076_諏訪詣で
本話執筆時は夏真っ盛り、クーラー無しでは熟睡出来ない毎日ですが、
冷房は身体の負担が大きかったりします。 冷えて身体が痛むのです。
冷え過ぎない様に毛布に包まってるんですけども、丁度いいが難しい。
でも働いてない今は、柔軟運動で身体をほぐす時間が有るから楽です。
それにしても同じ室温28℃なのに、冷房と冷房無しとで身体の冷え方に
違いが生じるのは何故なんでしょうね? 冬場はもっと寒くなるのに?
初日から三日間降り続いた雨が止んだ日の朝は、爽快としか言えない気分だった。
だから散歩も興が乗ってしまい、気が付いたら大きな黒わんこを抱いていたのだ。
「 それでわんこの飼い主さんに招待されて、朝食迄頂いて来たという事ですか?」
池向こうにひっそりと佇むわんこと老夫婦の別荘。 カフェかとも見間違える外観
から、間違えた観光客が訪れる事があると言っていた。 そんな時には主人自慢の
珈琲で歓待しているとも。 実際に出された珈琲はそこらのカフェを超えていた。
会社を定年後はカフェを経営しようと、ずっと研究を積み重ねて来たのだそうだ。
その成果を飲ませて貰う機会に恵まれたのだ・・・わんこと合わせてWラッキー!
・・・・・・・・・
わんこも凄く可愛かったし、地物野菜に拘ったサラダも美味しかったけど、それら
が霞んでしまう程の、素晴らしい魅力を持った珈琲だったのだ。 むっちゃ美味!
40年を超える研究の成果は本当に素晴らしいものだった。 惜しむらくは厳しい
会社員生活で身体を壊してしまい、カフェの経営を断念せざるを得なかった事だ。
「 でもそれを惜しんだお孫さんが、代りにカフェを開く事になったんだって 」
散歩から戻るなり俺に噛みついて来た沢瀬だったが、俺の言葉で不機嫌の度合い
を増した様に思えた。 気持ちの良い朝なのに、何をぷんすか怒るのだろうか?
・・・・・・・・・
今日の午前は何の予定も入っておらず、皆で自由時間を楽しむ筈だったのでは?
だから散歩の帰りが遅くなったくらいで、四の五の云われる筋合い等無いのだ。
「 ・・・・・・蒼君は、人の話をきちんと聞いていなかったのですか? 」
「 聞いていたけど、子供じゃないんだから散歩くらいは自由にさせて欲しい 」
「 子供じゃないから危ないと言っているのです! 蒼君は無防備過ぎます!!」
そうなのだ。 どんな生き物だって大人より子供の方が弱くて危険が一杯なのに、
子供じゃないから危ないなんて、道理の外れた理屈で俺に文句を言って来るのだ。
だから俺がムカつくのも当たり前・・・仕方のない事なのだ。
絶対にひとりでは出歩くなとか、外出時には声を掛けろとか、常に携帯を持ち歩け
とか・・・そんな細かな事迄いちいち指示して来るから、ちょっと嫌になるのだ。
◇ ◇ ◇
昂輝の仲裁で落ち着く事になったけど、軽井沢に来てから沢瀬との衝突が増えた。
多分はお互いの希望に食い違いが大きいから。 ストレス同士の殴り合いなのだ。
・・・・・・・・・
俺は仕事と朝の散歩以外、一歩も外に出たくないという希望がある。 のんべん
だらりと過ごしたい。 カフェ巡りとレストラン巡りは仕方なく参加してるだけ。
対して沢瀬は俺をあちらこちらに連れ回したい。 しつこいくらいに誘ってくる。
奈良井宿や海野宿、須坂や戸隠ならいざ知らず、何処にでもあるショッピング
モールとか商店街とか美術館とか・・・美術館なら行ってもいいけど、絶対に
美術館の後は・なんて話になる。 はっきり言って疲れるだけだから嫌なのだ!
「 沢瀬は蒼と軽井沢の街を楽しみたいと言っていたが、そんな余裕は無いか? 」
「 ・・・カフェ巡りとレストラン巡りで十分。 じゃなくて・・・限界なんだよ 」
昂輝相手に強がっても仕方ないので素直に白状する。 沢瀬や五十嵐たちにはもう
付いてはいけない・・・一緒に行動するだけの体力が無いのだ。 ただ苦しいだけ。
「 沢瀬にそれを言ったら、絶対にいす丸を使おうって話になるし 」「 だろうな 」
「 「 ・・・・・・・・・ 」 」
俺が黙れば昂輝も黙る。 全てを白状しろという事だ。 こいつは割とこんな奴。
「 いす丸は正直言って嫌なんだよ・・・体力の無さを突き付けられるみたいで。
実際俺には体力が無いんだけど、実感させられたら気分が滅入るから嫌なの。
ほら、俺って負けず嫌いじゃん? だから自身の弱さが凄く嫌になるんだよ 」
という訳で全て白状してやった。 これ以上何か言えってんなら噛み付くかんな!
