82 舞踏会の後
ああ・・・・疲れた・・・・。
もう、思い出したくないよ・・・・・・忘れろ・・・忘れろ・・・・・!
「どうしたの?」
「うわあああああああ!!!」
耳元に誰かが話しかけてきた。
・・・・・びっくりした・・・・。
何してんのこれ・・・・。
・・・・・・・・・・え?
「アマノ王女?!」
「ピンポーン~!」
・・・・・陽気に『ピンポーン』とか言わないでほしい・・・。
さっきのことだけでびっくりしてるんだから・・・・。
もう鼓膜破れるかと思った・・・・・。
ちなみに私は(アマノ王女もだけど)やっと『アマノ王女の部屋』に戻ってきたばかり。
それで、ベットに顔をうずめていたところ、アマノ王女が驚かせてきた。
・・・・・・で、そして今に至る。
「なんであんたがこの部屋にいるのよ?」
・・・・・それはこっちのセリフなんだけど・・・・。
それに私がここにいるのは、アマノ王女のせいだし・・・・。
「まあ、私が魔法で連れてきたんだけどね・・・アハハ!」
何がアハハよ・・・・こっちは大変な思いたくさんしてるのに・・・。
・・・・・・ん?魔法?!
「魔法って?」
私はベットの上に座り、思わず身を乗り出した。
「魔法って・・・魔法よ・・・。だってあなたを無理やりこっちに連れてきても面倒だし」
「魔法ってあんたも使えるの?」
まさか・・・・フイザーの他に魔法が使える人がいるなんて・・・・!
アマノ王女は「あんたって何よ」とブツブツ言いながら、それでも答えた。
「そうよ!?・・・・あ、そうか・・・あんたの世界では使えないんだっけ・・・・」
・・・・・・なんか見下された気分・・・。
「で、ここの人にとっては魔法は身近なの。まあ、使えない人もいるけどね。で、私は少し使えるの」
何?『すごいでしょ?』って言いたいの?
・・・・・本当に見下してるよ・・・これ・・・。
もう、疲れたのに・・・。
ガリバー王子とかで・・・・・。
ああ、もう!思い出しちゃった・・・・、ああ、もうホント恥ずかしい・・・。
「はいはい、そうですね。それで、なんで来たの?ここに」
「もちろん、オリレルを取り返すためよ!どこにいるの!!」
急にアマノ王女が態度を変えて、私の襟をつかんだ。
「知らないよ!放して」
私は襟とアマノ王女の手を引き離した。
私は、フイザーがオリレルが縛り上げたところは見たけど、そこがどこか知らない。
・・・・・・あの地図で調べれば分かるってことは言わないでおこう・・・・。
「なるほど・・・・・・・・おうかん・・・でない・・けないのか・・・・」
「え?」
アマノ王女は最後の言葉はぼそぼそと言った。
・・・・・王冠って聞こえたけど・・・・。
何て言ったんだろう・・・最後・・・。
「あ、なんでもないよ~!じゃ、さようならあ~!」
「え?どういうこ―」
もう、遅かった。
アマノ王女は言い終わる前にベランダから飛び降りて去っていった。
・・・・・・なんだったんだ・・・・今の・・・・。




