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まだ見ぬ神様を探して6

「んで、紅ちゃん。これからどうしよっか?」

何時までもここでじっとしている訳にも行かないし・・・早いところ神様を見つけないと、本当に、日が暮れてしまいそうだ。と言うより高天原ここには時間の概念何てあるんだろうか・・・う~ん・・・謎だ。


「う~ん、そうだね~。もう一回周りの状況を確認してくるよ。」

そう言って、右腕を垂直に上に挙げ、大きく半円を描きながら右腕を下に下ろすのと同時に体を一周させた。そうさっき使った風のカグラ舞だ。


「うん、お願い。」

今の頼みの綱は紅ちゃんしかいない。私も何か出来ることがあればいいんだけど。無力な自分に少し自己嫌悪してしまいそうだ。

「んじゃ、もう一回見てくるね。」

そして、紅ちゃんが空に向かってジャンプしようとした・・・その時!


「キャーーーーーッ。」

いきなり遠くの方から叫び声が聞こえた。声からして女の子だろうか、声のした方向を探してみるけど、周りが木々に囲まれた山の中じゃ、何処から声がしたのか分からない。


「紅ちゃん!!」

「うん!」

目と目を合わせ、阿吽の呼吸で会話すると、紅ちゃんは空高くジャンプしていった。流石は紅ちゃんだ、こういう時、私が何を考えて、何をして欲しいか言葉で伝えなくてもすぐに伝わる。まさに以心伝心とはこの事を言うんだね。っと、こんな悠長な事考えてる場合じゃない!今は叫び声の主を探さなくちゃ!


目を閉じ、深呼吸して体の全神経を耳に集中させる。

風の音、鳥の鳴き声、木々の葉がかすれる音、全てが鮮明に聞こえてくる。


「もっと、遠くの音を探さなくちゃ・・・。」

さらに遠くの音を拾おうと、さらに意識を耳に集中させる。


「うぇ~~~ん、えっぐ・・・・ぐずっ・・・。」

聞こえた!女の子の声だ。しかもまだ幼そうな子供の声だ!でもどうして女の子がこんな山奥に??

いやいや、そんなことより今はその子を見つけるのが先決だ。


「夕華!女の子がいたよ!」

空に飛んでいった紅ちゃんが帰ってきた。かなり急いで戻って来たんだろう、肩が上下に大きく動き呼吸が乱れている。しかも、かなり焦った様子で。


「何処に!?」

やっぱり、あの声は間違ってなかったんだ!


「ここから少し東に行った所に滝があった・・・、やっぱり迷ってなかったんだよ。で、その滝の近くの大きな木の上に女の子がいたんだ。それで・・・。」

いつもは淡々とした口調で喋る紅ちゃんなのにこんなに早口で話すなんて、何かあったに違いない!


「それで・・・?」


「うん・・・それでね・・・・。」

はぁはぁと荒々しい呼吸をして、一呼吸置くと


「それで・・その子・・今にも木から落ちそうになってる。はぁ・・・はぁ・・・あの木の高さじゃ怪我だけじゃ済まないかも・・・。助けに行かないと・・・・。」

そう言いながら、前かがみになり呼吸を整えていく紅ちゃん。


「分かった!紅ちゃんはここで待ってて!」

こんな状態の紅ちゃんを動かす訳にはいかない。


「うん・・・お願い・・・。」

まだ息を整えている紅ちゃんを後ろに私は駆け出した。

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