◇ ◇ ◇
今日はカフェもレストランも止めた方がいい。 ふて寝をする蒼を見てそう思った。
蒼は自分の言動が他人の行動を制限する事を好まないが、それでも今の蒼は限界
だろうと思えたからだ。 これ以上は無理をさせられないと思ってしまったのだ。
沢瀬に向かって、剥き出しの感情を露わに見せる蒼を見て、そう思ってしまった。
・・・・・・・・・
蒼は下級生の前だと限界迄無理をする。
その蒼が沢瀬にキレて言い争ったのだ。 下級生たちが見ている、その目の前で。
我儘は言っても、周りへの配慮を忘れることが無かった蒼が忘れてしまったのだ。
・・・ソレだけ苛立ったのだと思う。
普段から無理に無理を重ねている・・・普通に生活するだけでも忍耐を強いられる
蒼は、今回の軽井沢合宿をもの凄く楽しみにしていた。 殆ど療養ともいえる程に
楽なスケジュールだと喜んでいた。 言い換えれば、毎日がそれだけ辛いという事。
沢瀬だってそれくらいは判っていた筈。 だからギリギリ迄口出しをしなかった。
これ以上やったら茜さんがキレるだろうと、本当にギリギリだと思ってしまう迄。
・・・沢瀬が何故そこ迄やったのかは判らない。 単純に燥ぎ過ぎただけなのか?
それとも、どうしてもやっておきたかった、” ナニか ” が在ったという事なのか?
だが今は、沢瀬の思惑よりも平安こそが重要だ。 蒼や茜さんの逆鱗に触れる前に
沢瀬を制止し、これ以上蒼に無理をさせないようにと釘を刺しておく必要がある。
例え沢瀬を怒らせる事になっても、これは二人の友人である俺の役割であるのだ。
・・・・・・・・・
「 ごめんなさい、藤堂君には嫌な思いをさせてしまいましたね。
そして蒼君にも・・・蒼君には直接謝ってこようと思います 」
それなのに沢瀬はあっさりと自分の非を認めた。 そして蒼に謝ってくると言う。
こいつは直ぐに言を翻す様な考え無しでも、殊勝な奴でも無かったと思うのだが?
・・・・・・・・・
大体の場合に於いて、こいつが殊勝なふりをするのは何かを企んでいる時だった。
ソレを思い、蒼の部屋に向かう沢瀬を見送っていたら・・・ついため息が漏れた。
・・・全てを吐き出す様な、深いため息が漏れてしまった。
謝りに行くというその背中は何処か楽しそうで、罠を確認に行く猟師にも思えた。
そう、俺は沢瀬の背中を見て思い出してしまったのだ・・・過去の記憶の数々を。
俺たちには、こいつにはいい様に振り回されてきた、不愉快な記憶しかない事を。
そして解かってしまった。 これから蒼がいいように玩具にされるであろう事が。
◇ ◇ ◇
結果的に両者の口論は沢瀬の策略だった。 蒼を苛立たせて、先に暴発させてから、
冷静になる前に沢瀬の方から頭を下げる。 それにより和解の主導権を狙ったのだ。
その成果が大きな耳と尻尾を付けて、可愛らしいリス娘と化した蒼だ。 猫と兎の
次はリスだ・・・他にもネズミやらウマやらトラやら犬やら猪やら、全部で 18種
あるそうで、遊びに行かない日はそれらを室内着とする事で話が纏まったそうだ。
「 お前はそれでいいのか?」 「 いす丸に乗せられて、街を出歩くよりはいい!」
との事だった。 やはり蒼センス、俺には理解出来ないものがある。 というか、
多分はじっくり時間を掛けて、女装からコスプレへと慣らされてきた結果だろう。
・・・・・・・・・
まぁ、確かに可愛いからいいかも知れないな。 茜さん達にも大好評みたいだし。
・・・・・・・・・
でも、本当にその格好でカフェに行くのか? クルマ移動の貸し切りとはいえ?
「 にゃんで? 着替えるの面倒じゃん? 貸し切りでないレストランなら
不適切かも知んないけど、貸し切りのカフェなら誰も問題にしないだろ?」
・・・・・・・・・やはり蒼センスは、俺には理解出来ない。
◇ ◇ ◇
沢瀬が謝って来た。 クルマを運転出来るのが自分だけだから、どうしても別荘で
のんびりしては居られない。 でも俺の撮影もしたかったから、俺に同行を求めた
のだと言って。 辛そうに吐き出されたその言葉には、俺も納得するしかなかった。
沢瀬はずっと俺を撮り続けて来たのだ。 俺たちが高校に入学した辺りからずっと。
たまに数日抜ける日はあったけど、自由になる時間は殆ど俺に付きっきりで撮影
していたと記憶する。 それが・・・日課の様にしていた事が出来なくなるのだ。
・・・それはとても辛い事だ。
コレクター気質であり、完全主義的な拘りを持つ俺には沢瀬の辛さが解かるのだ。
・・・・・・・・・
「 それで動物シリーズコスプレを承諾したのか?」 「 おう!」
「 そうか・・・ところで、なんで動物シリーズコスプレなんだ?」
「 沢瀬の代わりにお前がカメラマンをするんだろ? 素人のお前だったら
俺の可愛さを上手く撮り切れないだろうからって、どう撮っても可愛い
格好をする必要があるらしいのよ。 その為の動物シリーズなんだとさ 」
「 そうか・・・( 本当にチョロ過ぎる処があるな、こいつは )それで
お前が納得出来るのなら俺は構わない。 カメラマン役は問題無いぞ 」
「 悪いな・・・俺に付き合わせてしまって。 でも昂輝は本当に良かったの?」
「 構わんさ。 俺もこの辺りのショッピングモールや商店街には興味が無いし。
別荘に残って、お前を撮ったり映画を観たりする方が楽しそうに思うからな 」
うん? 映画を観るのが楽しいのは解かるけど、俺を撮影して何が楽しいんだろ?
