本当の姿
馬車に揺られながら、あの少女のことをもう少し知りたいと思い自分の屋敷に帰ってくる。
外はもう日が暮れ俺の髪と同じ漆黒が広がっている。
めんどくさいローブを脱ぎ捨て楽な格好に着替えその日はそのまま寝た。
顔合わせから3日日目の夜父が部屋に訪問してきた、
「リオン、今いいかい?」
「どうしたんだ?」
「先日あった、マリアン嬢が高熱を出し、今夜が峠だと連絡が今来た」
「な!」
俺は衝撃だった、3日前にあったばかりのあの少女が…
初めて少し興味を持った者が消えてしまうと思うと背中に冷たい汗が流れた。
俺はなぜこんな気持ちなんだ?
自分の初めての気持ちが何なのか俺には分からなかった。
その翌日の夜、彼女が目覚めたと聞き、俺は父と翌朝少女の屋敷へと向かった。
四日ぶりにあった少女は嬉しそうに俺の目を見つめてきていた。
それに何故か俺も目が離せなかったのも悪いかったんだな…。
父とカーリヒルト夫妻は気を使い俺達二人だけにするため客間から出ていった。
頬を染めながらもこちらを見つめる少女に少し気まずさを感じたため顔をそらす。
「 リオン様忙しい中わざわざ会いに来てくださりありがとうございます」
そう言うと、彼女は先程よりさらに嬉しそうに微笑んでくる。
横目で見ながら俺はまた
「ふん、父のついでに来ただけだ」
悪態をついてしまう。
だが少女はそれでも嬉しいと笑顔を向けてきていた。
そんな少女に俺は聞いてみたくなった。
「お前は…」
「 ?はい?」
俺の声かけに少女は首を少し傾けこちらを見つめてくる。
「お前は怖くないのか、この髪に瞳が」
俺はきっと睨んでいるだろう…。
そんな俺の問に、少女は少し目を見開き、顔を赤らめながら答えた。
「 いいえ、私は夜の空の様でとても綺麗に見えます。」
あまりの突然に、想像していない答えが書いってきたため俺は動揺した。今までそんなことを言うものなどいなかったからだ。
それを誤魔化すため顔そらした。
「……。夜など、暗闇など怖いだけだろ」
そう言うと、少女は首を振り優しさと、嬉しさをまじりの微笑みで
「 そんな事ありません。リオン様の髪や瞳は夜のように漆黒ですが、太陽の光や月の光を浴びるとキラキラ光りますもの、まるで空に浮かぶ星のようで私は好きです」
そう言いながら…見つめてきた。
この少女、いやマリアンは俺が思った今まで欲しかった言葉を簡単に言う。
これからも俺の側で、そんな笑顔で笑いながら俺のほしい言葉を話してくれるのだろうか…。
そう思うと、愛しく思えた。
「お前は変わり者だな」
あぁ…今俺はどんな顔してるだろうか…。
マリアンの顔が熟れた林檎のように赤くなりながら微笑む姿を手放したくないとおもってしまった。
馬車に揺れながら外を見ると、
今までと違った見え方がしてくる。
あんなに、暗く嫌悪にしていたはずの夜が今日は綺麗に見えた。
あぁ、マリアンはこんなふうに夜空に光る星が俺に見えたというったのか…
全く的外れもいいとこだ。
自然と口元が緩んでいく。
父に何か合われたがくだらん事だろう。
「彼女はどうだい?」
不意に話を出され少し戸惑ったが、マリアンを思い出し。
「一人で喋り続けてうるさいだけだ。」
と悪態をつく。
小声で少し変わった奴…だ。と呟くと父には聞こえたらしく満足そうに微笑み、屋敷まで帰った。




