17、ソロキャンパー、力を得る。②
17話目です。
次回には海が渡れそうです。
本文の前にお詫びです。
前回(16話)ですが、没にした原稿(主に最後半部分)をアップしてしまった為
この話の投稿に伴い改稿しています。
話が繋がらないかと思いますので、16話後半をもう一度お読み直し下さると幸いです。
誠に申し訳ありませんでした。
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「では、能力の修正を始めます」そう言いながら神様が僕の額に手を翳しながら詠唱を始める。
【String s = null;****//null()System.out.prtl(s);!?% //nullSysem.out.println(s.length()); 】
おお!これは・・・、凄いな。
頭の中に修正される情報が浮かび上がっていく。
*********
① ペットボトルの統合・再配置
5本だったペットボトルを2本に統合。
・・・統合完了。
名称は其々『M.C.レイモン』『クラフテッドブラックボスFDMTG』
『M.C.レイモン』
効果:既存のペットボトル4本分の効果を1本に統合。
服用することでブラックボス以外、全属性の魔法が使用可能となる。
消費魔力は既存の消費魔力に準ずる。
統合に伴い複合属性魔法の使用制限を解除。
魔法:火・爆発魔法、水・回復魔法、風・雷魔法、土・重力魔法をそれぞれ統合、再配置。
火・爆発魔法を『爆炎魔法』にアップデート。
水・回復魔法より回復魔法を削除、『氷雪魔法』にアップデート。
風・雷魔法を『風雷魔法』にアップデート。
土・重力魔法については『重力魔法』に統合しアップデート。
*各魔法の名称・効果については、修正完了後に参照すること。
*統合により服用時の膨満感を解消、器具を介しての使用時は只の水分として飲用可。
*言語理解・翻訳能力を現世界において永続化。
*回復魔法については『ブラックボス』に移動、再配置。
*複合属性魔法の制限解除により『DMGシリーズ』が使用可能。
*副作用については統合前と同等。
『クラフテッドブラックボスFDMTG』
効果:直接的な効果は以前と同様、『アキュアリエス』より回復魔法を新たに配置。
これにより『アキュアリエス』過剰摂取時の『アンデット化』が緩和。
深刻なファイル破損からの回復により『DMGシリーズ』の接続因子として使用可能。
『M.C.レイモン』と同時服用することで『DMGシリーズ魔法群』が使用可能となる。
また同時服用時かつ全量服用時のみ『DMGシリーズスキル群』が使用可能。
*各魔法の名称・効果については、修正完了後に参照のこと。
*統合により服用時の膨満感を解消、器具を介しての使用時は只の水分として飲用可。
*複合属性魔法の制限解除により『DMGシリーズ』が使用可能。
*完全な修正ではないため『FDMTGシリーズ』については現在使用不可。
*副作用については統合前に加え『DMGシリーズスキル群』使用後は全魔力が枯渇、行動不能状態になる。
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「成程、ペットボトルを介しての能力発動という事については変わらないのか・・・」
神様の詠唱は進む。
新たな修正情報が浮かび上がる。
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② DMGシリーズの解放
この世界においての概念で『神』と呼称される存在に対してのみ使用可能な魔法・スキル。
『彼岸の旅人』のみが所持、使用することが可能となる。今回の修正で制限を解放。
・・・解放完了。
『DMGシリーズ魔法群』
対『神々』専用魔法の総称。
通常の属性魔法ではダメージを与える事は出来ても『強制帰還』まで至らせる事が出来ない『第3位階以上の神々』に対して『強制帰還』させる事が可能になる大ダメージを与える事が出来る。
