15話 受けてたってやる!
こんなサブタイですが、バトルは一切ありません。
「わぁ、ベッドふっかふかだぁ~!!あ、窓から桜も見える!良い部屋だねココ!」
息が整ったルナさんは、改めてこの部屋を見て感嘆の声をあげた。(ベッドの上を跳び跳ねるルナさん可愛い!…だけど、行儀か悪いので止めさせた。…え、スカートで全力疾走した奴に言われたくない?…世の中そう言うもんだよ…。何度も言うけど気にしちゃ負けなんだ。)
落ち着いて部屋を見渡すと、そこそこな大きさの冷蔵庫に簡易キッチン、シャワールームもある。…変なところクオリティ高いな、この部屋。
「そうですねぇ。日当たりもそこそこ良いですし…お昼寝に最適。」
「あはは、確かに。コトハお昼寝好きそうだし。」
…私が昼寝好きって、良く分かったなルナさん。
春の麗らかな日和のなかでお昼寝…至福だと思うんだ。(桜も見えるとか…我ながらグッジョブ!…本当に偶然だけどね。)
ふと時計を見ると十三時ちょい前だった。(時を表す単位は地球…と言うか日本と変わらない。ユリナさんみたいに『○ノ刻(○時という意味)』って言う人もいるけど、基本はソレ。)
「ルナさん、少し遅くなりましたがお昼食べにいきますか?確か寮に食堂ありましたよ。」
「およ、もうそんな時間?…そうだね。ちょうどお腹も空いてきたところだし、行こっか!」
ルナさんを連れて女子寮の食堂に来たは良いんだけど…。
「人多い…。」
くそぅ、ココが人が物凄く多い事、完璧に忘れてた。
「わ~、ココが寮の食堂かー。コトハ、どのメニューにする~?…って、コトハ大丈夫?顔真っ青だよ?」
「だ、大丈夫、です。「いや、冷や汗出しながら言われても、全然説得力ないから!」…実の事言うと、人混みが苦手で…今ちょっと辛いです。」
もっと実の事言うと、ちょっとどころかかなり辛いです…。
「体長悪いなら部屋に戻る?無理しちゃダメだよ?」
「いえ、這ってでも行きます。「イヤだから無理しちゃダメだって!」…そろそろこの人混みが苦手な体質を治したいと思っていましたし。…荒療治ですけど、これが一番良い方法ですから。…もしダメでも、気合いでどうにかします。」
「…普通食堂って、戦場に向かう感じな緊張感で行くとこじゃないと思うよ?」
覚悟を決めたとき、後ろから柔らかい響きのアルトボイスが聞こえ、気になって振り向いたら、黒髪の美女が苦笑いをしてこちらを見ていた。
「ココの食堂、テイクアウトも出来るから…。そんなに辛いなら自分達の部屋か外で食べてくれば?今より随分楽になるよ?」
その提案は、大変魅力的なのですが…、
「あの、どちら様ですか?」
貴女は誰ですか。
「私?…ああ、自己紹介がまだだったか。私は柊・ネーベル・椛、ココの寮母だよ。…っても、一昨年からだけどね。」
寮母さん…か。そう言や着けてる腕章に『寮母』って書いてあるや。
「私の娘もココに入学してるんだ。柊って名字の子見掛けたら、宜しくしてやってね!…っと、話がそれたね、ごめん。」
「いえ、丁寧にご説明いただき、ありがとうございます。」
アレ、さっきからルナさんが静かだ…。どうしたんだろう?
「その黒髪……っああ、椛さんだ!」
「お、やっと思い出してくれたか。…大きくなったね、ルナちゃん。」
「お知り合いなんですか?」
「ルナちゃんのお母さん…つまりメイの友人なの、私。…因みに流君ともね。」
父様とも友人なのか!?こんな美女の存在初耳なんですけど!(そう言えば、メイさんの事も父様に知らされてなかったな…。何かショック。)
「…この話は、お昼食べてからにしない?私お腹空いちゃった!」
思いっきりはぐらかされたのに、美人だとムッとしないマジック。(父様の事は…アレだ。家族だから隠し事は余りしないでほしいな~的な。)
椛の子供はいずれ出てきます。暫しお待ちを。




