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13/13

第13話:クレイジーな一撃(アドリブ)、計算の乱れ

【前書き】

お読みいただきありがとうございます!作者です。

今後は不定期での更新となります。少し投稿日が空いてしまったらすみません。

前回、聖ヨハネスの副部長・塩見會都のネット上0.5ミリを通す『絶対の処刑台(ギロチン・サーブ)』の前に、凛ちゃんがレシーブすらさせてもらえない絶望的な幕開けとなりました。

第13話、ハメ殺されかけたギャルエースが、ついに野生の嵐を巻き起こします!データの壁をぶち破るクレイジーな逆襲をぜひお楽しみください!

それでは、お楽しみください!

「ゲームカウント、5対0。塩見リード」

体育館に審判の冷徹な声が響く。

5連続ノータッチエース。一度もラリーすらさせてもらえないまま、一ノ瀬凛は処刑台の上で完全にハメ殺されかけていた。

対面に立つ塩見會都は、相変わらず汗ひとつ流していない。

「次のレシーブ位置は、バック側。確率92%」

彼の脳内AIは、凛の焦りや呼吸から次の行動をすべて『絶対計算』のなかに弾き出していた。

精密機械のようなトスが上がり、再びカミソリの刃のような超低空サーブがネットの上0.5ミリをすり抜けてくる。

誰もが、6点目も會都の手に渡ると思った、その瞬間。

「――あはっ、データデータって、うるさいんだよッ!!」

凛の瞳の奥で、野生の嵐がパチリと弾けた。

凛はなんと、卓球台に胸がこすれるほどの超前傾姿勢で突っ込んだのだ。通常のレシーブ理論を120%無視した、骨折すら恐れない狂気の踏み込み。

「なっ……!? 姿勢が崩れている、打てるはずが――」

初めた會都の三白眼が大きく見開かれた。

卓球台の表面すれすれで、バウンド直後の白球に対し、凛はラケットを真横から強引に引っ叩いた。

理論もクソもない。ただ球をコートにねじ込むためだけの、純粋な暴力。

――ガキィィィン!!

体育館中に、およそピンポン球とは思えない凄まじい破裂音が轟く。

野生の嵐――クレイジーな一撃(アドリブ)。

完全に死に体だったはずの体勢から放たれた超音速のスマイルショットが、會都の脳内完全無菌の絶対計算(サイバー・ラボ)の計算をすべて吹き飛ばし、彼のユニフォームのすぐ横をすり抜けてコートの奥深くへと突き刺さった。

――パァン。

球が背後の壁に激しく当たって跳ね返る。會都は一歩も動くことすらできなかった。

「……5対1」

審判の声が、心なしか震えている。

「……計算に、ない軌道だ。今の体勢から、あの角度で打ち抜くなど、物理的にあり得ない……」

會都の額に、今日初めて、うっすらと一筋の冷や汗が流れた。

完璧だった無菌の計算に、たった一人のギャルが強烈な「乱れ」を叩き込んだのだ。

ベンチの私は、思わず拳を強く握りしめた。

「さすが凛……! 計算通りにいかないのが、私たちの卓球だよ!」

「へえ、プロみたいな顔して冷や汗流してんじゃん、副部長さん?」

凛がサイドのヘアピンを親指でパチッと弾き、不敵に笑う。

絶対の処刑台(ギロチン・サーブ)の刃は、まだ折れていない。だが、聖ヨハネスの絶対計算が、今ここから崩壊を始める。

(第13話 終わり)

【後書き】

第13話をお読みいただき、ありがとうございました!

凛ちゃんの大逆襲が始まりました!會都の完璧な0.5ミリのデータ計算を、理論を無視した野生の『クレイジーな一撃(アドリブ)』でぶち破る最高のカタルシス!會都の額に流れた初めての冷や汗にニヤニヤしていただけましたでしょうか?

今後は不定期での更新となります。少し投稿日が空いてしまったらすみません。

凛ちゃんの大金星を応援したい方、二人の松蔭中コンビの活躍が楽しみな方は、ぜひ画面下部から、

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それでは、また次回の更新でお会いしましょう!

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