59 王様との話の後
「どうだったんですか?」
メアイがガシスの話のことを訊いた。
確か・・・メアイがガシスのことを訊いたのは初めてだったよね・・・。
「・・・まあ、ガリバー王子と結婚しろって言われたのと」
「ガリバー王子?!あんなダサ王子で有名な?」
「ダサい?」
・・・意外・・ゾルランでも「ダサい」という言葉があるんだ・・・。
びっくり・・!
でも、メアイは「ガリバー王子がダサいなんて信じられない!」という意味だと思ったらしい。
「そうよ。自分がかっこいいと思ってるのよ。でもぜ~んぜん!ファションセンスなさすぎだし、性格悪いし。あの王子は最低よ、会えば分かる。・・・ま、一番最初はそうは見えないと思うけどね。・・・・あ、このこと黙っててよ」
「・・・は、はい」
・・・ガリバー王子に警戒しないといけないってことか・・・。
っていうか、私早く帰りたいよ・・・。
そんな王子と結婚したくないし。
「・・・・それで話の続きは?」
今度はずっと黙っていたフイザーが言った。
「明日の朝は村人の話を聞いて、解決。そして、夜には舞踏会。そこにはアラバー王国の国王チャンとガリバー王子も主席するみたいってことの話」
「へえ、ゾルランにはしては珍しい忙しさだね」
すると、メアイは急に思い出して「あっ!」と手を叩いた。
「そういえば、帰還させる方法だけど」
あ、そっか。
フイザーと一緒に考えるって言ってたからね・・。
「フイザーが魔法で帰す方法を見つけたの」
よかった・・・帰れる・・。
「それにもう帰れるゲートも作った」
・・・作業が早い・・・!
これで私、帰れるのか・・・!
「ただし」
・・・ただし?
「・・・・いつ、帰るかの問題」
「いつ帰るか・・・?」
「そう。だってきっと明日も明後日も、明明後日もカツカツでしょ?それにテンヤさんって私とフイザー以外誰も気が付いてないでしょ?そりゃあ、勝手に抜ければ大問題になるし、結局また王様に戻されるでしょ、ここに」
・・・確かに・・・。
でも、明明後日後はもう遅いし・・・。
結婚前に抜け出せたら・・・!
「なにか、聞いてない?明日の予定以降の予定は」
「・・・・・・明後日の予定を言おうとしてたけど、こんがらがるようだからって言うのをやめてた。
明後日の予定は明日の夜にまた来て言うって・・・」
「・・・もうそれじゃあ遅いんだよな・・・」
ちょうどその時、アマノ王女の部屋の前に着いた。
「じゃあ、なんとか予定探ってみるから、テンヤさんは今日の内に体、休めておいて」
「はい」
その時、私はなぜだかさっきまでのぼった階段を向いた。
すると、階段前にはあの黄色と黒の目がチカチカするあの地図があった。
普通の光景だが、・・・思い出した。
あのピーリーと魔法の廊下で会う約束だった!
ちらっと反対側をみると、まだフイザーとメアイは歩き始めたばかりでまだそんなに遠くにいない。
今、魔法の廊下がどこか、聞くチャンスだ!
「・・・あの、メアイ」
「ん?」
メアイはもちろん不思議そうな顔をする。
「・・・・・魔法の廊下がどこにあるか知ってる?」
「・・・・ああ、魔法の廊下ね。魔法の廊下なら、二階のすごく奥にあるけど。まあ、『魔法の廊下』ってプレートが派手に部屋に着けられてるから、すぐ分かると思うよ」
「ありがとうっ!」
私は素早く言うと、すぐに廊下をダッシュした。
そしてめったにしない階段ダッシュをした。
・・・ああ、途中で足痛くなりそう・・・。
まだ、ピーリーいるかな・・・?
失望して、どっかいちゃったとかないよね・・・?
「・・・・なんであんなこと、テンヤさんは訊いたんだろう?」
・・そこに取り残されたメアイは、不思議そうにフイザーに問いかけた。
「し、しししししし知らないよっ!わわわわわわわわわ分かるわけないでしょっ?!」
(分かりやすいな・・・フイザーは・・・)




