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おいしい惣菜いかがですか! シーズン2  作者: 蒼凪 悠


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25話 オタク道まっしぐら

 みなさん!お久しぶりです!

 あなたの心の癒し!

 高木ひな子が帰ってきましたよっ!

 いやぁ……作者が別の会話劇を書いていたみたいですけど

 いまいち続きが書けないということで……

 急遽シーズン2を早めることにしたらしいですっ!

 勝手な話ですねぇ……所詮ど素人の物書きがねぇ……

 あっ!そんな身内ネタはほっといて!

 【おいしい惣菜いかがですか! シーズン2】

 はっじまりまぁ〜すっ!


 △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△


「いらっしゃいやせぇ〜!」

「うわ! 春(はる)の姫巫女(ひめみこ)verフィギュアあるじゃん!」

「まじか! 神々の残響のフィギュア、なかなか手に入らないし、買いじゃね?」

「でも2万かぁ……」

「今諦めたら! この先ずっと後悔することになるぜ!」

「おお……」


 ここは、とある人形好きが集まる場所。

 小さな店舗があちらこちらに立ち並ぶサブカル地区……いわゆるオタクの聖地である。

 数ある店舗の中でも、全国に店舗を持つ有名なショップで、一人の女性が悩んでいた。


(う〜ん……どうしよう……)


「ありがとうございやしたぁ〜」

「買っちゃったよぉ! しばらくは晩飯うどんだな……」

「あははは! 奢ってやんねぇからな」

「プレミア間違いなし! 入荷は2体だけになりやぁす!」 


(てことは今売れたみたいだから……これが最後……)


