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9話 食べ歩きって、楽しいよね。

食べ歩きって、行儀悪いと分かっていても、楽しいですよね。


商店街をブラブラ歩きながら、美味しい物をルナさんという一緒に食べ歩きをした。…(私の場合は肉体のみだけど)年齢の問題で、買える食べ物は限られているけど、まぁ、特に問題は感じなかった。


「むお〜、このサンドイッチ、具とパンの焼き加減が絶妙…!!」


「こっちのサラダもシンプルな味付けですが、野菜がみずみずしくて、美味しいですよ〜。」


「焼き鳥うまうま!焦げ目がカリカリ香ばしいっ。」


「炭火焼きの野菜串もありますね……親父さん、ピーマンの串とカボチャの串を一本ずつ下さい。」


「鈴カステラって、一口カステラの事なんだねぇ〜。僕知らなかったよ〜。モグモグ。」


「もう春なのに、まだ焼き芋の屋台在りましたね、驚きました。モグモグ。」


……え、さっきから私野菜しか食べてないって?


……一応メモに書いてあったことに気を付けてるだけですよ。育ち盛りに何を気にしているんだって話だけど、この時期からセーブしとかないと、将来が本当に怖いんだよ…。


それに、サラダも野菜串も焼き芋も、とても美味しかったので満足、満腹です。…腹持ちは悪そうだけど、だからってこれ以上食べれないし。


「コトハ、野菜ばっかり食べてるね…。もしかしてお肉嫌いなの?ベジタリアン?」


「いえ、お肉もお魚も、普通に好きですよ?今日は何となく野菜の気分だっただけなので。」


うん、間違ったこと言ってない。


最近間食の摂りすぎのうえ運動してないから、ほっとくと将来的に着実にアレが付いてくるよ。ええ、お腹周りとかに…とか思って、意図的に今日は野菜ばっかり選んだだけだから。


「そっか。確かに、焼き芋は美味しそうだったなぁ……僕も買えば良かった。」


…それより、ルナさんは食べ過ぎではないだろうか。私より少し低い身長で、私より多く食べてたよね?私の気のせい?


「ルナさんは、よく食べますね。私より多く食べたんじゃないですか?」


「ん〜、そうだねぇ。目的地分かって安心したから、いつもより余計に食べた気がする。……ある意味コトハのせいだねっ。」


ちょっ、ルナさん。食べ過ぎたのは自分の責任なのに、私に責任転嫁しないで頂きたいな、もう…。しかし成る程、そう言うことか。


「安心したら、何故かお腹空きますしね。」


「あ、コトハ分かってくれる?これソルに言ったら、『分かんないなぁ。』って言われたんだよね。」


ソル?え、誰ソレ初耳なんですけどルナさんっ。


「…すみませんルナさん、ソルさんとは誰の事ですか?」


「ああ、言ってなかったっけ…。僕の双子のお兄ちゃんだよ。ぼくと見た目そっくりで、考えることもだいたい一緒だから、いつも一緒に居るんだけど、今日はソルお熱出して、家で寝てるの。」


ソルさんって、双子のお兄さんの事だったんですか。……待てよ。と言うことは、この癒し存在がもう一人居るという事ですか?マジですか!?


「是非ともソルさんにお会いしてみたいですね。」


「コトハの事をソルに話したら、きっと同じこと言うだろうね~。」


「だと良いんですけどね。」




和やかで楽しい時間は、あっという間に過ぎていき、目の前には屋敷の門。不思議なモノで、次第に口数が少なくなっていく。…私は口数そこまで多い方ではないけど、ルナさんは多い方なので…その変化は大分分かりやすかった。


「もう着いちゃった…。」


傾いてきた日の光のせいか、心なしかルナさんが寂しそうに見える。


「……家の中に上がりますか?」


「ううん。遅くなると、お母さんとお父さん心配しちゃう。お届け物渡したら、直ぐ帰らなきゃ。」


太陽の橙色の光が寂しい気分倍増させ、うっかりしたら泣いてしまうんじゃないかって雰囲気と共に私たちを包んだ時だった。


「何やってんの、ルナ。」


「え…?……って、お母さん!?何で居るのー!?」


まさかのルナさんのお母さんが登場した。


え、ちょ…どういう展開なのこれ…。き、急すぎて付いていけないっ。


ルナのお母さん、登場させる予定なかったんですけど…。まぁ良いか。


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