58 うんざりとびっくり
「・・・・・何をそんなに叫んでいるんだい?」
いやいや、ガシス!
そんな不思議そうに言ってるけど、私の身にもなってみなさい!!
異世界の人が強引に入れ替わらせて、「結婚しなさい」って言われたら誰だって叫ぶでしょうよ!!
しかも、その「結婚しなさい」は強制&結婚相手は知らない人だし・・・。
あ~!もう早く帰ってきてよ、アマノ王女!
どこにいるの?!
もうやっぱりここはうんざり!
「・・・・そういえば、アマノ。ピーリーは知らんかね?」
何?急に話題変えてきたけど?
まだ私、怒り収まってませんけど・・・?
「ピーリー?侍女の?」
そういえば、あのピーリーと魔法の廊下で会う約束だったっけ・・・。
忘れてた・・・。
魔法の廊下ってどこ・・?
「はあ?!んなわけないだろう?何をとぼけている?お前の母親だぞ?王女の母親が侍女なわけあるかあ!!女王に決まっているだろう!!!」
いや、いきなり怒られても・・・。
私、天野姫だから。
私、あなたの常識とか知ってるはずないから。
・・・・でも・・・・・
どういうことなんだろう。
普通にあの人は「ピーリー」って自分から言ってたし、衣装とかもう侍女だし・・。
あの人が女王?
「でも、私その侍女のピーリーに魔法の廊下で会おうって約束したんですよ?」
「人違いじゃないか?」
・・・・・ガシスのその言葉信じられない・・・。
だって、私のことアマノ王女だってまた勘違いしてるし。
ガシスって結構詐欺とかあっても騙されやすいタイプじゃない?
「だってピーリーってこの王国に一人しかいないはずだ。・・・・・しかし、本当にどこにいるのだろう・・・結構逃げて二年は経ってるぞ・・・」
いや、だから・・・・。
もう、人の話よく聞けっ!!
完全否定したらもういつまでも経っても見つからないよ!ピーリーは!
・・・・そしたら、あのピーリーが女王ってことになるのか・・・。
「さあ、明日から始まる三日間だが」
ええっと、また急に話題変えたよね・・・。
「明日は、朝に村人の悩みや言葉を聞く。そして解決策を考えてもらう。わしは一切口出ししない。
そして夜には舞踏会。この舞踏会では隣のアラバー王国の国王チャンと、結婚相手であるガリバー王子をお招きしている。その時に初めてガリバー王子と話すはずだ」
・・・・・意外とカツカツ?
私、早く数学の時間に戻りたいんだけど?
・・・・しかももう決定しちゃってるし、結婚。
娘(私じゃないけど)に相談しないで勝手に決めるって・・・・本当にやめてほしい。
これでアマノ王女が逃げるわけも分からないこともないけど・・・。
まあ、勝手なことするのは遺伝しちゃってるけどね。
絶対あのこ自覚してないでしょ・・・。
『いつの間にか自己中』みたいな?
「・・・・・・明後日は・・・・ん、まあやめておくか。二日目と三日目の日程もあるが、多分覚えられないと思うので今日はこの辺にしておく。明日の夜にまた『玉座の間』に来てくれ。じゃ、話は以上だ」
・・・・そうか二日、三日もあるのか・・・。
私は玉座の間を後にして、アマノ王女の部屋を目指して階段を上がっていった。
・・・・その時ボーっとしていたからメアイとフイザーに気が付かなかった・・・。
「テンヤさん」
「うわああああああっ!」
メアイが私の反応を見てかなり悲しそうな顔をした。
「・・・・そんな驚かなくてもいいじゃないですか・・・」




