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箱館・怪談散歩  作者: オブチアスマ


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第70歩 関係

 ある夏の日。


Kさんは家族と買い物をしてアパートに戻ると

近所の家に警察が集まっていた。

『何かあったのか・・・』

その時Kさん自身どんな事を家族と話したか忘れてしまったが、

とにかく騒ぎを見たのは憶えているのだそうだ。


 その日の夜。

Kさんが寝ていると、ふっと目が覚めた。


なにか気配がするので『泥棒か』と半身起き上り

玄関の方を見ると黒い煙のようなものが入ってきた。


黒い煙は、するするとKさんの布団の足元まで来ると


―フワー・・・


人の形になってきた。


なぜか咄嗟にパンパンと何度か柏手を打ってみたが煙は、

どんどん人の形になろうとしている。

何度か大きな音で柏手を打ちながら家族の方を見たが、

ぐっすり眠っている。

『うわー、なんだこれ』

目の前の黒い人影が怖くて布団をかぶり気がつくと朝になっていた。


 後日、近所の家の騒ぎは家主が孤独死されていたと聞かされた。


「何にも知らないし関係ない家だからね・・・・」


今でも思い出すと気分が悪いとKさんは少々御むずかりの御様子だ。

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