思念力、通称「特異な人間」、そして氷の能力
「とりあえず私は飲み物の用意をしますので適当に座っていてください」
雪奈に色々と説明をしようと思った明乃は長話になる可能性もなくない、そう思ったのかそう言っては奥の部屋へ入って行った
「あっ、はい、ありがとうございます、っえ、えっと…」
明乃にそう言われては雪奈は適当に座ろうとした、だがこの場合どこに座れば良いのかと迷った、そこで雪奈がうろちょろと見ては迷っている事に気づいたのか陽太はソファを見ては言った
「とりあえずそこのソファにでも座っておけば良いんじゃないかな?」
「!あ、はい、そうですね」
陽太にそう言われてか雪奈はカバンをゆっくりとソファの横に立てかけては礼儀正しくスカートを尻の方へ敷いては座った、そしてそこを偶然見ていた陽太は偉い子だな、そう思っていた
陽太の常識、または陽太の周りの今までの女子がおかしかったのか今まで陽太が見てきた女子は皆スカートを尻の方へ敷かずそのまま座るような感じで座っていた為にとても礼儀正しく見えていた
「?狩野くん?」
「!っあ、い、いや、なんでもないよ」
無意識のうちにガン見していた事が雪奈に呼ばれてわかったのか苦笑いしては咳き込み反対のドアの方を向いてはそっと壁に寄り掛かった
「そうですか……っえ、えっと…狩野くん」
「?ん?どうしたの?」
壁に寄り掛かっていた所で名前を呼ばれた事に陽太は振り返った、雪奈はどこか言いにくそうな表情を浮かべては言った
「っど、どうして座らないんですか?」
「・・・っえ」
笑みを浮かべ、また微妙に冷や汗掻いていはそう地味に陽太の方へ上半身だけ微妙に倒すように寄せてはそう言った、そんな雪奈に陽太は困った、というよりも陽太が座らずに壁に寄りかかっている理由は一応合った
それは今回は雪奈はあくまで「客人」のような存在でその横に自分も座るのはどこか違うのではないか?あくまで対象は雪奈一人なだけあって自分は一切関係なし、そう陽太は思っていた、その為壁に寄りかかっていた
「あっ…っご、ごめんなさい、私真ん中に座っていましたね、これでは狩野くんも座れませんね」
雪奈は今の自分の体制、また自分が座っている位置についてそう思ったのか笑みを浮かべてはそう言い端の方へ座ってしまった、どこからどうみても互いに察しすぎなのである
「!っえ、っちょ、そ、そういう意味ー」
今回の説明される主役である人がそんな所座っちゃだめだろ、と陽太はそんな端に座ってしまった雪奈に慌てて説明をしようとした所で奥の部屋からトレーにコップ三つ載せては出てきた
そして当然の如く陽太達の会話を聞いていたのか明乃はトレーをテーブルの上にそっと置いては三つ適当に置いては椅子に座った、またその置くところを見ていた陽太はふと思った、そのコップの置く位置からして「ここに座れ」とそう命令されているようなそんな想像が浮かんでいた
「確かに今回のことについては夜桜さんに主に説明をする所です、…ですが今回のことに関しては貴方も話に関わってきますので座ってください」
「また貴方はこの部活の「部員」なんですからちゃんと聞いてもらいます、…まさかだと思うんですが貴方は「仮入部」の気分でいるんですか?」
嫌味として言っているのかまたはこれも明乃なりの和みとして言っているのか、もしくは悪い方へ考えてこれ以上時間を取らせるのはやめろ、などそう陽太は勝手に意地、妄想してはそそくさと雪奈の隣へ座った
また座ると同時に今の会話が面白かったのか雪奈は微笑んでいた
「素早く察していただきありがとうございます、それでは早速説明に入りたい、ところなんですけど…」
陽太が座った事を確認してはそう言い説明をしようとした、だがある事が気になったのか明乃はそっと目線を雪奈に向けた
「?どうかしたのか?」
「・・・いえ、その…夜桜さん、もう少し真ん中へ座ってもらいませんか?話しにくいんですが…」
「・・・え、っあ、は、はい!」
どうやら明乃は先ほど陽太が思っていた通り端へ雪奈が座っていたのが気になっていたのかそう若干冷や汗掻いては苦笑い気味に言った、
そしてそこから数秒自分が端に座っていた事をわかっていなかったのか、または先ほど陽太が何故座らなかったのかなんとなく察することができたのか照れくさそうにしてはそう返事をし真ん中へ座りなおしてはごめんなさいと言わんばかりに陽太に笑みを浮かべては見た
