67 お風呂に入りたい・・・・
「はあ、疲れたなあ・・・」
たった今、フイザーが私の部屋を去った。
全く、ここでゆっくりする予定だったのに・・・・アマノ王女のワガママのせいで・・・。
しつこいんだよね・・・精神的に疲れる・・・。
「・・・・・もう夜か・・・・」
外はもうすっかり暗くなっていた。
・・・なんか早いな・・・。
そういえば、最近お風呂入ってないな・・・。
久しぶりに入ろうかな・・・。
「メアイ」
「ん?な、なんですか?どうしたんですか?」
私は部屋の外を出て、廊下にウロチョロ歩いていたメアイを呼び止めた。
・・・・なぜかメアイは私に対して緊張しているように感じた。
緊張することないのに・・。
「今、お風呂誰か入ってる?」
「・・・・い、いいえ。誰も入ってませんよ。入るなら今がいいですよ」
・・・良かった。
入れる・・・・。
でもなぜかメアイは、言い終えると小走りに去ってしまった。
・・・・・なんか怪しい。
緊張してるし、逃げちゃうし。
ま、いっか。
それよりお風呂お風呂~!
・・・・・・久しぶりすぎて迷ってしまった。
お城が広いということをすっかり忘れてしまった・・・。
ここは・・・どこだろう・・。
嫌なことに近くには案内図さえもない・・・。
というか、何もない。
なんなんだ、ここ。
あ~あ、私お風呂行きたかっただけなのに・・・。
「はあ」
ため息をついて、その場に座り込んだ。
ウィン―
ん?何、この音?
辺りを見渡していると、背後になぜだか知らないが、隠れていた階段が現れてきた。
「何、これ・・・?」
どこへの階段?
・・・・もしやお風呂へつながる近道だったりして・・・?
だったら行くっきゃない!
お風呂に入りたい!
・・・入れるか分からないけど。
「やめてえ!!」
「ひいっ!!」
階段を降りている途中で急に叫ぶ声がした。
・・・・し、心臓飛び出るかと思った・・・・。
・・・・・えっと・・・・何、ドッキリ?
まあ、ドッキリとしたらまんまと思った通りの反応しちゃってるけど。
その声は下の方にしているらしかった。
・・・・・降りきったらなにかが出るはず。
なんだろう、なにが出るんだろう・・・・。
・・・・・・・きっとお風呂ではないことは確かだよね・・・。




