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84.良の恋

みどり、言ってくれたら手伝いに言ったのに。」と満百合が言うと、「良君が手伝ってくれたし。荷物そんなに多く無かったし。」と、みどりが応えた。

 

 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

 ============== 主な登場人物 ================

 物部満百合まゆり・・・物部一朗太としおりの娘。

 久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。

 大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。

 福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。

 依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。

 服部千香乃ちかの・・・服部源一郎とコウの娘。

 南原未玖みく・・・南原龍之介と文子ふみこの娘。

 山城みどり・・・山城順と蘭の娘。

 愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。


 南出良みなみでりょう・・・転校生。千香乃と同じクラス。

 片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。悦子と婚約したばかりだが、頭が上がらない。母親が病院の事務員をしている。


 物部一朗太・・・喫茶店アテロゴのマスター。満百合の父。

 物部栞・・・物部の妻。元童話作家だが、今はアテロゴのマダム。

 鈴木栄太・・・小学校校長。

 藤堂所縁・・・自称ミラクル9の顧問。


 ==============================

 ==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==


 2月1日。午後3時。喫茶店アテロゴ。

「引っ越し?」

「みどり、言ってくれたら手伝いに言ったのに。」と満百合が言うと、「良君が手伝ってくれたし。荷物そんなに多く無かったし。」と、みどりが応えた。

「私、良君と婚約する。」と、みどりは平然と言い、当の良が慌てた。

「まだ・・・まだ・・・まだ・・・。」

「落ち着けよ、良。深呼吸3回、はい!」と、おさむが号令して、良は実行した。

「一週間前、引っ越しがあって、俺の隣のアパートに引っ越して来たから、父ちゃんも母ちゃんも手伝って来い、って言うから、行ったんだ。前のアパートも200メートル先だったから。」

「道が出来るのよ、前のとこ。偶然、良君の家の隣だったから助かったわ。」

 おさむは、悦司と健太郎に目配せした。

 そっと、見守ろうの合図だ。

 みどりの前には、皆と違うショートケーキがある。

 ミラクル9の女子も納得した。

「ごめんね、引っ越し祝い配れなくて。」

「それはな、みどり。大人が心配することだ。親の転勤じゃないんだな?」と、物部は確認した。

「うん。『立ち退き料』は大家さんにしか入らないらしい。でも・・・。」

「でも、カレシが出来たから、私はハッピー。」と、言いながら栞が出てきた。

「みどりはみどり、良は良さ。午後から降らないって天気予報だし、行こうぜ、みんな。」

 健太郎の一言に、みどりは慌てて食べた。


「また、カップル誕生だね。良いことだよ。」と、鈴木校長が言った。

「セイシュン、真っ盛りですものね。」と、藤堂は同意した。

 そして、2人も出て行った。


「セイシュン、ね。」と、言いながら物部は片付けを始め、栞が手伝った。

 今日は、ウェイトレス・ウェイターの夫婦は休みだ。


 モールのシネコン帰りの客が入ってきた。


 ―完―





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