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魔法使いの捜査官  作者: ハチワレ
学院編
6/17

第6話 少年だった青年

古びた制服(ローブ)にそっと手を通した。


入学が決まったのは昨日の出来事。

当然、制服なんて間に合うはずもない。


よって、今着ている制服は、ソルベール先生のお古をマチバリー寮長が仕立て直してくれたものである。


暖かな春といえどもまだまだ朝は冷えるため、ローブ型の制服は助かる。


ローブからは、ソルベール先生の香りと、勉強への楽しさとわくわくする少年の心が見えた。




ロビーへ向かうと、先生がすでに待っていた。

窓から入る眩しい光が先生の淡い栗色を照らしていた。


(まるで、天使の寝床みたい。)


「先生、おはようございます。」 


「おはよう、メルくん。

ローブ姿が様になってるね。

本当は他の学生みたく新品を用意したかったのだけれど…申し訳ない。」


「とんでもないです。

貴重な制服をありがとうございます。

でも、本当に良かったんですか?」


男女で服のサイズは変わる。

私のサイズに合わせるということは、つまり思い入れのある制服に鋏を入れた、ということ。


「あった所でただの場所とりになるだけだ。

ただ残すよりも、活用する。

それが研究者というものさ。」


先生の顔が、ローブを着た時に見た少年と重なった。


空を仰ぎながら言った正装姿のソルベール先生を、私はかっこいいと思ったんだ。


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