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嫉妬?

ライブは熱気に包まれ最高潮のまま終わった。


「楽しかったね」


「愛里、はしゃぎすぎ」


「美憂だって途中からノってたじゃない」


「それは‥‥‥」


ライブ中殆どミヤビさんを観ていた。やはり何も喋らなかったけど楽しそうだった。


「愛里、ちょっとお手洗いに行ってくるね」


私は沢山居る人だかりをかき分けながらお手洗いに向かう。

用を済まし、お手洗いから出たら偶然ミヤビさんに会った。


「ぶつかって来た人?‥‥‥観に来てたんだ、あれから大丈夫?痛い所は無い?」


「‥‥‥大丈夫です」


私の事心配してくれてたんだ、ちょっと嬉しいかも。


「あまり遅いと危ないから早く帰れよ」


そう言うと踵を返し去って行った。


「‥‥‥有り難うございます」


ミヤビさんの背中にお辞儀をして、私は待たせている愛里の元へ急いで戻った。


「美憂、遅い。あれ?顔真っ赤だよ、何かあった?」


「え? 何も無いよ」


私はさっきお手洗いの前でミヤビさんに会っていた事を隠した。


「美憂、私お腹空いたからファミレス行こう」


私達はライブハウス近くにあるファミレスへと移動した。

各々、店員さんに注文して待っている間色々な事を話した。


「じゃあさー、今度合コンしよ」


「いいよ」


私達は合コンの日取りを決めて居たら、入り口の方から女性達の色めく声がして、そちらの方を向いたら楽器を持ったミヤビさん達が立っていた。


「美憂、これってラッキーじゃない!?」


私もまさかこんな所に来るとは思っていなくて驚いてた。


店員さんに連れられてどんどんと近付いて来る。

そして、私達の向かい側の席に案内された。

それにしてもミヤビさんもそうだけど、他のメンバーの人達も格好いい。女の人達が騒ぐのも分かる、あの一角だけ雰囲気が違うから。


「私、今日一番の幸せだよ」


「愛里‥‥‥」


好きなバンドの人達が直ぐ目の前に居る、興奮しない方が可笑しいって位なんだろうけど私は緊張してしまう。

あ、今ミヤビさんと目が合った。





********************



「ミヤビどうした? 向かい側の子、知り合いか?」


「いや、なんでも無い」


「そうか? それにしても二人共、可愛いよな」


「またショウの悪い癖が始まった」


「別に良いだろう、可愛い子なんだから。それに俺達のライブにも居たんだから」


「はいはい、程々にしとけよ」


ショウの悪い癖、ライブ後は何時もここのファミレスに来て可愛い女の子を物色してお持ち帰りする。

何時もなら無視しているが、今日に限ってイライラする。

早く帰れと言ったのにこんな所に居るからだ。しかも、ショウに気に入られてる。

相手の女の子も満更でもなさそうな顔をしている。でも、彼女は―――


俺は軽く溜め息を吐くと、立ち上がりショウの隣に行き彼女の腕を掴み引き寄せる。


「ミヤビ、どうした?もしかして、お前も同じか」


「一緒にするな」


俺はショウを軽く睨んでから、彼女を店から連れ出した。

当然、彼女は何が起きたのか理解出来ず慌てている。

けれど、俺は無視する。自分でもどうかしていると思う、こんな事は今まで一度もした事が無かったからだ。


「早く帰れと言ったよな?」


「‥‥‥ごめんなさい」


彼女は泣きそうになりながらも、謝ってきた。


「別に泣かすつもりはない」


無言のまま彼女を自宅まで送る。


玄関前に着き、彼女からお礼された。


「次からは、早く帰れよ。それと、今度店に来たら俺を指名しろ」


彼女は静かに頷いて、家の中に入って行った。

俺はその姿を見送ってから自宅へ帰った。


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