『M.C.レイモン』全量服用と同時に、『クラフテッドブラックボスFDMTG』を半量以上服用する事で使用が可能となる。『神々』以外には効果が無い。
*各魔法の名称・効果については、修正完了後に参照すること。
『DMGシリーズスキル群』
対『神々』専用スキルの総称。
『DMGシリーズ魔法群』でダメージを与える事が難しい『第2位階以上の神々』に対して有効なダメージを与える事が出来る。
『彼岸の旅人』専用武器を装備する事でダメージ量を大幅に上げる事が可能だが、非装備時に於いてもスキルにおけるダメージは有効。
『M.C.レイモン』全量服用と同時に、『クラフテッドブラックボスFDMTG』を全量服用する事で使用が可能となる。『神々』以外には効果が無い。
*各スキルの名称・効果については、修正完了後に参照すること。
*特に武器装備時、非装備時、武器の種類によっても効果が変わる為、確認を推奨。
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修正の情報は続く。
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③専用武器の所持権限変更及び接続
『未千原信兵衛』専用武器であった『祓』、『殲』それぞれの所持権限を『石動弓弦』に移譲。
・・・移譲完了。
移譲に伴い『DMGシリーズスキル』を一旦『刀剣術』に固定。
・・・接続に移行・・・ペットボトルとの回路を接続・・・接続完了。
*修正が完全ではない現在の状況では『祓』に付随するスキルのみ使用可能。
*『刀剣術』については通常時も使用可能だがDMGシリーズスキルは使用不可。
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「まだ続くのか・・・、グッ!、アアアアッ!!」
4番目の修正が始まると同時に体中に猛烈な痛みと悪感がはしる。
*********
④体組成の変更・強化
DMGシリーズの解放に伴い『石動弓弦』の体組成を使用に耐えうるべく変更・強化。
・・・変更完了。
変更に伴い『レベルアップ効率化』を取得、レベル上昇速度が2倍となる。
・・・強化に移行・・・強化完了。
強化に伴い通常スキル『空間移動』『空間停滞』を取得。
*********
『・・・修正完了、・・・通常稼働に移行』
「ハアッ、ハァ、ハァー・・・、これ、僕、人じゃなくなったのでは?」
・・・ま、終わったの・・・かな?
「はい、これで今回の修正は完了です」
「あ、ありがとうございます」
「お疲れになったでしょう?お茶でも一杯如何ですか?」
「あ、頂きます~、って、なんば言いよっと?そぎゃん時間なかっだろたい!?」
「え?なんですって?」
・・・思わず地元の方言が出てしまった。いかんいかん。
「あ、えと『何を言ってるんですか?そんな時間はないでしょう?』って言いました」
「そうでした~!では直行便で送りしますね!」
直行便?・・・いやな予感しかしないんですけど・・・。
「大丈夫ですよ~、スカイダイビングだと思えば!それに精神体ですから!死にはしませんて!」
直後、僕の真下の床に穴が開く。
「え?は?やっぱりいいいいぃぃ」
「頑張って下さいね~!あ、後、コーヒーカップは私がなおしときますから!」
!!??
「は?あんた方言理解してるじゃないか!こんな時までからかってんじゃなああああああああああああぁああぁぁぁ・・・この色ボケ女神いいいいいぃいぃぃぃ・・・」
「・・・色ボケなんて失礼ですね!」
・・・この後滅茶苦茶落下した。
****
・・・時は少し遡る。
『『全身を穿たれるがよい!フォールオブマルタ__聖マルタの石礫__!!』』
彼の者『エスペラーザ』の少年を無数の赤熱した石礫が襲う。
それは「石」というよりも「岩」に近いサイズ、まさに溶岩、もしくは隕石、その礫がそれこそ星の数程の質量、地表に落下する隕石の速度で対象に襲いかかる。
人類最強といわれる『特等ギルダー』でさえ一瞬で蒸発する、そんな魔法だった。
「アブゾーブ」
