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まぁ、頑張りましょうか。【学生編】  作者: 和水 璃雨
三章 学園編 中等部
71/2202

68話 Let'sチェック!その2

由榎とヴェール視点です。

▼由榎の場合


計測中先生が私の事をジーッと観察してきたが、どうにも観察の目的がハッキリしないので視線を無視した。


でも、一応気になったので、なぜ観察していたのかを聞いてみた。


「フォーリャ先生、どうして計測中私を観察したのですか?あと、数値はどの様な感じでしたか?」


「いやぁ、お前が魔力を込めると、お前の髪がブァァア…バサァァアかな?んな感じに広がるんだよ。それが少しばかり気になってなー。


魔力値だが、やっぱり先天性加護(ギフト)持ちは魔力値高いな。895、男女含めて今までで最高値だ。」


「ありがとうございます。」


「で、魔力質も純度高いな。属性は…やっぱり闇寄りだよな。光と炎以外なら、何等問題なく使えるはずだ。」


「そうですか、分かりました。…次の人を呼んできますね、失礼します。」


「おお。」


髪の事は、余計なお世話だと思う。広がりたくて広がっている訳じゃないわ。完璧なる無意識よ。




▼ヴェールの場合


「ラーララララーララララ♪」


「…お前くらいだよ、計測中に鼻歌歌うやつ。」


そうかな?確かに魔力を装置に全て吸収されて疲れるけど、別にお袋とのアレに比べたら……うん、考えないようにしよう。恐怖で泣きそうになるから。


「2…1、はい終了。…計測の途中から魔力の波がぶれたが、何か動揺する事…そうだな、トラウマ的なものでも思い出したのか?」


「い…え、そんなことないですよ。」


何でそんな事が分かるんだこの先生!…読心術でも使えるのかな?


「…そんな事あるだろう。あからさまに声が震えているし、顔真っ青だし、さっきから冷や汗が止まらないみたいだし、俺と目ェ合わせてくれないし……ああ、そう言やフルゴルの母親ってアイツだったな。それがなんか関係してるのか?」


「え!?…そ、そんな…訳ないですよ?別に、お袋との修行で死にかけたことがトラウマになっているとか、そ、そんな事…ある訳ないじゃないですか。」


なんだ、俺が顔に出やすいだけか。…そう言えば、さっきから声も震えている……本当に分かりやすいな、俺。


「そうか…アイツ娘だけに止まらず、息子にまで無茶な修行を強いているのか。…昔の犠牲は、部活の後輩だったなぁ。アイツ等も、お前と同じ様な反応したが、大丈夫だ。その後輩等は、今はちゃんと卒業して、今は各々の好きな職に就いている。」


おぉ、お袋の被害者が姉貴と俺以外にまだいるのか。


…ん、アレ?お袋がこの学園を卒業したのって大体20数年前…ぐらいだったはず。…フォーリャ先生(見た目三十代後半)って、いったい何歳なんだろう。下手でも四十路は過ぎているよな。全く見えないけど。


「(…これ以上は考えないようにしよう。数少ない経験上、これ以上考えると何かしら疲れるから。)…数値、どうでしたか?」


「ん…魔力値は745で上の中の中ぐらいだな。純度はそんなには高くないが、属性は風…その中でも特に振動系と身体強化系に片寄っているな。…まあ、身体強化系は嫌み抜きで完璧お前の母親のせいだろうな。


…その関係上、身体強化系の魔術は他人に掛けるよりお前自身にかけた方が効果が出るだろう。」


お袋…幼少期からの(過酷な)修行で、ほぼデフォルト…無自覚で身体強化が出来るようになったのは、一重(ひとえ)にお袋のお陰だよ。その分、俺の精神(こころ)の中で消えない(トラウマ)になったけど。(生き残るのに必死で、途中からお袋が鬼に見えたからなぁ。今でも見えるけど。)


お袋を直視したり、姿が見えないで気配だけ感じたら、いまだに震えが止まらないんだよな、怖すぎて。


「ほい、用紙。…今日はゆっくりと休むといい。辛い事思い出させてしまって悪かったな。」


「いえ、そろそろ乗り越えなければならない壁でしたので、返って有り難かったです。


次の人を呼んできますね、失礼しました。」


…でも、今日はお言葉に甘えてゆっくりと休もう。




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