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2、終わりを求める旅

 アンドロイドの少女の寿命が尽きて数万年。


 動く手段を失った本は半ば地面に埋もれて朽ちていくのをただ待つばかりの日々だった。


 小惑星の衝突と、それに伴うポールシフト。それと連動するようにして起きたスーパープルーム。それだけの大災害が続いた地球上において、人類はもはや尽き果てていた。


 地球上にヒトはおらず、本はこのまま日の目を見ることなく機能を停止するのだと思った。


 けれども。

 けれども不意に本は拾い上げられた。


 その白くしなやかな手はそっと本を開く。するとそこから三頭身でちょび髭のシルクハットをかぶったおじさんが飛び出した。


「私は日本中央図書館で利用者のお手伝いをしていました、ザ・ブックと申します。以後お見知り置きを……おや?」


 それは見知った顔だった。


「ひさしぶりね、ザ・ブック」

「お久しぶりですね、青の魔女、柏木アリサさん。お元気でしたか?」


「ええ、まあそれなりに」

「私の手助けは必要ですか?」


 魔女は少し、考える素振りを見せてほほ笑む。


「私の話し相手になってよ。最近は話し相手がいなくて退屈だったのよ」

「もちろん、よろこんで」


 こうして魔女とザ・ブックは最後の旅に出た。


 結末を知ってしまっている、終わりを求める旅へと。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。

拙い作品ではあったと思いますが、それでも最初から最後まで読んでいただけた方がいたのならば、この上ない幸せです。

よければ感想等もお聞かせいただけると作者としては励みになりますので、よろしくお願いします。

これにてこの物語は完結となります。


……が、実は作中に出てきた青の魔女、柏木アリサの物語が《それはまるで魔法のようでhttps://ncode.syosetu.com/n1274fy/》として公開中(今作の前日譚的なお話かな?)なので、今作を読んで興味を抱いた方がいれば、そちらのほうも併せて読んでいただけると幸いです。

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