その礫は少年に激突する直前で何かに吸い込まれるようにかき消える。
それこそなにも無かったかのように。
『『ま、この程度ではどうにもならんか・・・、では次じゃ!エイリアスフロムエンプレス__顕現せし女帝の現身__!』』
分身なのだろう。タラスクの周囲に10体程のタラスクが現れる。
「ちょっと面倒くさいかなあ。おい!お前ら降りてこい!!」
少年がそう叫んだ瞬間、その周囲に一対の羽根を持ち顔のない物体がやはり10体ほど現れる。
「今日は様子見だからこれだけしか持ってきてないんだよね、行け!ヴァーチャー共!」
10対10、戦力が拮抗するかに見えたその多対多の戦闘は一瞬で決着が付く。
「へえ、凄いね!おばさん!!」
少年が驚いた顔をする。それもそのはず、10体のタラスクはその斬撃で、殴打で、放たれる魔法で、ブレスで、一瞬にして対峙する『ヴァーチャー』を『強制帰還』させたのだ。
『『・・・おばさんじゃと?儂をおばさんと言うたか!?この小童が!!!』』
(えええぇ、キレるところそこお!?)アイーシャ達の心の叫びである。
『『儂は!まだ!若!!いん!!じゃあああああああああああああああああ!!!!』』
嘘である。曲がりなりにも神代から生きる者、数千年、もしかしたらもう一桁多く生きている筈である。婆である。
しかし元来竜はプライドが高い。普段は飄々としているタラスクでもやはり竜、自身の容姿や強さには強い誇りをもっていた。キレるのは当然である。
その汚された自身の誇りを拭うためにタラスクが選んだ攻撃。
それは『殴打』であった。といってもただのパンチでは無い。タラスクが持つ強力で凶悪な力、それを全力で込めた一撃だった。
「ぷぴりょっ!!」
避けれるはずもなく、渾身の右ストレートがその少年『ドミニオン』の顔面に突き刺さる。
相当なダメージだったのだろう。吹っ飛んで行った『ドミニオン』の周りを『強制帰還』の発動時に現れる光の粒子が包む!
『『ふむ・・・、雑魚であったか』』
タラスク怒りのギャラクティカファン〇ム炸裂。
勝った!第一部完!!
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「何をしている」
辺りが凍りついた。
比喩ではなく戦闘の余波によって荒れ狂い畝っていた海が、巻き起こされる嵐の様な風によって倒れるが如く揺れていた木々が、一瞬で、音も無く凍り付いたのだ。
「ウ、アあぁ、ケ、けるbiむ!? ゴ、ごメん、なSaいイぃ。」
「謝れとは言っていない。私は何をしている、と聞いたのだ。『ドミニオン』」
『ドミニオン』はガクガクと全身を震わせている。先程のダメージによるもの、というよりも『ケルビム』と呼ばれた男に対しての恐怖からの震えであるように見受けられた。
「ひいっ!・・・様子をみニきたrA、邪魔モノを、見つケたかRa、壊そUト思っテ」
「・・・手を出してはならんと言ったはずだが・・・、一度帰還しろ。その体ではもうもつまい」
『ケルビム』から圧倒的な気配が放たれる。静かだが怒りに満ちたその気配は、先程のタラスクが放った気配を遥かに超えていた。
『『これは・・・、かなりまずいの・・・』』
タラスクの頬を汗が伝う。
『『皆どうにか逃げるぞ。今ならまだ・・・』』
「させると思うか?」
『『ぬ!?・・・体が動かぬ!?』』
「貴様たちを一旦理の枝から外しておいた。ドミニオンが帰還するまでそうしていろ、どちらにしてもこの場から生かして返すことはできない」
『『そう言われて、はいそうですかと大人しく待つと思うか!?』』
「・・・ならば先に消えろ」
そう言って『ケルビム』がこちらに手を翳したその刹那。
「炎?氷?爆発?雷?何でもいいから混ざって爆ぜろおおおおおおおぉ!!!!!」
炎が、氷が、雷が、土くれが、全ての元素がないまぜになって、闇に飲み込まれ、黒い塊と化したそれが『ケルビム』を直撃し。
爆ぜた。
作中の方言「なおしときます」は「片づけときます」って意味ですね。
修理ではないですよ~。
次回は明後日予定です。




