傍から見ればただの脅し(かつあげ)
「ふ~ん、そうなのか」
「・・・なんですかその顔、引っ叩きたくなる顔ですね、せっかく人が頭の悪い貴方にわかりやすく手を使ってでも説明をしたと言うのに…殴られたいんですか?」
何故か嬉しそうににまにまと微妙に笑みを浮かべてはそう言ってきた陽太に明乃は表情を歪ませては目を細くしては睨み付けた、そしてそんな明乃に陽太はビクついた
「っ…い、いやぁ、流石に殴られるのは勘弁、というか…流石に理解してるからな・・・?」
流石にそこまでアホなわけないじゃないか、と陽太は思い苦笑いしつつ言った所で明乃は睨み付けていた瞳をより細くし睨んだ、決して目つきが悪いというわけではないが何故かとてもその目は怖く感じた、そしてそんな明乃を見た陽太は
「っ…な、なぁ氷野・・・」
「・・・・・・なんですか」
「…な、なんというか…すっげえ怖いぞ今のお前・・・」
とてもじゃないが目を合わせられない、目を合わせたと丁度に目だけで殺される、そう思った陽太は目を合わせずに苦笑いしてはそう言った
「・・・私は決してそこまで睨んでいるというわけではないんですが・・・、まぁ、人という生き物は自分では気づかずに無意識に思っている事が雰囲気として出ていると言いますしね、変な話ですが目からその思いや何かが相手に伝わっている可能性もあります、まぁこんな事は科学でもなんでもない第六感というものですからなんとも言えませんが」
「っへ、へぇ~・・・」
つい先日目で認識する事ができない生き物がいると言った者が目の前にいるんですが、と陽太はつい言いたくなるも勿論そんな事は口が滑っても言えるわけなく喉の底から出そうになっているのを、言いたくなるのを必死に我慢しては苦笑いし、そう言った
「・・・・・・後少し、後少しでもうそろそろで貴方のその顔にも慣れてきそうなので特にもうなにも言う気はありませんが大変不愉快な顔をしていますのでできる限りやめてくれると助かります・・・」
明乃はそう言ってはギシギシと変な骨か何かが軋む程に音が出る程に握り拳を作っていた、陽太はそんな明乃の手を見ては息を飲み言った
「っえ、えっと・・・俺が一体どんな顔をしているのかー」
そう陽太が自分の顔を確認できない事にはどう言おうもない、そう思い聞こうとした所で手鏡を目の前に出された事に陽太は驚きつつ鏡を見て確認した、ここで本来なら人なら自分の顔を見てなんとも思わず普通じゃないか?、または可愛い、かっこいいなど思うはず、だが陽太はその鏡に映る自分を見ては言った
「っ・・・え、お、俺って、こ、こんな憎たらしい顔、してたのか・・・!?」
もはやわざとやっているのではないかというぐらいの顔芸に陽太は思わず明乃から手鏡を奪い取っては焦り気味に立ち上がっては言った、陽太はその時分の顔の酷さについ明乃の手に微かに触れた事に気づかなった、一方で明乃は突然乱暴気味に手鏡を奪い取られた事に驚いた表情をしていた、しかもその奪い取られるのと丁度同時に陽太の手が微かに手に当たった事にビクついていた、これはなにかわざとではなく珍しく本心から驚きビクついていた、そしてそんな肝心な所で陽太は自分の顔を確認するばかりで明乃の事など気にもしていなかった、そしてそんな陽太に明乃は触れられた手を数秒驚きながらも呆然と眺めては我に返ったのかポケットの中からハンカチを取り出してはそっと小さく陽太に聞こえるか聞こえないかぐらいの声で舌打ちした、そして先ほど触れられた場所を拭いては陽太を睨み付けるようにしてはやり返しと言わんばかりにそっと立ち上がっては手を伸ばし陽太の腕から乱暴に手鏡を奪い返した
「っあっ、ちょ・・・」
自分の顔を確認している所で突然手が伸びてきては奪い返された事に陽太は驚きつつ何か言いたいばかりに唸った、そしてそんな陽太を見てか明乃は言った、先ほどのやり返しと言わんばかりに憎しみ、皮肉をたっぷりと込めて
「貴方のその顔は天性と言わんばかりの腹立たしい憎たらしい、相手を不愉快にさせんとばかりの顔をしています、自分が嫌いだと思う人に関してはとても有効な顔だと思いますが自分が親しいと思う人にむかってはする顔ではありませんね、つまり貴方は私を嫌いな奴、または苦手な奴だとそう見ているんですね、残念です、まさか部員の方から嫌われているなー」
もはやたかだか手が触れたぐらいで言い返す台詞ではない事に、しかも手が触れた事にすら気づいていない陽太にとっては突然の変わりっぷりに
