全力で疾走した後で
連日投稿出来たんで、投稿します。
不審者は廊下の中央にいた。
星屑は階段のギリギリ不審者から見えないとこにいた。クラウチングスタートの構えをする。
星屑は左腕を凍らせた。さらに、右手には炎を持っている。
今星屑がしようとしていることはこうだ。
まず、全力疾走で出来るだけ不審者に近づく。そして炎を後方に噴出し一気にスピードをあげ、不審者をぶっ飛ばす!
そんな感じだ。
さぁ、やってやる!
3…2…1…スタート!星屑は全速力で廊下を駆け抜けた。
「うぉりぃやーーーー!」
本人が不思議に思う程速く走れた。
後は………。
足音……走って………こっちに来てる!
永遠は足音のする方を向いた。
「加那太!」
星屑を見た瞬間、永遠は自分が一粒、涙を落としたのに気付いた。
不審者は星屑に向かい、信じられない。と言った感じで叫んだ。
「と……止まれ!じゃ…ねぇと殺」
「知るかぁぁあ!」
不審者が何か言ってたが、どーでもいい!
人質という理由で他人を巻き込み、自分の立場が上と確信して、誰かを苦しめるような奴を絶対許せねぇ!
俺たちはクズでも、何かをするための道具でも無い!
大人に裏切られるのはいい。ただ…利用されるのは、ゴメンだ!
人質として人を利用する犯人が許せなかった。
「ふっっっっっざけんなぁーー!!!」
心からの叫びだった。
炎を後方に向け、加速し氷で固まった腕で殴った。
「永遠!逃げろ!」
不審者をぶっ飛ばし、永遠を助けた。後は。
頼んだぜ。
「先輩!」
鍵矢はよろよろと立ち上がる不審者に向かい、水を纏った手で掌てい突きをした。
「水衝!」
水が弾け、不審者は気絶した。
「永遠…大丈夫か?」
息を切らし、肩で息をしてる星屑は聞いた。
「うん。」
永遠は少し顔を赤くして言った。
「……ありがとう…加那太。」
そしてとても可愛らしく微笑んだ。
意を決した永遠は思い切って聞くことにした。
「ねぇ、加那太……一体、あれ…なに?」
いきなりされた質問に星屑は戸惑った。
「そっ………………だな。鍵矢先輩。」
鍵矢に言ってもイイか確認をした。
「別にイイだろうなこれだけ騒ぎになってんだから。それに……こいつ等にもな。」
やっぱ、そうなるのか……。
そこには、我が部、都伝部の面々がいた。
「聞いても、後悔しないんだな。」
三本鎖ってのがあってな。簡単に言うと、特殊能力だ。
んなことが出来るようになった原因はわかってる。
突然変異でDNAが三本になったからだ。
突然変異ってか進化だな。
でDNAが三本になってなんでそうなるかは奴の方が詳しいと思う。
「奴って誰?星屑くん。」
月見が聞いた。
「さっきの不審者……いや、村雨だ。」
気絶していた村雨は、重たい瞼をゆっくりと持ち上げた。
「あぁ、君たちか……僕を殺すか?」
「なんでお前らは、殺す。とか怖いこと言うんだ?」
村雨の前には星屑などの都伝部のメンバーが、立っていた。
「なぁ、目的は何だったんだ?」
星屑を嘲るように村雨は答えた。
「そんなの第18次報告書を読むために決まってるじゃないか。」
「それなんだよ。聞きたいのは。」
第18次報告書ってのは三本鎖についての最終的な研究結果を書いた誰かに対する報告書だ。
それを書いたのは、ヤハウェという研究チームなんだ。
そのチームにいたのは光野玲という助手と………。
一瞬躊躇い言った。
「そこの主任、村雨大刀、僕の父さんだ…。」