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ある夜の物語  作者: 星六
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第七章 やおよろず屋のある箱

キネムは鳥かごをお爺さんへ渡すと、私から箱を取ってまじまじと目をやる。


「上の文字の並びは曜日だろうね。日は日曜日、月は月曜日という風に。だったら下は。赤、黒、白、茶、鼠、……色かな。曜日に対する色。日曜は赤、月曜は黒……。うーん、わからないな」


日曜は赤、月曜は黒。


あれ? それって。そうだ。あれだよ。


「私、分かっちゃった」


言うと、お爺さんもキネムもそして九官鳥も私へきょとんとした目をやった。


「嘘ダネ。先代ニモ解ケナカッタ謎ガコンナ子供二解ケルハズガナイ」


「亜子、本当に分かったの?」


「うん。間違いない」


言い切るとキネムは私へ箱を差し出す。でも私はそれを受け取らなかった。


「箱は開けない」

そう決めた。


「どうしてだい?」


「だってキネム、その箱に入っているのは呪いをかけてまで守ろうとした男の人の大切な物だよ。それを開けるのって良くないと思う」


「けれど箱には封印を解くヒントが彫られている。それはつまり誰かが開くことを想定しての事じゃないのかな?」


「そうだと思う。だけど、それはきっと私じゃない。おそらく誰か特定の人のためにその男の人は箱を封じたんだよ」


キネムは少し考えた後で「と言うことです」とお爺さんへ箱を返す。




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