81 自信満々の王子と舞踏会
・・・・ふう、着いた・・・・三階・・・・。
「遅いぞ、アマノ。どこに行ってたんだ?」
席に着こうとしたら、ガシスがすぐに言ってきた。
「あっ・・・・ちょっと忘れ物を思い出して・・・」
「忘れものにしては随分時間がかかったじゃないか」
・・・・うわあ・・・言い訳が面倒くさいなあ・・・これ。
「迷子になっちゃって」
「迷子になってってなんだよ?」
・・・・しつこいなあ・・・。
ガシスってこんなに探索するタイプだったっけ?
もう、さっさと席に着かせてよ・・・。
「まあ、いいじゃん!ガシス。アマノ、疲れちゃってるんだから」
ナイスフォロー、ガリバー王子!
・・・・なんでタメ口なんだ・・・ガシスに向かって・・・。
「なんなんだ、その態度は・・・!お前、アマノを呼び捨てにして、しまいにはわしにも呼び捨てにしおって・・・・!お前、何様なんだ!?」
・・・・ああ、やっぱこうなるよね・・・・。
「はあ?!だって、もうお義父さんなんだからさ!」
・・・・・いくら、お義父さんでもさすがに呼び捨ては・・・・・。
やっぱ、ガリバー王子はダサくてチャラい・・・・。
礼儀もないし。
「だからなんだ!それにお前、まだ娘と結婚してないだろう!!」
ガシスはもう椅子から勢いよく立ち上がってしまった。
・・・・あ~あ・・・・食事しにくいなあ・・・・。
もう侍女と侍従とか他の人、ジロジロ見ちゃってるから・・・!
「まあまあ、落ち着いて・・・・ほら、食べ物が冷めちゃいますよ」
慌てて、チャン国王が落ち着かせた。
ガシスは渋々、椅子に座り直した。
・・・・・・この結婚、失敗なんじゃないかな・・・。
もう、仲良くする前にケンカしちゃってるし。
大きな机の上には豪華な食べ物が並んでいた。
・・・・・・・・ただ、相変わらず味は美味しくなかった。
なので私はずっとチヂミリンを食べていた。
「アマノ、そんなマズいものよく食べれるね」
ガリバー王子がなぜか笑顔を浮かべながら言った。
・・・・・失礼でしょ。
私にもこの料理を作った人にも。
とりあえず、思いついたらすぐ口にするのはやめてほしい・・・。
「別にいいでしょ。この料理、好きだし」
「・・・・・ふうん~・・・・・」
食事が終わったら、本題の舞踏会。
会場の端では、演奏をする人たちがいて、色んな音楽を演奏していた。
・・・・・全て知らないけど。
みんな楽しそうに踊っていた。
ああ・・・・絶対私踊れないな・・・・。
どういう踊りか知らないし。
「アマノ、踊ろう」
「え?」
ガリバー王子に強引にかなり目立つ中央の方に誘導された。
「何、やってるの?踊れないよ、私」
「大丈夫、大丈夫」
何が大丈夫なのか・・・・?
まあ、そう言ってることだし・・・・大丈夫だよね・・・・・。
と、思ったが、その仕上がりはかなり悲惨なものだった。
何度も私はガリバー王子の靴を踏んで、いちいちガリバー王子は声を出すし。
それにガリバー王子は全然リズムにのっていなくて、全然私をリードでてきていなかった・・・。
何が大丈夫だ!
全然大丈夫じゃなかったじゃない・・・・!
・・・・・しかも、『アマノ王女とガリバー王子がダンスしてる』ってことでみんな注目してたし・・・。
もう・・・恥ずかしい・・・・。
ああ、忘れたい・・・・。
もう舞踏会なんて早く終われ・・・・・・!




