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サブストリート4番街
俺はエレナ達のいるメインストリートから離れたサブストリートで魔法陣の記入者である薄汚ない男達の探索をしていた。
「あっ!いた!待ちやがれおっさん!!」
「くっ!バレたか…!
『ファイアボール』!」
男を見つけて声をかけるとすぐに攻撃を仕掛けてきた。まさに自分が犯人だと言ってるようなものだ。
「こんな人の多いところで…!
『黒炎』!」
俺は相手の炎に対し、それを上回る威力の炎で焼き尽くして消滅させた。上級魔法『黒炎』が下級魔法の相手になるはずがないしな。
「観念しろおっさん!」
「ぐふぅっ!」
おっさんの身体は地面から出現した木の枝によって絡みとられ、地面に組み伏せられた。
俺はおっさんに近づくと質問を投げかける。
「他に仲間はどれくらいいるんだ?」
「けっ、教えるかよ」
「じゃあ良いですよん」
おっさんの顔面目掛けて、
闇属性魔法『夜幻』を発動した。
これは準特級魔法の一つで、対象者の意識を完全にブラックアウトさせる。
外傷無しに気絶させられるので、こういう場合にはうってつけの魔法だ。
発動条件がかなり限定されているので準特級止まりの魔法だが。
「とりあえずは1人…っと」
バァンッ!!!
現在いるストリートの奥の方でさらに爆発が起こった。
爆心地の近くにはまだ犯人はいるはず…!
さっきの奴を倒すまでに瓦礫でケガをした人を何人か見かけた。
正直、かなりイラっときたぜ。
「……ここまでしておいて、タダで済むと思うなよ!!」
俺はこれ以上被害を出さないために再び走り出すのだった。




