75 魔法の廊下に関する謎
「・・・・・・えっと、その会場どこだっけ?」
しまった。やってしまった。
怒りに身を任せすぎて、レイチェルに『その会場がどこか』を聞くのを忘れてしまった。
・・・・・・会場がどこか分からないとなにもできないのに!!
ここは広いし、地図が見にくいのに!!
ところで私は今、二階にいる。
二階に到達したところで、そのことに思い出した。
もう遅いよ!!
・・・・・・そうだ、私は今二階にいるんだ。
ちょうどいい。やりたいことがあったから。
私はズンズン奥の見覚えのある部屋・・・・・・・・まで進んだ。
『魔法の廊下』
派手なプレートが相変わらずドアにつけられていた。
・・・・・こんなに目立つのに気づかない人がいるのだろうか?
ここはよく侍女侍従が通るエリア。
普通なら気が付く。
「あ、あのちょっといい?」
「は、はい。なんですか・・・?」
私はたまたま通りかかっていた侍女を呼び止めた。
「あの・・・・このプレートよめる?」
その侍女は不思議そうな顔をしたが、プレートを見た。
「・・・・・何も書いてありませんけど。空き部屋ですね・・・」
「あ、空き部屋?!」
そんなはずない。
こんなに目立つのに・・・・。
・・・・・つまりこの部屋は見えていないということ?
私だけ見える?
いや、私だけではない。ピーリーは(ピーリーかどうか怪しいけど)この部屋に私を誘ったし、私と一緒に部屋の中に入った。
・・・・・う~ん、ますます怪しいよ、あのピーリー・・・。
「あの~・・・・・」
あ!忘れてた・・・・。
「あ、ごめんね。もう、行っていいよ」
侍女はそれを聞くと、急いで階段のところまでかけていった。
「ててててててててててててテンヤさん、ここここここここここここでなななななななななにをしてるんですかああああああああああ?!」
いつからいたのか分からないが、後ろにはフイザーがいた。
・・・・・なんでそんなに驚いてるの?
なんか隠してるのがバレバレになってるけど、それ。
「まあ、用事があって」
「そそそっそそそそそそれってまさかあああ魔法の廊下のことおおおおおおですかあああああ?」
「まあ」
・・・・・あ、そういえば本題はそうじゃなかった・・・。
まあ、その他にまだやることあるし。
「魔法の廊下って私とフイザーとメアイとピーリー以外見えないの?」
「ええ。そうですよ」
・・・・あんなに動揺していたのに意外とあっさり・・・。
なんだったの?さっきの動揺は?
「え?ぴぴぴぴぴぴぴぴぴピーリー?あああああああああああ、あのピーリー?」
・・・・・・急に動揺・・・・。
そっか、動揺の要因はピーリーなんだ・・・。
「ええ。そうよ。あのピーリーよ」
「え?あの女王のピーリー?!」
・・・・・『ピーリー』は女王なんだ・・・。
じゃあ、あの侍女のピーリーはなんだったんだろう?
「ねえ、ピーリーって名前一人しかいないの?」
「ええ。もちろん、そんな変な名前一人しかいないじゃない」
・・・・・・だまされやすいなあ・・・・。
ってことは侍女のピーリーは偽名を名乗っていると、いうこと?
なんで?
・・・・・女王のピーリーの侍女がバレそうになったから入れ替わって偽名を名乗った、とか?
じゃあ、女王のピーリーはどこに?
そしてなんでピーリーは魔法の廊下でいなくなったんだろう・・・?
「ありがとう、フイザー」
「ありがとうって?」
・・・・・・・本当にだまされやすいな、これ・・・・。




