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まぁ、頑張りましょうか。【学生編】  作者: 和水 璃雨
三章 学園編 中等部
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84話 あの人の事情。

私…ヴィオーラ・プリューニョ・カメリアは、アルベロ・ランケ・セマンスと言う男とは学生時代からの腐れ縁で…一方的に好意を抱いている。


ただ、初めから好きだったわけではない。寧ろ最初出会ったときは嫌いだった。


学生時代、本気を出せば私なんて余裕で追い越せるであろう実力があるにも関わらず、常に気だるげな風貌をして勉学には真面目に取り組まない姿(でもイケメン)を見たら、負けず嫌いな私は恋愛感情より対抗意識の方がメラメラと燃え上がってきた。


実技で惨敗した経験があるので追い付けない。ならせめてアルベロより筆記テストは勝とうと必死で勉強をしても、アイツは欠伸ばっかりして一分も机に向かっていないのに、私よりずっと良い点を取る。


「本気を出せ!と言うか、お前は才能あるんだから真面目に勉学に励め!」と詰め寄ってみても、「あ~、はいはい。その点はお前の方が俺より何十倍も何百倍も凄いよ。」っと軽くあしらわれ、いい加減私も腹が立ってきたので、こうなったら何か一つでも弱味を見つけようと、意識してアルベロを目で追っていたら、いつの間にか弱味を探ることも忘れ無意識にアルベロの姿を目で追っていた。


その事を自覚した当初は、何で無意識に目で追ってしまっているのかが分からなくて混乱したが、アルベロが他の女子に告白されてその告白を断っているのを見た時、この気持ちが小説とかに載っている恋愛感情と言うものと言うのが分かった。

恋愛感情を自覚しても、私がアルベロに対する態度が変わったわけではなく…寧ろ、照れ隠しも加わったから酷くなった気がする。


それに加えて、何やら「ヴィオーラ姉様親衛隊」なる組織に、私に告白しようとしてくる男共を勝手に成敗しているようで、他の男と付き合ってアルベロの事を忘れると言う手段が取れずにいる。(と言うか、何で私は女の子にモテるのだろう…。私だって女だから、恋愛経験の一つや二つしてみたいのに…。)


まあ…私の事を認めさせるのと意識を向かせる為に、アルベロがこの学園の教師になると聞いた時に、私もこの学園の教師になる道を選んだ。(そして、学生時代の様にいつの間にか私の方が立場が上になっていた…何故。)


教師になって暫くは学生時代の関係の延長線な感じだったのだが、最近は違う。


夜風と言う生徒とアルベロが一緒にいる姿を、今週で十回近く見ている。しかも、今回はその二人が学園内どこを探しても見当たらないとなると…もしかしたら、二人は付き合っていて、誰にも邪魔されないどこかで愛あっていると言う…私が恐れていた事態になっているのかもしれない。


「夜風のどこが良いんだ。そりゃあ、顔立ち整っているし、スタイルや性格は良いし、物腰柔らかだけど言うときは言うし…だけど、それくらい私にだって…。」


十歳近く年下な生徒に対して、大変大人気ない嫉妬心を剥き出しにして精一杯夜風を罵ってみても、最悪の考えが頭から離れず悶々としながらアルベロが居そうなところ――校舎裏や中庭を隈無く探す。


「ここにも居ない…いつもは校舎裏のこの大木の木陰で昼寝してるのに…。中庭の日当たり良好ないつもの特等席にも居なかったし…最後は、やっぱりあの部屋かな。」


アルベロを含め、なにかしら研究している教師達のために、学校から支給されている実験室が、私の最後の心当たりだった。


ただ、あの部屋は本当にアルベロの…その、俗に言うプライベートスペースでもあるわけだから、柄にもなく少し緊張してしまう。…い、一応身嗜み整えてた方がいいよな!?これは大人としてのマナーだからな!!け、決して他意なんてないんだからな!?



アルベロの実験室のドアに着き、一応ドアの前で数回深呼吸をして、速くなった鼓動を出来る限りの落ち着かせてからドアをノックして、声が震えないように細心の注意をして、ドア越しに声をかけてみた。


「アルベロ?お前ここに居るのか?」


「あ、やべぇ。」


ん、何かヤバイ事でもしているのか?尚の事確認しなければ!


ガチャ


「ん、お前なんで後ろ向いてるんだ?つか、何を抱いて……っ〜〜!?」


少しアルベロが身動ぎをして、そこから現れたのは夜風だった。


よく見たら、部屋にはアルベロと夜風の物であろう衣服が、片や乱雑に、片や丁寧に畳んで置いてある。


裸の男女が抱き合うと言うことはつまり…。


「せ、せ、せ、生徒に何をしてるんだお前ぇぇぇぇぇえ!!!!」


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