27
「で、どっちから話そうか?」
神無は向かい側のソファに座ると足を組んで僕に話しかけた。
彼女は月裂 神無
黒く長い髪を腰まで伸ばしているが今はポニーテール。
僕が今まで出会った中でも一番と言えるくらいにスタイルが良く、服装も黒いタイトなミニスカートにノースリーブの服に透けぎみの上着を羽織っている。
久しぶりに会うので何というか……嬉しくて気恥ずかしい。
「そうだね……僕からの方が良いかな?
といっても分からないことだらけで起こった出来事しか話すことはないけど」
「そうか、なら話してくれ」
神無が頷いて話を促したので僕はこれまでに起こったことを話した。
魔王を倒して帰ろうと思ったら宇宙空間のようなものに吸い込まれ、いつの間にかゴミ置き場にいたこと。
ゴミ置き場から脱出するときから刀音と行動し、廃れた街で人攫いの男達を殺したこと……
霧の深い街で赤髪の少年に襲われたことなど全て包み隠さず打ち明けた。
「そうか……今まで魔物以外は殺したことがなかったユウがか……」
「……後悔はしてないしする気もない。
悪を裁いただけにすぎない」
「お兄ちゃんは私を助けてくれただけ!だから殺したのは私みたいなものだよ!」
ドーナツに夢中だと思われた刀音が抗議の声を上げてきた。
だけど人を殺したという事実は消えない。僕はその罪を背負って生きていくしかない。
「あの街は殺人が横行する危険な街だし、ユウが法的に裁かれる可能性は少ないだろう」
「え、いや、でも僕は……」
「次は私の話だ。
ユウが裁かれない理由も含まれるからしっかり聞いてくれ」
神無はそう言うと自身の身に起きたことを語り始めた。
その内容は、僕のものよりも更に不思議なものだった。