陽太はそう笑みを浮かべては見てきたことになんのことか?と疑問を浮かべる物のなんとなく笑みを浮かべては明乃を見ることにした、そして雪奈が真ん中に座った事を確認したのか明乃は両手を組んでは膝の上に置き言った
「・・・それでは説明をします、まず早速最初に説明をしたい、所なんですが…夜桜さん」
「?は、はい?」
「?」
説明をしようとした所でまた止めたことに陽太は今度はどうしたのかと思っている所で明乃がふと立ち上がっては後ろへ行きなにか紙袋から一枚のなにか白い紙を取り出しては座った
「夜桜さん、ちょっとこの紙数十秒握ってみてください」
明乃は座ってはなにを思ったのかテーブルの上に、雪奈の方へ投げるようにしてはスッ、と滑らせた
「っえ、こ、この紙を、ですか?」
「はい、とりあえず握ってみてください」
「?氷野、こんな紙握ってどうするんだよ??」
見た目ただの白い紙、大きさはカード一枚ぐらいの大きさの紙だった。だが突然そんな白いただの紙切れを渡された為か雪奈は反って戸惑ってるのか人差し指で弾くようにしては触れていた、そしてまた陽太もそんなただの紙切れ一枚にこれがなんなのかと疑問が浮かんでは明乃に聞いていた
「・・・そうですね、突然紙切れ一枚渡されたとしても一体これはなんなのか、そう疑問が浮かぶと思います、なので一つだけ教えてあげます」
「っう、うん」
紙を弾くようにしては触る事を躊躇っていた雪奈もそう明乃が言ったことにそっちに興味が行ったのか弾くのをやめては明乃を見た
また陽太も話を聞こうと膝に腕を付いては聞く体制を作った、そして明乃はコップを両手で持っては湯気が出ているお茶を啜っては口に含み飲んではコップを置き言った
「・・・一見ただの紙切れ、そう見えるかと思いますが、それはただの紙切れではありません、ある事を確かめる為に作られた特殊な紙切れ、そう言えますね」
明乃はそう簡単に説明らしき事を言っては背もたれに寄りかかり目を瞑っては息を付いた、だが勿論そんな簡単になんとも思っていないような表情で説明をされた所で聞いていた側、陽太達は
「っえ、た、ただの紙切れじゃないって」
「あ、あることを確かめるって、一体なにを確かめるんですか…?」
人間という生き物は見たことがないもの、やったことがない物、つまり未知の事に関しては不安があるのかそう陽太と雪奈は冷や汗掻いている
勿論これから握るであろう本人、雪奈は不安からか瞳を揺らしてはそう明乃を見て聞いた、しかもその目の前にある紙は今まで見てきた事がある紙と同じでなにが起こるのかとある程度予想が付く一方で予想が付かないことが起きたらとそう不安があった
「・・・その事に関しては説明するよりも実際にやってみた方が早いので説明しません、また別に特に人体になにか悪影響があるわけでもありませんので安心して平気ですよ」
「…そうですね、しいて思うこととすれば驚く、または一体どのような原理でこんな事になったのか、その二つだけだと思います、簡単に言ってしまえば手品だと思えば平気ですので別に怖がらずにその紙を握っていただいて平気ですよ」
明乃はなにがなんでも結果を教えたくないのか何故か少し微笑み気味な表情を浮かべてはそう言いコップを掴んでは飲まずに手で持ったままじっとしている、そして陽太はそんな明乃を見ては寒いのか、と思うと同時にある事を浮かんだ
「…つまりその言い方だと氷野はわかるんだよな?この紙がどうなるかって」
「・・・はい、ありますね、そんなわからずに渡すわけがありません」
明乃は陽太のそんな質問にそう言ってはバカなんですか?と言わんばかりに下から目を細めては覗くように見てきてはそっとコップを置いた
「…それじゃあ聞くけど、氷野はどう思った?驚いたか?」
この紙を握った後どのような事が待っているのかと経験者である明乃に聞けばある程度は安心してできるんじゃないか、と横で不安そうにしては握るか握らないか迷っている雪奈を見てはそう言った
「・・・そうですね、では興味を持ってくれたという事で特別に教えてあげます、私が思ったことは…楽しかった、それだけですね」
「・・・えっ…」