「っい、いきなりどうした??」
突然の暴言、苦言に流石の陽太も自分の先ほどの顔芸の事など忘れ座りなおしては言った、そして勿論明乃はそんな陽太の態度に気に入らず
「・・・・・・いいえ、別にどうもしません、ただ貴方の先ほどの顔が公害な程に酷いという事がわかりましてこれからはあんな顔をしないように注意してくれると助かると、そう伝えたくてかなり大げさに言ったんですよ・・・!!」
明乃は自分のペースのようなものが崩されている事に腹が立っているのか立ち上がっては笑みを浮かべては殺さんと言わんばかりに陽太を上から睨み付けては言った、そして勿論その場の雰囲気に察しやすい陽太はブルブルと体を震え上がらせた
「っ・・・も、もしかして、俺・・・なにか氷野の気に触れるような事、したか・・・??」
陽太はなるべく先ほどの顔を絶対にしないようにと努力をしては自然な笑みを浮かべてはそう言った、だが勿論そんな笑みは本心からの笑みじゃない事だけにぎこちない笑みだった
「・・・・・・さぁ、そんな事は知りません・・・それより貴方も丁度起きた所ですので貴方、のお金で先ほど私が言った通りなにか奢ってください…まさか忘れたなど言わせませんよ…?」
絶対に逃がさんと言わんばかりに明乃は無表情な顔でそう言っては足を思いっきり上げてはダンッ!!と穴が開かんばかりの蹴りを思いっきり陽太の後ろの壁に向かって放った、勿論そんな蹴りはあまりの速さ、そして突然の事に見えるわけもなく気づくには数秒必要だった、首をギシギシと変な音を立てんばかりに首を横にし見てみては足がある事に陽太は顔を真っ青にした、例えこれがカツアゲ、または脅しだったとしても逆らえるわけがない、そう陽太は思った
「・・・どうしました?顔色が悪いですけど・・・鼻血出しすぎましたか?」
「っい、いや…こ、この足は一体・・・」
「・・・・・・この足はただ貴方がここから逃げ出さないようにとした足です、ちなみに貴方は気づいていなかったもしれませんが先ほど私は貴方に一回当てました、証拠は貴方の先ほど耳を擦った部分です、なので二つ奢ってもらいます」
明乃はそう言うと同時に振り下ろしていた右足を下した、そしてそんな足を釣られるように見ていた陽太はある部分に目線が行ってしまった、それはその足の先の根元の部分、つまり太ももよりも前の部分、丁度股関節の部分だった、勿論そんな陽太に明乃が気づかない筈もなく
「・・・なに、見てるんですか・・・変態…」
「・・・・・・っこ、これはけ、ちゃんと健全な男子高校生という証拠が、意味があってー」
傍から見れば確実にふざけているのではないか、そう思われるかもしれないが陽太はかなり真剣にそう答えていた、この場合では理屈が通っていてちゃんとした理由になる、そう思い言っていった、そしてそんな陽太を見てか明乃はため息付いては疲れたような表情をしては言った
「…はぁ、もういいです…怒るのも疲れました…丁度体も休まった所ですし気分転換に良いですから行きますよ・・・もう大体20分ぐらい経ちましたから歩いて平気だと思います…まぁ、貴方の勿論驕りですが」
立ち上がってはそっぽ向き明乃はそう言いながらスタスタと歩みよっては鍵を取り言った、そしてそんな明乃に陽太は驚いた表情をしていた
「・・・なんですか、そのなにか信じられない物を見たような目は・・・」
「…っぁ、い、いや・・・ひ、氷野からそんな誘いみたいな事言われるなんて…思ってもいなかったから、さ・・・っな、なんか、嬉しくてよ」
陽太はかなり嬉しかったのか照れくさそうにニコニコと小さい子供のように微笑んでは立ち上がった、鼻血が止まっているかどうか確認しては明乃の元へと歩みよった
「・・・・・・一つ勘違いしていますが貴方を連れていくのはあくまで貴方に奢らせる為なだけあって本来お金を所持していましたら私一人で行っていた所なんですけど・・・、そこらへん勘違いしないでほしんですが・・・頭沸きすぎですよ、人生楽しそうですね」
明乃自身は本当にそう思っているのか真面目な表情で横目で見てはそう言った、最後の最後で皮肉が混じっていた事により本当にそう本心から思っている事が伝わってきた、そしてそんな明乃を見てか陽太は苦笑いした
「あ、あはは・・・だよなぁ…」
完全にぱしり扱い同然に見える事に陽太は落ち込む一方でこれで少しはまた明乃との関係は進歩したのかな、とそう思ってはこれもまた安いな、とそう思っていた