「おや? お客さんひょっとして……15話で残響の限定品のゾロ目222番を、9,800円で買ってくれたお姉さん?」

「あっ、そうですねぇ……」

「いやぁ、毎度いいタイミングで来店されますよねぇ!」

「あははは、そうですかねぇ……」

「今日はその春のフィギュアを狙っているんでしょ?」

「ええ……まぁそうですね……」


 周りをキョロキョロしながら、店員が小声で呟く。

 それは、オタクの心を最大限に揺さぶる、悪魔の囁きであった。


「ここだけの話……お姉さんいつも買ってくれてるから、サービスしちゃいますよぉ……」

「サ、サービスですか!?」

「しっ! 内緒で!」

「はぁ、すいません……」

「もしそれ買ってくれたら……神々の残響ポップアップストアの特別グッズ引換券つけますよ……」

「ください」

「ありがとぅございやぁぁす! レジへどうぞぉ!」


 店員の悪魔の囁きに負けて、レジへ向かった時……

 カウンターにスッと出される品物。

 それを見たオタクはまた目を輝かせる……


「あ、そういえば……今日入荷したてのマグカップ並べるの忘れてやしたぁ」

「それもください」

「合計、税込で23,000円でございまぁす!」

「25,000円からで……」

「お釣りとレシートでぇす! 毎度どうもでぇす……非売品のクリアファイル、おまけしときますよ」


 全ては、ベテラン店員の思う壺だった……

 それであっても、彼女の目は輝き続け、込み上げてくる喜びを噛み締めていた。

 そう……家に帰って落ち着くまで……


「ちょっと文(あや)。そんなところにぼーっと立って何してるのよ?」

「ん? 千秋(ちあき)? こんなところで会うって珍しいな」

「ちょっと電気屋さんに用事があってね。って、その紙袋……また人形買ったの?」

「いいじゃんか、なかなか手に入らないのがあったんだ」

「……どうでもいいけど、人形好きねぇ。もう20体ぐらいはあるんじゃないの?」

「人形っていうな! フィギュアだよ! それにそんなにないぞ、17体だ!」

「あんまり変わんないじゃない……」

「で、電気屋はもう行ったのか?」

「ううん、これからよ。一緒に連れて行ってあげてもいいわよ?」

「うん、時間あるしついていくよ」

「そ? なんか二人でお買い物って久しぶりね」

「そうかな?」

「そうよ、最近はひな子も一緒が多いじゃない」

「そうだね、今頃ひな子はお弁当の追加に追われていそうだね」

「あたふたしながら、ご飯詰めてるのが目に浮かぶわ」

「あはは! ひな子って感じだ。それで、電気屋で何買うんだ?」

「電動歯ブラシ?」

「電動歯ブラシ? ってなんで疑問系なんだよ」

「そんな名前だったかなと思っただけじゃない」

「多分それであってるよ」

「うわぁ、結構種類があるのね」

「どれも一緒じゃない? 違いあるのかな?」

「そんなに違いはなさそうね……この色落ち着いてて、いい感じじゃない?」

「いいとは思うけど、千秋はもっとピンクとか可愛い系が似合うと思うけどなぁ」

「そ……そうなの!? ピンクって……私に合うかな? (ポッ)」

「似合うよ、千秋は普段からもっと可愛い色の服とか着ればいいと思ってるよ」

「そ、そうなの……(照) じゃぁ、今度一緒に買いに行く?」

「うん、行こうよ」

「……ありがとっ(ポッ)」

「で、どれにするか決めた?」

「うん、どれでもいいわ。これで……」

「…………」

「どうしたの文?」

「いや……いくらピンクが似合うって言っても、リボンをつけた有名な猫キャラのってのは……どうかなぁって」

「まままま間違えただけよっ! こっちよこっち!(汗)」

「あぁ、それならいいと思う。私も買おうかなぁ」

「……ブラシは交換できるみたいだし、本体は一緒に使ったらいいじゃない」

「ほんと? なら安くつくなって……私ん家に置いとくつもりかっ!?」

「い、いいじゃない! この私が毎度お泊まりしてあげてるんだからっ!」

「まぁいいけどさ……千秋、週2で泊まりにくるけど、親御さんは心配してないの?」

「するわけないでしょ、私たちもう20歳よ? そんな心配されても嫌だわ!」

「嫁入り前の娘が帰ってこないって、彼氏ができたと思われてたらどうするんだ?」

「べ、別に……文ならいいけど……(ボソッ)」

「え? なんて?」

「な、なんでもないわよっ! ともかく心配なんてしていないから、これからもお泊まりしに行くわよっ!」

「わかったよ。それじゃその歯ブラシ代金、半分出すよ」

「ほんと?」

「一緒に使うんだろ?」

「私買ってくるわねぇ!」


 男と女……女と女……男と男……

 愛というのは、人それぞれである……

 今日の千秋は……大輪の花が開いたように……

 華やかな笑顔だった……


 タラララタラァン♪ タラララタラァン♪


「はい?」

「ちょっと文! どこいったのよっ!?」

「あっ、ごめん! 今3階の本屋さんで並んでる」

「本屋で並ぶ? 何買うのよ?」

「いやぁ……神々の残響の最新コミックス18巻、今日発売だってこと忘れててさぁ!」

「そ、そうなの……」

「うん、そしたらイラスト集vol3も発売だったみたい! しかも作者のサイン会してるんだ! 今それ買うのに並んでるから!」

「はぁっ!?」

「もう信じられない! まさかサイン会してるなんて! 千秋が電気屋に誘ってくれてなかったら、この幸せを得られなかった!」

「そ、そうなの? よかったわ……」

「うん! だからあと1時間は並ぶと思うから、先に帰っていいよ!」

「……お馬鹿っ!?」


 それから数時間後、戦利品を並べて満足げな文。

 しかし、財布の中身を確認し、夕食を素うどんで済ます彼女がいた……

 みんなも衝動買いには気をつけよう!


 △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△


「えぇぇっとぉ……シーズン2の1話目で、主人公の私が本文に出てませんが……」

「いいじゃない。ちゃんと忘れずに名前出してあげたでしょ?」

「そうなんですけど……しかもお惣菜関係ない話でスタートしてますけど……しかも地の文も多少……」

「うん、そうだね。そんなにお仕事ネタなんてないし、会話だけじゃ文字数しんどいんだって」

「地の文も少し入れて、百合も推すらしいわ」

「へぇ……そんなんで良いんですねぇ」

「まぁ、趣味の世界だからね。私たちを書いてる作者は」

「いいです。けど……千秋先輩の歯ブラシが文先輩の家にあることが許せません!」

「ふんっ! ひな子にはまだ早いわっ!」

「ぬぬぬ……い! いつか奪ってやるんだからっ!」

「なんだよそれ、あははは」

「わけわからないこと言ってないで、早く次回の予告しなさい!」

「……次回っ! 【体育祭にはエビフライ!】 お楽しみにぃ……絶対に花ちゃんと皐月ちゃんのお話だよね……」


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