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戦争理由 5

 五大国協議とは、大国同士の衝突回避を行うための枠組みである。5頭会は、その会合の形態の一つであり、軍事上の協議を担当しているに過ぎない。

 大国の国家運営において既存の運営戦略から変更が生じる場合、事前にそれを周知し、他の大国との権益衝突を回避するのが主目的である。協議は主に軍事行動・貿易政策・他の大国の従属国及びその他の国家に対する内政干渉が挙げられる。協議は他の大国の既存権益を害さない限り承認されるのが慣例で、反対する際には侵害される具体的な権益内容を協議内で説明する必要がある。

 この協議の結果は五大国のみを拘束し、一方的な破棄は認められない。ただし、協議内容に反する行動や協議内容の前提が失われた場合には、協議結果は自然消滅となる。

 また、この協議において前提となるのが、五大国は相互において協議以外の行動は一切行わないとするものであった。


 魔界大国にとって五大国協議への参加によって大国からの『軍事行動』を終結させる狙いがあるが、同時に新たな問題を孕んでいた。


 それとは別に、ジーリック連邦も3つ目の条件は容易に受け入れがたい理由があった。


「……第六大陸を新たな大国として招くのは、現在の協議に反する行為と捉えられかねない。我々五大国は手付かずな利益を求めて第六大陸に対して軍事行動を行っているのだ。誰の利益も害していないとして、協議は成立している。君達を招く場合、その協議に違反する行為として判断されるだろう。」


「存じております。また、大国として参加できた場合、大国同士の貿易協定や軍事・外交条約が締結できないことも承知しております。そちらは貿易は従属国を経由して対処できますし、安全保障に関しても第三国を通じて行うことは暗黙の了解として認められているはずです」


 確かに、メゲコゼの言うとおり、協議にはいくつかの抜け穴が存在するが、それを実行するのは簡単なものではない。

 貿易協定のうち技術提供については、従属国の技術不安からどうしても直接的な意思疎通が提供国との間で必要なる。また、一時的ではあるが、従属国が有利な状態を作りだしてしまいかねない。

 第三国を用いた軍事協力の場合、反乱を考慮して自国の部隊を当該国へ義勇軍として移動させ支援隊とするのが基本だが、この場合どうしても規模が小さなものになり、思い描くような支援ができないことが多い。


「提示した案件の履行において不安視されるのは理解できます。しかし、従属国には自国の一部をわざと独立させたものや極めて従順な国家もあるはずです。軍事支援については我々の力は一騎当千であることは先の戦闘でご理解いただいたと思います。なんの心配もございません」


「……うん、確かにそうだ。だが……」


 そう言って、彼はしばし沈黙した。

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