表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/54

【付録】夫婦愛

付録も最後なので、にゃにゃ子さんや夫くんにいろいろ質問をしてみようと思います。



にゃにゃ子さん、好きな言葉とかってありますか?


「うーん、特には。でもまあ座右の銘はある」


へー何?


「情けは人のためならず」


あー、なんか労力や愛情を搾取されがちな人の座右の銘っぽいですねー

うん、らしい、らしい。


夫くんには嫌いな言葉を聞いて見ようかな?


ねえ夫くん、なんか嫌いな言葉とかあります?


「腹痛」

 

は?


「にゃにゃ子がお腹痛いって倒れたときのこと思い出すから」


ああ…

ふうん、そうなんだ。 

にゃにゃ子さん、知ってた?


「ううん、知らなかった。


でも私がお腹痛いって言うと夫くんがすごく心配するから、私賞味期限過ぎたものは、多分大丈夫って思っても食べないようにしてる。 

あと、冬は腹巻きしたりしてお腹壊さないように気をつけてるよ」 


うーん、なんかこれはこれで夫婦愛ですね。

いや、いや、いい話では終わらせませんよ。


夫くん、最後の最後にあなたの秘密を教えて下さい!


「…」


あるでしょ?にゃにゃ子さんに秘密にしていることが!


「…」


さあ、正直に話して!


「…にゃにゃ子には言ってないんだけど…今足の小指の骨ににヒビが入っている」


は?


「先週寝てるときにゃにゃ子に蹴られてから痛くて痛くて…

歩くたびにズキズキするから昨日仕事抜けて病院行ってきたらヒビが入っていた」


…それはお気の毒に。

えっと、あの、もっとディープな秘密はないの?


「実は…」


実は?何っ!


「今回が初めてじゃない。にゃにゃ子による負傷。

前は鼻を肘でやられた。

少し鼻血出たけど、にゃにゃ子が気にするとかわいそうだから暖房が効きすぎてのぼせたと言ってごまかした」


あー、もういいです。あほらし。




気を取り直して、にゃにゃ子さんにも聞いてみましょう。


夫くんに秘密にしていることがあったら教えて下さい。

金谷くん(←バイクに乗せてもらった男の子)のこと以外で。


「まあ、秘密と言うほどの秘密は…

ブログ書いてたのが最大の秘密かな?

あと秘密と言えるかどうかはわからないけど」


何、何?


「あの時荷造りしたキャリーバッグ、そのままにしである」


おおっ!ブラックな感じになってきましたねーっ

そういうの欲しかったんですよー(ハフハフ)


「やだ、違う違う!誤解しないで


私、夫くんことは今でも好きだし、ずーっと一緒に暮らしていきたいとは思ってるけど、あの苦しかった日々を無かったことには出来ない。


無理に心の奥底に沈ずめた怒りや不信が何かの拍子にひょっこり表に出てくることってあるじゃない。しかもその時の何倍にもなって。

そういう思いが急に爆発して取り返しのつかなくなることだってあるじゃない。

だから無理して忘れようとは思わない。


上手く言えないけど、あのスーツケースは今の私があの時の私の苦しみを無かったことにしてないよって証なの。

あの時の私への思いやりなの。


そして逆にあれはこれから夫くんと仲良く暮らしていくために必要なお守りのようものなの」




…深いと言うか、怖いと言うか…


なんかにゃにゃ子さんの方が夫くんよりよっぽど複雑で賢い人のような気がしますね。




まあにゃにゃ子さんがこの家出セットを使う日がこないことをお祈りしつつこの付録話を終わろうと思います。


多分大丈夫でしょう。

今も購入する車の検討のために集めたパンフレットを二人額を突き合わせて見てますし…


あ、ついでに鈴木くんがお母さん以上に愛せる人と巡り会えますように…とも祈っておきますか?(モンテーヌちゃん頑張れ)

そうそう、みゆきさんの幸せも併せて。







【付録】はゆっくりのペースの投稿でしたが、最後の最後までお付き合いいただいたことを大変ありがたく思っています。


連載中には大きな災害がいくつもありました。

自然の脅威に怯えたり、次は自分の住んでいる地域に災害が起きるのではないかと不安になったりすると同時に、被害に遭ってもすぐに立ち上がり翌日から黙々と片付けをする人の姿に人間のたくましさを感じたりしていました。

甚大な被害に遭われた皆様に再び平穏な日常が戻ってきますようとお祈りしつつお話を終わりたいと思います。


お読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