郁ビブリアと温改造ヒーロー、それぞれの基地で戦闘訓練
それぞれに基地に行って基本的な戦闘技術を訓練します。
「WEECの基地にようこそいらっしゃいました。日野温さん。私はこの支部を統括しているイリーナ・イオネスコです。」
「よろしくお願いします。」
「改造人間の訓練をします。バーニアという飛行装置がついているのですが、慣れないとひっくり返ってしまうので、安全な低い位置から始めましょう。」
「はい。」
「ではテストフィールドに入って。無線が通じているのでテスト中も音声会話ができます。」
「了解しました。」
「最初はホバリングと着陸の訓練です。地上1メートルまで上昇して姿勢を保ち、そのままゆっくり着地。それを10セット。」
温は加減がわからなかったのでいきなり3メートルまで上昇し、姿勢を崩して墜落した。痛みはなかったが衝撃がすごかったので恐怖を覚えた。しかし、ここで怯えているわけにはいかない。恐怖を克服して温は訓練を続け、最初のタスクをクリアできた。
「できるようになったわね。では次は2メートルまで上昇してゆっくり着陸、それを10セット。」
コツを覚えたので、2メートルからの着地は難なくできた。改造人間の強力な体幹を意識すれば姿勢の制御も問題なくできた。
「良い感じね。では今度は少し複雑よ。3メートルまで上昇してから2メートルまで下降してしばらくホバリングで静止、それからまた上昇して下降、3メートルと2メートルの間を5回往復してから着陸。それを10セット。」
ホバリングは気を抜くと体幹がずれて姿勢が崩れそうになるが、トランポリンのストレートジャンプを何度も反復練習したので、視線を固定することで姿勢を維持することができた。
「なかなか筋が良いわ。ではドローンを射出しますから、ホバリング状態のまま叩き落とすか回避してください。身体に命中すると失点になります。3分間で失点が一桁になるのを目指しましょう。」
「ブラボー!失点ゼロです。あなた、すごい反射神経ね。郁くんはいっぱい被弾してたのに。」
「ありがとうございます。なんだか楽しくなっちゃって。」
「では飛行訓練に移るわね。水平飛行よ。これができてはじめて空飛ぶヒーローになれるの。」
「わくわくします。」
「わー、すごい!飛べる飛べる!」
「さすが美少女戦士ね。空中戦をこなしてきたから飛行姿勢が安定してるわ。じゃあ、いったんこっちに戻って変身を解いて。」
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「ビブリア、来るわよ、構えて!」
「はいっ!」
「全身を意識して!意識が届かないところにはオーラが展開しないので被弾すると傷がつくわ!」
「わ、わかりました。……イテッ!」
「腕を交差してガードしようとしちゃダメよ。意識が途切れてオーラが破れる。Heilen!まだ慣れないからしかたがないけど。」
「ついこのあいだまでメタリックボディだったもので。」
「メタリックボディになった温ちゃんはどうしてるかしら?」
「バーニアの操作に苦労しているかも知れません。」
「どうかな?あの子、トランポリンの才能があったから、空中での姿勢制御の適性が高いかもよ。郁くんより上手、なんてほめられてたりして。」
「うう、それは...なんだか...説得力ありますね。」
「では次は、空中でロッドを出して、複数の敵をクリスタルシュトロームで動きを封じ、クリスタルブリッツで一網打尽する訓練を始めましょう。ビブリア、ロッドを出して!」
「了解しました。Kristalstab herausnehmen!」
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「訓練、ご苦労様でした、日野温さん。」
「だんだん楽しくなってきました。」
「あなた、改造ヒーローの才能あるわね。」
「あのお、お願いがあるのですが。」
「何かしら?」
「私、高校生でバイクに乗れないので、郁さんのようにマシン特攻もパルスキャノンも使えません。その戦力低下を補うために、武器が欲しいのですが。」
「そうね、それは良い考えだわ。あなたなら何でも使いこなせそうだし。で、どんな武器がご希望なのかしら?」
「近接戦闘用のソードと遠隔攻撃用のガン。ふだんは邪魔にならないように改造ボディーに収納されていて、使用時に取り出せるようにしていただけると幸甚です。」
「あなた、言葉のセンスがちょっと変ですね。まあ良いでしょう。収納の問題は技術班で何とか解決させてみせましょう。」
「美少女戦士のときは、異空間に収納されていて、herausnehmen と aufbewahren で瞬時に出し入れができました。」
「さすが魔法を転用した技術を使う美少女戦士協会ね。チート技術だわ。で、ソードとガンに何かこだわりはあるのかしら?」
「ソードは青光りするビームソードがかっこいい。で、私、剣道をやっていたので、日本刀の感覚で使える形を希望します。ガンは……今思いつきで言ったので具体的なイメージがないけれど……弾切れで詰むイメージが大きいので、継戦能力重視でお願いします。」
「あなた、初心者とは思えないほどしっかりしてるわね。わかりました。次回まで用意しておくので、きょうはここまでとしましょう。」
「ありがとうございました。空飛ぶヒーロー、頑張ります。」
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「OK、ビブリア!ロッドは使えるようになったわね。ではビブリアのサブウェポンを試してみましょう。地上戦です。着地してから、Blaulichtを出してください。初心者が刃物を振り回すと巻き込まれて危ないので、私はいったん離脱します。」
「了解しました。Blaulicht herausnehmen!」
地上型のシミュラントドローンが数体射出され、ヴァイオレットはテストフィールドから離脱した。郁は単独で戦わなければならない。しかも、未経験のチャンバラだ。敵は複数、回り込まれたらアウトだ。
不安は的中した。刀の取り回しがまったくわからない。振り回すと姿勢が崩れる。姿勢が崩れたところに敵の攻撃がヒットする。郁はジャンプと回避で逃げ回りながらひたすらハイレンで傷を治し続けた。そして、ついにあきらめて空中に退避した。
「ダメです、美咲さん。チャンバラの経験がないのでまったく使えません。」
「あらまあ、男の子だから子どものころにチャンバラしてたと思っていたわ。最近はそういうことしなくなったのね。」
「テレビで時代劇もやらなくなりましたから。」
「なるほどね。ブラウリヒトはお蔵入りですか。残念だわ。」
「シューティングなら少しは自信があるのですが。」
「あら、それ良さそうね。ヒルデガルトさんに相談してみましょう。私も欲しいかも。」
「訓練ご苦労様。どうでした?」
「ブラウリヒトは全く使いこなせず、満身創痍で戦場から離脱しました。」
「あらまあ、同じ身体でも意識が入れ替わると剣は振るえなくなるのですね。」
「そこでお願いなんですが、遠隔攻撃用の銃器が欲しいのです。リアルなガンはちょっと怖いので、もっと美少女戦士らしいかわいい武器。」
「まあ、郁さん、すっかり美少女戦士のメンタルになってるじゃありませんか。」
「あはは...あの姿で戦うとつい。」
「私からも願いします。サブウェポンのガン、良いアイディアだと思います。」
「そうですね、複数の敵に囲まれたとき、連射で突破口を開くのは良いアイディアだと思います。次回までに用意しますから楽しみにしてください。」
「ありがとうございます。」
いよいよそれぞれに新装備が用意されるようですね。しかしブラウリヒト、お蔵入りとはもったいない。




