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まぁ、頑張りましょうか。【学生編】  作者: 和水 璃雨
三章 学園編 中等部
50/2202

47話 またか…って言わないでっ。


柔らかな日差しを頬に感じる…朝か、朝が来たのか。


「な、悩みすぎて一睡もできなかった…ぜ…。」


あの話し合いの後、由榎さんは自分の部屋に戻り、ルナさんはウキウキしながらソッコーで寝てしまった。(そりゃもう驚きの速さで。…貴方はの●太かっ!)


「ここまで悩んだの、初等部の時に起こったヴオルカン公の一件以来だな…。うっぷ、気持ち悪い…吐きそう…。」


あれ、あの時と比べて体調がおかしいぞ?寝不足なんだから頭痛い…と言うか重たいし頭がボーッとするのは当たり前なのに…今はそれに加えて吐き気と腹痛が…。


…考え過ぎね。胃腸炎がこんな前触れなく起こるはずないし、第一胃腸炎が起きそうな物なんて食べても飲んでもいないし…うん、気のせい気のせい。


「ふみゅ〜…あ、コトハおはよう〜。…どうしたの、顔真っ青だよ?…まさか、また前みたいに眠れなかったとか言わないよね?」


ははは…ルナさん、そのまさかですよ。私、これっぽっちですら寝ていませんよ!(全然威張ることではないけど。)


「まぁ、眠れてはいませんね。「眠れないほどジェニー君の事思ってたの?」…思ってたと言うか、考えてたって言った方が正確ですね。どうしてこんな魅力の欠片もない女に、告白の手紙を送ったのかって事を。」


バツゲーム案(私の中の最有力候補案)か、マジ告白案(これだけは避けたい。全力で。)以外に挙げられるモノを考えていたら、いつの間にか夜が明けてしまったのである。…時計を見なかったのは迂闊だった。


「コトハ、普通に可愛いと思うけど…。」


「いやいや、私なんてルナさんや由榎さんに比べたら月とすっぽんぐらい違いますよ。」


客観的に『琴波』の顔を見たら、私も可愛いと思う。しかし、宿っている精神が私だよ?見た目良くても性格がこれじゃあ、いくらなんでもアレでしょう。可愛げなんて全くないですし。


「月とすっぽん…?何それ、料理か何かなの?」


「ブハッ!?…ゴホンッ、月とすっぽんと言うのは、えーっと…二つのものの違いが凄くかけ離れている事のたとえです。月とすっぽんは、どちらも丸い形をしていますが、その価値の差は比較にならないほど大きいことから来ています(明鏡国語辞典MXより引用)。…最近のケータイとかに付いている辞書機能って便利ですよねぇ。」


「台詞棒読みだよコトハ……てか、コトハも詳しくは知らなかったんじゃない!僕の事、そんなに強く言えないんじゃないの!?」


「詳しくは…ですよ。粗方の言葉の意味は知っていましたから。」


「今更取り繕っても遅いやい!」


「それでは、ルナさんが私に問題を出すのはどうでしょう?私はスマホには指一本も触れませんし、辞書の類いや教科書にも触れません。…時間の関係で、一問ぐらいしか出せる余裕ないですがね…。」


「え、もうそんな時間なの?…じゃあちょっと待ってね……よし、それじゃあ出すよ!こ、『弘法にも筆の誤り』の意味は?」


噛んだな。…あと、ルナさん的には難しいのを選んだつもりなんだろうけど…これ、意味だけなら結構メジャーな気がする。(私だけかもしれないが…。)



「どんなに物事に長けた人…名人と呼ばれる人でも、時には失敗する…だったはずですけど…。同じ意味では、『猿も木から落ちる』なんてのがありますね。」


「うぐぅ…」


ルナさんが悔しそうに押し黙ったところを見ると、どうやら私の解答は当たりだったらしい。


「ふふふ、ルナさん膨れないで下さいよ。ルナさんのお陰で脳トレとリラックスを同時で出来たんですから。…さて、そろそろ支度を始めましょうか。」


「……うん、分かった。」





にしても、何で他の世界(…次元?)の諺がここに普通に存在しているんだろう?


……後で調べよ…この事覚えていたら。

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