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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
第七部 決戦! ミルキー城 十九章 ミルキー城潜入作戦
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火竜戦!3



 バランの攻撃は、まだ大したことない。一撃で二百ダメージほど。薔薇の効果が上がるのは次のターンくらいからだ。


 クマりんはパパを呼んだ。必ず、パパから呼ぶけど、これは仲間にした順番なんだろうか?

 パパのボディープレスで五百ダメージだ。ただ急いで逃げないと、次は火竜のターンだ。


 火竜は深く息を吸いこんだ。

 火竜のブレス攻撃!

 真紅の火炎が渦巻きながら僕らを襲う。


「うわあッ!」

「あっ! バランが——」


 緊迫した蘭さんの声につられて見ると、バランが瀕死になってる。ギリでもってる。


「そうか。バランは木属性だから、炎の攻撃が弱点なんだ。ここは火属性攻撃を減らしてくれる、炎シリーズの防具でそろえとくべきだったね」

「かーくん。バランは僕が回復します。かーくんは攻撃に専念して」

「わかった!」


 バランが持ちこたえたので、二ターンめも薔薇が発動する。

 熱いほど力が吹きあがる。


 僕は火竜にかけよった。


「とうっ!」


 かけ声はイマイチかもしれないが、ダメージは七百だ。さらに、がんばろ〜効果がつく。

 次の攻撃は八百越した。

 ブーツの効果もどんどん、たまっていく。


 六回、七回、八回……十回攻撃しても、まだ動ける!

 三回めの攻撃以降は一回千ダメージだ。


「これでどうだー! ラストアターック!」


 てきとうに技名っぽいことを叫んで、僕はレプリカ剣を火竜の脳天につきさした。

 最後の一撃は千五百ダメージ!


 地響きをたてて、火竜は倒れた。

 巨大な生き物を、軽々と大地によこたえてしまったよ、僕。

 予想以上に特訓の成果が出てる。


「わ〜い、わ〜い! やったよ〜」


 両手をあげて、かけもどってくると、ぽつりとワレスさんがつぶやいた。


「狂戦士……」

「えっ?」

「可愛い顔して、意外とクレイジーな戦いかたをするな」

「えっ……」


 ガ━︎━︎(゜Д゜;)━︎━︎━︎ン!!


 ちょ、ちょっと傷ついたかも?

 思わず顔文字使ってしまうくらいには傷ついた。

 ふだん小説を書くときには顔文字使わないんだけどさ。

 どうせ、この話は呪文が顔文字だから……。


 くすん。褒めてもらえると思ったのにぃ。


 ワレスさんがクスリと笑う。

「褒めてるんだ」


 あっ、そう?

 ならいいけど。

 てか、僕の心、読んだね?


「読んでない。おまえの顔に書いてある」

「そ、そうですか……」


 戦闘終了の音楽が鳴った。



 火竜が倒れた。

 5000の経験値を得た。

 2500円を手に入れた。

 火竜は宝箱を落とした。

 火竜のウロコを手に入れた。



「よかったな。火竜のウロコは合成素材だ。おもに炎系ブレスを軽減する効果を得られる」と、ワレスさんが説明してくれる。


 合成素材かぁ。やったー!

 と思ってたら、テロップはまだ続いていた。



 火竜は名人の技を遺した。

 火竜の職業の魂を手に入れた。



 えーと?

 それはたしか、ツボがあったら転職できるやつ……?

 そっかぁ。モンスターも落とすんだぁ。

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