3 背中で一人弄り
事が終わって昔なら煙草を手に取ってプカーって感じだけどそれは無くてやれやれといった感じで上を向き次いで向こうを向いた。
ファーストサマーウイカが寝る時は両手を鼠径部に置いて寝るなんて超高視聴率番組で言っていた。やってみたら仰向けならできるけど横向きだと難しい。
ついでにギューとしてジンとして見る。いい気な調教旦那をギャフンと言わせる。置いていくために。
旦那の方を向いて一人弄る。だけでは詰まらないから手の動きが旦那に伝わる様に少しくっつく。
全然伝わらない。続けていると、うん? って感じをして、暫く様子を観察して尻をくッとくっ付けてきた。
それからなにをしている? と起きてきたからさっと寝返りを打って知らんぷりした。これは男には出来ない女の特権だ。
暫く続ければ、なんで? となるかな。徐々に私は手の届かないところに行くんだよ。
何も無い日にクポーと寝ている旦那にもしてみた。段々に?マークが溜まっていくだろう。
朝、食事をしている時、なんか怪しい? と探った眼で見てくる。術中に嵌っているようだ。知らんぷりした。
もう少ししたらニターと笑ってやろうかな。腰を抜かさないまでもかなり驚くだろう。
気になるものを残していくような、背中が透けて気持ちがこっちを向いているのが分かるような風情で玄関ドアを閉めて出勤していった。
仕事が手に着くか心配だけど毎日が戦場という訳でもないだろう。
注意して進めないと旦那も現場を掴んでやろうと突然パット布団を剥ぐかもしれない。
そんな気配がするから接触はしないで微妙な動きと気配を醸して疑心を育てる。
きっとそんな日が訪れるだろうけど2・3回は何もない。
何回目かには手の位置を確かめに来るだろう。
まあ可愛く悪さが見つかった風を装おうかな。
さてその日の食事をどうする。豪勢にするか質素にするか。
豪勢にしたら犬みたいだから質素に目刺しを焼いてやろう。
私の真意は見つけていないんだよ。
見つけたときは手遅れで憐れなお零れ旦那になるんだけど。




