五大 2
生まれ日を
光に包み
笑み咲けば
新たな時が
君を祝える
スマホに通知が来た。
レイカはそれを見て、メッセージを確認する。
「計画に変更がある」
「何が変わったんだ?」
彼女はスマホの画面を見せてきた。
「“天道”は午前0時じゃなくて、正午12時に開始される。開始まで、あと数分しかない」
「じゃあトレーニングはどうするんだ? 俺はまだ何も学んでない。どうやって自分を守ればいいんだ?」
「泣き言を言うな。坂本ゆうき、まだ少し時間はある。その時間を最大限に使う。まずは“五大”の基礎理論を教える。よく聞いて、自分に一番合うものを選べ」
俺はうなずいた。
「まずは“地”、土の要素。固体を象徴する」
「チって……気のことか?」
俺は聞いた。
「そう。地は骨、筋肉、組織に表れる。変化に強く、気の影響を強く受ける」
「質問がある」
「言え」
「御霊と気の違いは?」
「御霊は霊的エネルギー、気は肉体的エネルギー。似ているけど、性質が違う」
「つまり……気は御霊なしでは存在できないってことか?」
彼女はうなずいた。
「話を戻す。地は安定と頑固を象徴する。戦い方は力と存在感。源は“強さ”」
「つまり筋力で戦うタイプか?」
「ええ。次の道は『水』、すなわち水です。それは、宇宙における液状の物質を象徴しています。そして、この『水』の元素は、あなた自身の『血液』によって表されているのです」
この宇宙の至る所に、水は存在しています。地球の構成要素の70パーセントは水なのです。ですから、それも何となく納得がいきますね。たしか私の記憶が正しければ、私たちの身体もまた、およそ70パーセントが水でできているはずですから。
「水は柔軟で感情的。状況に適応する力。防御主体の戦いで、相手の動きを利用する。源は“力”。これは私の道」
「なるほど……お前の戦い方に合ってる」
それは彼女の感情の起伏を説明する。必要な時には温かい一面を見せ、またすぐに冷たい一面へと切り替わる。感情の切り替えがあまりにも速いため、不自然に見えるかもしれないが、彼女のすべては真実なのだ。
「次は火の要素、カーです。燃焼、つまりエネルギー放出の状態を象徴します。世界におけるエネルギッシュで力強く、動きのあるものを表します。代謝や体温と関連しています。戦闘スタイルは、防御のために高エネルギーの攻撃を用いることです。防御と攻撃の完璧な組み合わせですが、防御でさえ相手にダメージを与えます。源はエネルギーです。」
これは私にぴったりです。エネルギーを与えてくれます。それに、得られる利点は想像以上に素晴らしいです。以前は、火は防御のない攻撃の要素、怒りや憤りの燃料だと思っていました。それは間違いでした。
「次の要素は『風』だ。これは宇宙における気体物質を象徴している」
「つまり、地・水・風というのは、固体・液体・気体のようなものか? 物質の三態ってこと?」
「その通りだ。風は『成長』と『自由』を表している。また、我々の『脳』とも深く結びついている。肉体的・精神的、その両方の成長が脳の働きによってもたらされるからな。この流派の戦闘スタイルは、まさに『予測不能』の一言に尽きる。この道には、予期せぬ展開が満ち溢れているのだ。習得難易度としては、全流派の中で二番目に難しい。以上だ」
「待てよ! どういうことだ? 戦闘スタイルの流派について、たった4つしか説明していないじゃないか。『空』はどうなったんだ?」
彼女は俺をじっと見た。
「説明はしない。誰も到達できていない道だからだ」
「いや、俺ならいけるかもしれないだろ? 天才かもしれないし!」
「時間がない。さっさと選べ」
俺は悩んだ。どれも良さそうだ。
土は純粋な力と筋肉を表します。私の体はとても強くなるでしょう。水も良いですね。レイカも水流の達人なので、簡単にその流派を教えてもらえます。風も最高です。予測不可能なヒーローになれるからです。火は主人公にエネルギーを与えます。
「決められないなら誕生日で決めろ」
「誕生日?」
「適性を見るためだ。言え」
「俺の誕生日は……」
言葉が出ない。
「早く」
「レイカ……」
「まさか……誕生日を覚えていないの?」
俺はうなずいた。
「じゃあ学校名は?」
「俺の学校は——」
また、沈黙。
彼女の表情が変わる。
「ふざけてるの?」
俺は首を振る。
「本当なんだ……何も思い出せない」
「じゃあ何を覚えてる?」
「何も……」
「……は?」
涙があふれる。
「俺は……昨日より前の記憶が、何もないんだ」
彼女の目が見開かれる。
「じゃあ……どうして妹たちの名前は知ってるの?」
「分からない」
「父親の名前は?」
「知らない!」
私の作品を読んでくださっている皆様、ありがとうございます。皆様に楽しんでいただければ幸いです。初めてですが!SodaKun Out!◇




