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65.誘拐対策

健太郎達が野球の『紅白試合』をしている。

どこかのテレビ取材クルーらしいグループが来た。

健太郎たちが休憩に水筒のミネラルウォーターを飲んでいると、ディレクターらしき男が言った。

「キャプテンは誰かな?」


 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

 ============== 主な登場人物 ================

 物部満百合まゆり・・・物部一朗太としおりの娘。

 久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。

 大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。

 福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。

 依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。

 服部千香乃ちかの・・・服部源一郎とコウの娘。

 南原未玖みく・・・南原龍之介と文子ふみこの娘。

 山城みどり・・・山城順と蘭の娘。

 愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。


 南出良みなみでりょう・・・転校生。千香乃と同じクラス。

 片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。悦子と婚約したばかりだが、頭が上がらない。


 藤堂所縁・・・小学校教師。ミラクル9顧問。


 物部一朗太・・・喫茶店アテロゴのマスター。満百合の父。

 辰巳一郎・・・アテロゴのウェイター。


 久保田あつこ・・・健太郎の母。警視庁警視正。

 久保田誠・・・健太郎の父。警視庁警部補。


 ==============================

 ==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==


 午後3時。モール外の公園。

 健太郎達が野球の『紅白試合』をしている。

 どこかのテレビ取材クルーらしいグループが来た。

 健太郎たちが休憩に水筒のミネラルウォーターを飲んでいると、ディレクターらしき男が言った。

「キャプテンは誰かな?」

 皆が健太郎を見た。

「少ないね。夏休みだから?」

「いつも、こんなだよ。」

「部員、これだけじゃ足りないでしょ。試合出来ないよね。女子除くと。」

「ああ。小学校の野球部なら、別にあるよ。あそこの校舎見える?校舎の向こうがグラウンド。僕らは部活じゃない。」

「じゃ、顧問いないんだ。」

「私が顧問兼マネージャー。」

 藤堂が顔を出した。

「部活じゃないのに、顧問?」

「先生、この人、今、差別したよ。」と未玖が言った。

「女子除くと、だって。」

「まあ、酷い。」

「失礼。どうも野球は男の子、ソフトボールは女の子という偏見を持っていたらしい。ありがとう、野球部見に行ってくるよ。」

 最後は、健太郎に向けて言った。

 健太郎は、移動する彼らを録画した。

 健太郎がスマホを操作すると、「何か事件の臭い?」と藤堂が尋ね、「流石、我らがミラクル9の顧問。」と、おさむが言った。

 午後5時。喫茶店アテロゴ。

 物部が熱心に藤堂に尋ねている。「で、今日は野球部部活の日?」

「野球部は無いのよ、マスター。健太郎君は、わざとグラウンドを指さした。」


 健太郎のスマホが鳴動した。健太郎はスピーカーホンにした。

「お手柄よ、健太郎。最近流行っている小学生誘拐集団の一味に違い無いわ。一人だけだけど、面が割れた。」


『面が割れた』とは、警察用語で、正体が判明したということだ。

「よし、今日は店から奢りだ。辰巳。ミラクル9ジュースを配れ。」

「了解、マスター。」

 ミラクル9ジュースとは、お揃いのカップを使用しているだけで、中身は普通のオレンジジュースだ。


 夜。久保田家。

「よし、ご褒美に、母ちゃんのオッパイミルクだ。」

 と、あつこは健太郎にミルクを渡した。

 やはり、普通のミルクだ。警察の偉いさんになっても、健太郎には、普通の母親だった。

「誘拐集団、気をつけなきゃね。いつも母ちゃんが言ってる通り、みんなと一緒なら恐くないけど。」

 奥で、父の誠が微笑んでいた。

 ―完―


物部が熱心に藤堂に尋ねている。「で、今日は野球部部活の日?」

「野球部は無いのよ、マスター。健太郎君は、わざとグラウンドを指さした。」


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