72話 班決めって大変。
私のグループは、結局いつも連んでいるメンバーになりました。(と言いか、私は人見知りしてしまうから他の人がいるグループには行けません。クローシュ君やリアマ嬢に誘われたけど、謝りながら全力で逃げました。うん、我ながらあのときの走りは良い走りだったと思う。)
「…人見知りする私は兎も角、ルナさんもソルさんも由榎さんもディオさんもヴェールさんもこちらのグループに来てくれるとは…。有り難いですけどどうしてですか?」
「まぁ、初等部のいつか以来見ていなかった、琴波が生まれたての小鹿の様に震えている様を見たらねぇ。それに、このメンバーだと何か面白そうな事が起きそうじゃない。ふふふ。」
ふ、不吉な事を言わないで下さいよ由榎さん!別に何も起きません…何も起きないと良いな。(平和が一番!)
「つか、前にも思ったんだが…夜風はよく堂々と発言したりするのに、それでも人見知りする体質なのか。」
「あはは…ディオさん、世の中そういうもんですよ。」
ぷっつんすると周りが見えなくなるから偉そうな事喋りまくるけど、普段の私にんな度胸ある訳ないじゃないですか。
「…ねぇねぇコトハ、あそこにいる子を僕達のグループに入れても良いかな?」
「あそこにいる人って…ああ、人混みから抜けたところにいてオドオドしている…男子ですね、スラックス穿いてるし。」
アレかな、クラスメイトと交流が少なすぎて他のグループの中に入れないパターンになってしまった人かな。(『私』の時よくやったなー。大抵人の良い人が居るグループに入れてもらったけど、それはそれで何かグループの中で気まずくなって居た堪れなくなるんだよな…懐かしいなぁ。二度とごめんだけど。)
「私は別に彼をグループに入れるのは良いと思いますけど、皆さんはどうですか?」
一応皆さんの意見を聞いとかないとな。変ないざこざは無いに越したことはないし。
「俺は特に言いたいことはないかな。」
「私も、彼をグループに入れても別に良いわよ?」
「俺も特には異論ないな。」
「ルナが言うならそれで良いです。」
上から、ヴェールさん由榎さんディオさんソルさんです。(皆さんフレンドリーと言うか寛大ですねぇ。ここならあのオドオドしている人も大丈夫…だと思うな。あとソルさん、さらっとしていてもそれはシスコン発言なので自重してください。)
「それでは、誰が彼を呼びにいきますか?やはり、最初に言い出したルナさんが行きます?」
「そうだね、それが良いかも。…じゃあさ、コトハも付いて来てくれないかな?僕一人じゃ心細くて…。」
くっ、ウルウルとした瞳で見上げられたら、可愛すぎて否定の言葉なんて出てこないじゃないですか!(これで狙っていないくて純度百パーセントの天然となると…ルナさん、マジで恐ろしい子っ。)
「…はい、良いですよ。どのみちグループの班長をしているのは私ですから、挨拶はしようと思っていましたから。」
それっぽい言い訳付け足しとかないと、後々色んな人から色々聞かれ(弄られ)ますからね。(特にニゲル先輩とか。弄ると言うか妄想されて暴走されると言うか。)
「あの、良かったら僕達のグループに入ってくれないかな?」
「うえっ!?ぼ、僕なんかが入っても良いんですか?」
うん、私の思った通りだ。いやぁ、中学時代初期の『私』そのまんまだから『私』の頃の黒歴史諸々を思い出してしまった…。
今は関係ないから、脳内で丸めて隅に追いやっといて忘れとこう。
「私達のグループはまだ定員数はオーバーしていませんから、その点は安心してもらって結構ですよ?
紹介が遅れましたが、私は彼女、ルナ・レッヒェルン・ヘミニスが所属しているグループの班長をしています、夜風・ヴェヒター・琴波と申します。」
「え、あ、カネレ・トゥレラ・グラーサと…言います。えと、足を引っ張らないようにしますのでよ、よろしくお願いします。」
カネレさんか…女の私から見ても小柄で、しかも前髪が長くて顔が半分隠れてしまっていて暗い印象を持ってしまうけど、優しそうな声してるな。
「よし、それではポジションと役割決めをしますから、こちらに来てください。…改めて、よろしくお願いしますね、カネレさん。」
「っ!!はい、頑張ります!」
さて、模擬戦を開始するまで、あと二十分と少しか…。サクサクポジションと役割を決めようか。




