表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

侵攻計画


ナルにマッサージした次の日。


「おいベル今から私と2人でルアーンに行くぞ」


「ルアーンってこっから20キロ後方にある割と大きめな町ですか?」


「そうだ」


「何しに行くんですか?」


「デートだ」


「お断りします、では俺は機体の確認があるので」


「まって冗談、冗談だって。次の侵攻計画の内容を聞きに行くんだ」


「とうとう敵の首都を攻撃するんですか?」


「ここでは詳しく言えない。そもそもお前も私の補助官として行くから来れるが普通は作戦決行が発令される日までは作戦漏洩を警戒して一部の将官のみにしか共有されないしな」


「いつの間にか補助官になってるのはまぁこの際許します。いつ出発ですか?」


「40分後の軍用列車に乗るからそれまでに準備を済ませとけ。まぁ基本的には護身用の銃くらいで大丈夫なはずだ」


「了解しました」







「ここがルアーンですか、戦闘した跡が見られませんね、侵攻する時に通ったはずですが」


「我々の軍の侵攻速度が早すぎたため敵が防衛陣地をここに作ることを諦めて撤退したんだ」


「やはりバルト王国は第一次大聖戦から何も進んでいないただの過去の遺物ですね」


「バルト王国はたしかに軍備は旧式の物が多く通信機器なども魔力によるものだけであまり科学技術とは無縁の国だ。だが、レザリオ王国は違う。彼の国は2年前からこの大聖戦に備えて準備してきた。科学技術や戦術は我々には及ばないものの敵ながら認めざるおえないほどの国力がある。そしてそれはバルト王国に共有されている。侮るなよ」


「了解です」








「それではこれからバルト王国侵攻計画である通称鉄の囲い作戦を説明する」


複数の将官がテーブルに着いたところ一番目立つ席にいる人が話し始めた。あれはたしかバルニベル中将だったはず


「この計画の最終目標は敵の主力戦力の殲滅とバルト王国の首都コルンの占拠をしバルト王国を降伏させることだ。現在の敵の状況だが、4日ほど前島国であるレザリオ王国から約40万人が輸送されたのを確認している。これにより現在前線に並んでいる敵兵力は約120万人だ。これのうち我々は首都近郊にいる40万人と首都から約18キロ北に行ったところにあるボルン港を守備している20万人の計約60万人の殲滅を目標とする」


「事前情報だが、現在バルト王国はレザリオ王国から提供された旧式の電線ケーブル型の通信網を首都コルンを中心に首都近郊全域まで広げている、これを破壊しない限りコルンの占領は達成できたとしても敵の主力を取り逃す可能性がある。スパイからの情報によると敵の通信ケーブルは全てコルンにある最高司令本部の地下約15m地点に設置された中央通信機を通っているそうだ、つまり敵の通信は全て中央通信機を介して行われる。これを破壊しない限り敵は外部との通信が可能だが逆に言えばこれさえ破壊できれば敵の通信網は一瞬で麻痺して機能しなくなる。そこで我々の技術部はある特殊な爆弾を開発した。これは地下約30mに狭い範囲で壊滅的なダメージを与えることができる」


「ではこれから作戦の概要を説明する。鉄の囲い作戦は4つの段階を得て完遂される」


第1段階 地中貫通爆弾を持って敵の中央通信機を破壊し敵の通信網を破壊する


第2段階 装甲師団と魔導騎士部隊で敵の前線を2地点から突破し首都を囲うように進軍して敵の首都を包囲する


第3段階 装甲師団と魔導騎士部隊は追随する歩兵師団が追いつき次第北上し敵が現状を把握する前にボルン港を攻撃し制圧する


最終段階 ボルン港を制圧した後装甲師団と魔導騎士部隊は主力を包囲殲滅され混乱状態の敵戦線を崩壊させる


「これにより戦線維持が不可能だと判断したバルト王国は講和しレザリオ王国もそれに追随して講和を受け入れるだろう」







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