929話 中々、由々しき事態だな。
そこから暫く、筋トレと柔軟体操をメインにグテーッとしていたら、準備の為に早く来たらしいカルム先輩と組み手して、別の依頼でカルム先輩より十分ぐらい遅くなったイリス先輩と乱闘みたいになって…ハルちゃん含む後輩達が来るときには、私だけ汗だくでした。(軽く汗かいてるカルム先輩に肩を軽くポンと叩かれた時、ちょっと寂しくなりました。)
「はぁ、今日も部活は疲れましたねぇ…。」
ああ、帰り道に呟く一人言の寂しさよ…まぁ、影の精霊も聞いてるから、厳密に言ったら一人言ではない可能性もなきにしもあらずなんだけど、かと言って影の精霊に向かって話し掛けた訳じゃないから影の精霊が返事する訳でもないから、人に聞かれてる一人言扱いになるのかね?
…うん、一人言についてこうして考えてしまった事を、今猛烈に後悔してきた。凄く寂しい奴じゃないか、私ってば。
「あん、お嬢さん…哀愁漂わせとるけど、どうかしたんか?後それ言うたら、ウチも大概寂しいヤツやん。アレ、要するにウチ同士で会話しとるんやもん。」
「内容知っているなら、何故私に聞いてきたんだお前は…寂しいって言うか、影の精霊の場合は…私が良くする脳内会議を、それをそのまま口に出してる様なもんですよね。」
自問自答は兎も角、流石に『自分』同士で会話したりはしないけど…そこは、影の精霊らしい特性よね…。
「おぉ、お嬢さんがフォローしてくれたで!!」
「そか、良かったな!!」
ほら、また『自分』同士で会話してるし…どれも同じ『自分』だから、考えが食い違う事もないし…って、アレ?地味に繋がってる『自分』同士なら、別に口に出して意見交換する必要性なくね?要は、頭ん中も繋がってる訳なんだし。
「いやぁ、やっぱり口に出した方が…なぁ?」
「そやそや。口に出した方が、お嬢さんに苛めてもらいやすくなるしな!!」
…ああ、うん…左様ですか。何か、理由を聞いたら、凄くどうでも良い答えだったな…。
「ああっ!!お嬢さんがウチに、蔑む様な目線を…最高や。最高にゾクゾクするでっ!!」
「いや、ただ普通に見下げてるだけですが…貴方、今回に限って足元に居ますし。」
「ただ肩に現れるだけやったら、お嬢さんもう、驚いたりしてくれへんから…ここは初心に戻って、足元から来てみたで!!」
肩に現れようが、足元から現れようが、私からしてみたら心底どうでも良いのですが…まぁ、良いか。ツッコミを入れるのも面倒くさい。
「あ〜…今回は、無難な色と形にしたんやねぇ。」
「そやね…ペールブぅぅう!?」
あぶねぇ…そう言えば、足元から登場する場合は、超高確率で下着の事をバラされるんだった…最初、久しぶりだったから何言ってるか分からなかったけど…色を言ったら、私だって分かるわ!!
「ああっ、まだそっちのウチ、台詞途中やったんに…。」
「台詞途中でも…これ、色のトーンがある程度分かる人ならすぐ分かるネタじゃねぇかよ…。」
ああ、もう…影の精霊が関わると、本当口が悪くなるなぁ…影の精霊と、たまにアルベロ先生以外には出ないから、良いんだけどさ…。
「そう言えば、あの初等部の子、どうなりました?」
「ウチもあんまり人の事言えへんのやけど、お嬢さん…せめて呼び名は固定しようや。あのチビッ子ストーカー君の事か?」
ち、チビッ子ストーカーって…確かに、事実その通りなんですけど…何か嫌だな。
「……まぁ、そのチビッ子ストーカー君の事で確かですよ。」
「あの子なぁ…もう少ししたら、先生さんが…風紀的な意味で動き出すかもしれへん。」
まだ初等部ながら、そんなに危ない橋渡っているとか…カウンセリングの先生増員して、初等部の児童に、出来るだけ細やかな精神ケアをした方が良いんじゃないかと、学校側に提案した方が良いのかなぁ?




