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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
二十一章 いよいよ、ミルキー城攻略!
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深い迷宮をぬけて



 まだまだ火祭り開催中!


 サラマンダーやビッグブッキーや、火竜の子のほかに、ここからは火竜(小)っていうのが出てくるようになった。火竜の子よりは大きいけど、成竜ってほど完全に大きくはない感じのやつらだ。


 それと、たぶん、火属性攻撃で集まってるせいだと思うけど、なぜか、野生のクマちゃん(レッド)が出てくる。

 クマりんの仲間だ。

 ボディが真っ赤で、耳に赤いリボンをつけてる。

 たぶん、女の子で、子グマちゃんよりは成長してるけど、クマりんのパパとママほどは大きくない。

 クマりんのお姉さんくらいのサイズかな?

 クマりんがいたら、また殴りあうことになってたかもしれない。

 テディーキングにならずに『がおー』を使ってくる、あなどれない子だ。


 あいかわらずの強敵が出現する。

 でも、だんだん、僕らは苦戦しなくなっていた。

 レベルが上がる。上がる。

 僕はレベル33に、アンドーくん、ぽよちゃんも33。たまりんは31。ケロちゃんは29。シルバンでも27になった。


 僕らは暗い洞くつを進む。ひたすら進む。

 こっち側もかなりの広さだ。

 これ、地盤沈下したら、ミルキー城は完全に崩落するだろうなぁ。


 お財布とられちゃったけど、新たに拾ったお金だけで、また二千億円になった。

 それにしても、僕のお財布、なんでなくなったんだろぉ……。

 やっぱり誰かに盗られたのかなぁ?

 誰に? 誰にだよぉー?

 悲しい。僕の招き猫ぉ。戻っておいでぇー!


 しばらく歩くと、二回めの回復の泉があった。

 たしかにお腹もすいている。

 前の泉から四時間はさまよってたと思う。


「休憩しようかぁ。腹ペコだよー」

「かーくん。なんかああで?」

「あるよ。ただのパンとチーズとゆで卵だけどね! 桃缶がデザート」

「わあっ。なんでもいいわ。食わや」


 ここでも泉の水を飲みながら、携帯食をむさぼる。時間は夜の八時になってた。どおりでお腹すくわけだ。これが僕らの夕食かぁ。

 今ごろ、蘭さんは王様といっしょに豪華な晩さんを食べてるんだろうなぁ。

 いいなぁ。僕も特上肉のステーキが食いたい。


「ここの宝箱は火属性関連が多かったねぇ。火竜のウロコとか、炎の杖とか。カンテラ、助かった。明るいよ」


 周辺の火の精を集めるようになってるらしくて、エネルギーいらずで、つねに明るい。これからは洞くつ探索も少しはやりやすくなった。


 食後にまた僕はスマホを出して、ここまでの出来事をポチポチと打ちこんだ。

 うしろの壁にもたれようとして……おや? デジャヴーだぁ。

 壁のすきまから光がもれてる。

 もしや、ここは?


 僕はすきまに目をあてて、むこう側をのぞいた。

 あわい光。

 細長い部屋だ。

 角度的に例のアレは見えないけど、ここは、やはり……。


 僕は壁から目を離して、上のほうを見あげてみた。

 ある。

 間違いない。


「みんな! 見てよ。ユニコーンだ。ユニコーンの頭がある。ついたんだよ。ここがあの鏡の間の仕掛け扉の前なんだ!」


 僕らは、ようやく目的地にたどりついた。

 長かった洞くつとも、おさらばだ〜!

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