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第7話 裁判!?


【リューオ視点】 

 

「ん……」


 遠のいていた意識が徐々に覚醒していく。僕は小さな声を漏らし、少しずつ目を開いた。真っ白な天井が視界に飛び込んでくる。


「あれ……ここは……?」


 もぞもぞと体を動かし、そこで僕は自分がベッドに横たわっていることに気付いた。


「うう……はっ! ミラエルは!? ミノタウロスは!?」


 その時突然記憶が脳裏に蘇り、がばっと跳ね起きた。周囲を見渡すも、ここがダンジョンではないことは一目で分かる。僕は今、どこかの病室のような場所にいるらしい。すぐそばには点滴の機械が設置されていて、チューブのようなものが僕の左腕に刺さっている。


《おはようございます、リューオ様》


「うおっ!?」


 急に頭の中で声が響き、驚きのあまり声が出てしまった。一泊遅れて、謎めいた神級スキルの声だと気付き、はああ、と僕は盛大に溜め息をつく。


(びっくりしたじゃんか!)


《大変失礼しました。1週間ぶりのお目覚めですね》


(全く……って1週間!? 僕は1週間気を失ってたってこと!?)


《その通りです》


 衝撃の事実に僕が驚きを隠せないでいると、がらら、という音とともに病室のドアが開いた。ナース服を纏った恰幅のいい女性が部屋に入ってくる。


「おやまあ、目が覚めたのかい。よかったねぇ」


 女性は僕に気付き、目を細めた。なんだか人の良さそうな中年の女性だ。


「あ、えっと、ここは……? 貴方は……?」


「私はスーナ・リズマ。看護師だよ。そしてここは聖帝騎士団と提携している病院。ミラエル様とラルド様が運んできたアンタを、1週間前からここで治療してるってわけさ」


 ミラエル。ラルド。その名前を聞いた瞬間に、ミノタウロスとの戦いの記憶が蘇り、思わず僕の体が強張る。


「そんなに怖い顔しなさんな。大丈夫、3体のミノタウロスはミラエル様が討伐したよ。アンタがとんでもない性能の武器を錬成してくれたお陰らしいじゃないか、大したもんだねぇ」


「……」


 その後スーナさんは、僕が気を失った後の流れを教えてくれた。


 様子のおかしいミノタウロスの情報はギルドを通じて瞬時に拡散され、広域に注意喚起が為されたこと。ミノタウロスからドロップした魔石を解析したところ、麻薬に近い成分が外部から強制的に注入された奇妙な痕跡を発見したこと。

 さらに、僕の神級スキルの情報は騎士団、及びその関係機関の中でのみ共有されたこと。外部に、特に教団に僕の情報が漏れないよう厳重注意が為されたこと。最後に、騎士団は僕を正式に重要人物と認定したこと……。


「騎士団の間じゃアンタの噂で持ちきりだよ。無名で規格外のDランク冒険者登場、ってね。なんせ神級スキルの持ち主だからねえ」


「いえ、そんな……」


「アンタが目を覚ましたこと、皆に伝えてくるよ。アンタが目を覚ましたら、団長と副団長がここに来て色々と話し合う手筈になってるからね」


「話し合う? 何を話すんですか?」


「そりゃあ、一連の出来事に対する謝罪とか、責任の所在がどうとか、アンタがこの件に対して裁判を起こすか否かとか、そんな感じだよ。私にゃ詳しいことは分からないけどさ」


「さ、裁判!?」


 素っ頓狂な声を出した僕を、スーナさんは不思議そうに見つめてくる。


「どうしたんだい急に」


「え、裁判って……何でそんなことになるんですか?」


「騎士団側にも事情はあったとはいえ、アンタは突然ダンジョンに連れて行かれて、命を危険に晒す羽目になったんだよ。大問題じゃないか。だからアンタが裁判を起こそうと思えば起こせる……って、何で私が当事者のアンタに説明しなきゃいけないんだい」


 丁寧に事情を説明してくれたスーナさんは、呆れ顔を浮かべていた。


「そんな……別にいいですよ裁判なんて、なんかめんどくさそうですし……」


「がっはっは、めんどくさい、か。面白い男だねえアンタは、気に入ったよ。……よし、数値を見る限り健康そのものだね。私はアンタが目を覚ましたことを皆に伝えてくるから、何かあったらいつでも呼びつけな」


 スーナさんは医療機器をチェックして頷き、部屋から出て行こうとした。


「あ、あの」


「何だい」


「えっと、1週間、僕のために色々ありがとうございました」


「いいんだよ礼なんて。私は所詮裏方だから、ちょっとしたサポートくらいしか出来ない。まあ、そんな私がどうこう言うのもあれだけど……ミラエル様のこと、よろしく頼むよ。アンタならミラエル様の心を照らせるかもしれないからね」


 スーナさんはそう言い残し、部屋から出ていった。

 ミラエルの心を照らせる? 何のことだろう? 最後の言葉が少し引っかかったが、深くは考えずに僕はベッドから立ち上がり、軽く体を動かしてみた。ほんの少しだるいくらいで、特に体に異常はない。

 スーナさん曰く、ミラエルがここに来るらしい。それを待つ間、情報を整理してみることにした。幸いにも話し相手はいる。神級スキルという名の、奇妙な相手が。


(あのさ)


《何でしょうか》


(確認なんだけど、僕が元々持ってた白級スキルの『武器強化』が神級スキルの『武器錬成』に進化したんだよね? シャーベたちに苦しめられていた影響というか、怪我の功名みたいな感じで)


※第8話は2026年4月11日9時20分に投稿します。お楽しみに

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