じるか、それとも扉を開き自分の未来を掴むか――。」


その言葉が俺の胸を深くえぐる。どちらを選んでも、重大な結果を招くだろう。そして、俺にはその選択を迫られる瞬間がすぐそこに迫っていることを感じていた。


「俺は……どうすれば……。」


暗闇の中、扉の光がゆっくりと輝きを強めていく。

カフェ中心に見たい方は一気に

第五十三章:交差する道、カフェにて

までスキップしてくださいませ。

魔王とか勇者のことが気になる方はそのまま読んでも大丈夫ですが、バトル展開が続きます。

のんびり見るならスキップ推奨です!

(後で気になってからこの辺り見てもらうのでも大丈夫です!)

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