特別に教えてあげます、その言葉に陽太は期待を胸に聞いたがあまりにも反ってきた言葉が逆に不安を増すようなそんな言葉に陽太は驚きのあまりアホ面をかました
「・・・まぁ、私は感性が他の人とズレていますので夜桜さんがどう思うかはわかりませんが」
聞きようによってはその明乃が言ったことは陽太の今の反応に対しての皮肉としての反応だと捉えることができる、また陽太はその内の一人だった為にそんな明乃の言ったことに苦笑いしては横で握るか握らないかと迷っている雪奈を見ては言った
「…夜桜」
「!は、はい?」
陽太達の会話を聞いていなかったのか雪奈は陽太に話しかけられては驚きながら陽太を見た、陽太はそんな雪奈の反応に思わず苦笑いしては言った
「氷野が言うには人体に害だとかそこら辺はないらしいからとりあえず握ってみよう、氷野もなんかやった事あるらしいんだけどそんなに怖くないというか…まぁ、本人が言うには楽しかった、らしいぞ…」
陽太は明乃と雪奈の性格が真反対、とまではいわないが反対だと思っているのか念の為と思ってはそうアドバイスした、またこんな事ぐらいで握ってくれるわけがないとそう陽太は思っていた、だが陽太がそう言っては雪奈は素直に陽太の言ったことを聞き入れたのか
「…そう、ですか…、それでは握ってみることにします!」
「うん、・・・・・・って、え?」
笑みを浮かべてはそう顔を向け言ってきた雪奈に陽太は驚愕した、こんな誰もが言えそうな本当かどうかも怪しい言葉をそのまま聞き入れたことに
「・・・貴方、夜桜さんにいつの間にそんな信じられるようになったんですね」
「?え?なに言ってんー!?」
陽太と雪奈の会話を、そしてその様子を見ていたのか雪奈は少し驚いた表情を浮かべてはそう言っていた、また突然そんな事を言った明乃になんの事なのかと聞こうとした所で隣でなにか物凄い冷えた冷気と共に青白い光、そして強風に陽太は反射的に手で顔全身を覆ってはそちらを向いては驚いた
雪奈の持っていたその白い紙は空中に浮遊しており、とても青白く、綺麗に光っている
そして、その紙を握っていた本人、雪奈も驚きからか、またはその圧倒されるような幻想的な綺麗さからか髪の毛を靡かせては瞳を大きく揺らし、見ていた
「そろそろ、ですね」
「っ!ひ、氷野、これって、な、なんなんだよ!?」
後ろから声を掛けてきてはそう言ってきた明乃の声に陽太は現実に戻されたのか我に戻っては振り返ってはそう聞いた、目の前で起きているこの現象はある意味でいえば漫画の世界のような、非現実的なそんな出来事なだけに陽太は戸惑っていた、そして明乃もまた髪の毛を靡かせては言った
「——————思念力——————」
「しねん、りき…おわっ!!?」
明乃が言ったことに陽太はその言葉にどこかで聞き覚えがあるな、とそう思っていた時に耳鳴りと似たような耳に響く高い音、キィィィィン!!と音を立てた
そしてそれと同時にその空中に浮遊していた紙は何故か小さな氷となっては割れ、紙吹雪となっては散らばった、またそして紙吹雪となった事により輝きがより増している
これだけの幻想的な光景に陽太と雪奈は茫然と固まっては目を奪われていた、だがある程度は我を保っているのか雪奈はこの現象に思わず戸惑いつつ、ゆっくりと体を、明乃に向けては震える口をなんとか動かしては言った
「っ・・・ぃ、いま、のって…」
「・・・思念力、つまり簡単に言えばここにいる私達三人、「特異な人間」のみが扱うことができる異次元的力、非現実的な力、漫画の世界、アニメの世界で言えば魔法、魔術などそのような類に類似した…つまり人間が本来持っている力のような物です」
「本来はこんな力、引き出すことも出来ずそのまま死んでいく、のですが私達「特異な人間」は扱う事が、出すことができる、最初に言った思念力です、・・・そして」
明乃はそう部室の中をゆっくりと一周するように歩いては陽太と雪奈の前、つまり自分の座っていた席の目の前に立ち止まっては人差し指を、雪奈に向けては言った
「・・・夜桜さん、貴方はその思念力の中で氷の能力を所持しています」
「っぇ…」
「っ・・・ま、まじ、か…」
あまりにも非現実的すぎる事を目の前に雪奈は愕然と、そして陽太はそうまじか、と一言だけしか口に出すことしかできなかった




