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魔王様!?桃源郷(ハーレム)創成記!  作者: 日鏡ロイ
第5章 聖地
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34

建物内




何だか外で雷が落ちる音が聞こえたが、取り敢えずこっちのテロリストが優先だ。


「『フォース』」


「なんだ!?消えっ……」



バギィッっという鈍い音と共にテロリストの1人は地面に組み伏せられ、その上に座り込んでいたのは赤髪の少年。


その目は燃え盛る炎のごとく赤いがその奥は氷の様に冷たい。


「この程度でテロやってんのか?」


俺は右手で組み伏せている男の頭を地面に押し付ける。


「おいおい、早くしねぇとこいつの頭が吹き飛んじまうぜ?」


「……がぁぁ!?いぎぎっ!!」


男の頭が少しずつ陥没を始める。

まだたったの2ミリだが、頭が陥没するだけでかなりの痛みだろう。


「ちくしょう!!

『ファイアスピア』っ!」


「そうそう、そんな感じだ」


俺は至近距離からのファイアスピアを右手で受け止め、組み伏せていた男から離れる。


「な、なんて奴だ!

うわぁぁ!!」


組み伏せられていた男は地面を這って壁際に逃げ、他のテロリストは一斉に攻撃を開始する。




「くくっ、やっぱ命をかけた闘いっていうのは生きてる感じがする……『フォース』」





だが始まったのは強者による、まさに『弱者のみ』が命をかけた、圧倒的な闘いだった。




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