28話 広いのも考えもの。
ソルさんとルナさんの精神攻撃をなんとか耐え抜き、購買に到着した。
購買には主に中学生、高校生、大学生の先輩方が大半で、初等部の人は私達と、一人の少女だけだった。(遠目で見た感じ、身長的に同い年。人混みに紛れたから、顔は見えなかった。)
「ひょえ〜!物が沢山あるね!何か目移りしそうだよ。」
「確かに…。あ、本まで売ってますよ。…売っている服は、どれも有名なファッションブランドみたいですね(だから、どこのデパートよ、ここ。全くもって学校の購買の規模じゃねぇよ。…よく見たら、一般の人も普通に来てるし…。)」
「生野菜や果物まで売ってるぞ。」
「マジすか…。(…果物か、後で何か買っとこうかな。)」
「あそこにも服とか小物を売っていますよ。……コ…スプレ?…って言うんですね。」
私は、無言でソルさんの手を掴んでそこから離れさせた。
疑問に思ったのか、ルナさんもディオさんも後ろから着いてきてくれた。
…あそこは、あの世界は君達にゃあまだ早いんだ!せめて中学生になってからその道に目覚めて!
で、
「やっぱりと言うか何と言うか…、あの二人とはぐれましたね。」
「そうだね〜。」
物が沢山あって品揃えも良いけど、広過ぎでしょ、この購買。
「ソルさんはケータイ持ってないし、ディオさんとは番号もアドレスも交換してないから連絡つかないし…。出口に行こうにも入れ違いになったら嫌だし…。かと言ってここで待っている訳にもいかないし…。(ブツブツ)」
ウダウダブツブツと私が悩んでいたら、ルナさんがどこかへ走っていった。
「ちょ、ルナさん!?どこへ行くんですか!」
は、まさかソルさんとディオさんを見つけたのか!?双子の神秘的な力で、片割れを見つけたのか!?
私も、急いでルナさんの後を追った。
「モキュモキュ、肉まんモキュモキュ。」
結構近くの飲食コーナで肉まん食べてたルナさんを見て、ズサァァァっと転けた私は悪くないよね。(ここ室内だから、服もそんなに汚れてないから良いよね。)
て言うか、何で肉まんなのよ…。(食べる姿は、ハムスターみたいで可愛いですけども。)
「あ、コトハ!このお店の肉まん、凄く美味しいよ!餡がとってもジューシーで、ソレを包んでいる皮がふわっふわで……モキュモキュ。」
確かにその肉まん旨そうだけども!
何か…、もう何も言えない。
「ふふ、その肉まん私の手作りなのよ。誉めてくれてありがとうね。」
若干黄昏ていたら、近くに美人のお姉さんが来ていた。
あれ、このお姉さん誰かに似てる…誰だっけ?
こう、喉元まで出掛かっているんだけど出てきてくれない…。あ~、モヤモヤする。ベッドかクッションがあったらボフボフ殴りたいぐらいモヤモヤする。
「お姉さんって、僕の友達のディオって子に似てる…。」
…そうだ、このお姉さんディオさんに似てるんだ!
ああ、喉の小骨が取れてスッキリ!
「アハハ!そりゃあ似てるはずだよ。ディオと私は実の親子だし。…そっか、ディオとお友達なんだ。あの子何か女の子が苦手みたいだから、女の子のお友達作らないと思ってたわ…。」
…ディオさんのお母さんでしたか。つか、ディオさんって女の子苦手なんですね、初めて知ったわ。(初対面の時突っかかって来たのは、防衛本能だったのか。…分からん。)
「あ、私の名前は、ディーア・クラーレ・ボヌールよ、よろしくね。…あなた達二人も私の知り合いにそこはかとなく似てるのよ…。名前、聞かせてもらっても良いかな?」
「う?僕はルナ・レッヒェルン・ヘミニスです。」
「私は、夜風・ヴェヒター・琴波と言います。…ディーアさんどうしましたか?」
急にディーアさんが黙り込んだから、不審になって顔を見てみたら、ポカーンとした顔をして、
「メイと流君の子供ぉぉ!?」
どうやら、父様達と知り合いのようだ。
しかしディーアさん…驚いて叫ぶは良いんですが、もう少し離れて叫んで欲しかった…。(耳がキーンてする…。あう、耳鳴りしてきた。)
新キャラ出てきましたが、詳細は次の話で書きます。