多分は映画を観ているか、本を読んでいるか、寝ているかの三択になると思うが?
・・・・・・・・・
まぁいいか・・・なんて考えている俺たちは、カフェで少し遅めのランチタイムの
真っ最中である ランチを食べ乍ら昂輝に沢瀬の代役を依頼、快諾を貰ったのだ。
運転手として街巡りへの参加が必須の沢瀬に代わって、俺の日常を撮影する役目を
誰かが務める必要があった。 そこで街巡りに興味が無い昂輝に白羽の矢が立った。
もうひとりの候補者だった伊藤は、俺や昂輝と違い大型書店も模型店も無い商店街
やショッピングモールなんかに関心があるらしいのだ。 ただの遠慮かもだけど?
「 という事で、街巡りに興味が無い蒼君の撮影兼御守は藤堂君に決定しました 」
沢瀬が俺の体力不足による不参加を、下級生たちにいい感じに誤魔化してくれた。
いや、街巡りに興味が無いのは事実なんだけどね。 でも最大の理由は体力だから。
◇ ◇ ◇
バカンスの期間中も俺の生活は規則正しい。 生活の乱れは体調に直結するからだ。
朝は 6時に起きて散歩、朝食は 7時で午前中は基本的に自由時間。 他のメンバー
は勉強に充てる事が多い。 11時から13時に掛けてカフェ巡り。 それから漫画の
手伝いが入るのは今週の木曜日迄で、14日にサークルメンバーは有明に発つのだ。
今夏のマンイチは15日と16日に開催されるとか。 また糞暑い日を選ぶもんだわ。
夕食のレストラン巡りは18時から大体20時迄で、後は自由時間になる。 俺は普段
通りに23時就寝だから、入浴時間を考えればあまり余裕が無い。 朝よりも夜の方
がバタバタと忙しい。 夕食なんか携帯食で十分なのに、酷いタイムロスなのだ!
マジでレストラン巡りなんか要らない! 健康の為に、夕食は軽食で十分なのだ!
・・・それなのに。
「 健康を考えるのなら、ゆっくりと時間を掛けて、十分な栄養とカロリーを
採った方がいいと思うのよね。 そんなサラダとデザートだけなんかより 」
「 蒼先輩は、肉とお魚が絶対的に不足していると思うのです 」
「 そうよねぇ・・・たんぱく質がアイスクリーム頼りというのはちょっと 」
姉ちゃんと田辺と沢瀬が、揃って俺の注文にケチを付けて来る。 今日はスープも
頼んでいるというのに。 野菜がたっぷり入ってポトフかよ! と思う様なやつを。
俺なりに頑張って食べているのだ。 それを解かっているから昂輝は何も言わない。
・・・・・・・・・
今日、俺と同じテーブルに着いているのは、姉ちゃんと田辺と昂輝と沢瀬の四人。
6 人席 × 2 組という構成に分かれて、五十嵐たちとは別のテーブルを囲んでいる。
この構成は店によって変動するけど、俺と姉ちゃんと昂輝は常に同席メンバーだ。
姉ちゃんは俺と一緒に居たいだけで、昂輝は俺のメイン料理消費担当委員になる。
お店にとっては収益の柱であり、絶対に食べて欲しいメイン料理を俺は食べない。
だから俺の分迄メイン料理を食べてくれる昂輝は、俺に必要不可欠な存在なのだ。
・・・・・・・・・
何で食べたいと思わない料理しかメニューに載せない、そんな店の経営状態に迄
気を遣わないといけないのか? カフェや蕎麦屋以外の飲食店に入る度に考える。
だから、レストランは嫌なのだ・と。
・・・・・・・・・
まぁ俺以外は美味しそうに料理を食べているから、いいっちゃあいいんだけどね。
・・・・・・・・・
でもアンケートにはしっかり書いてやる。
蛇とか虫とか、長野県ならではの食材を使った料理もメニューに載せて欲しいと。
とにかく、一度は食べてみたいと思わせる、他には無い料理を提供して欲しいと。
何処にでもある様な在り来たりな料理なんか、態々食べたいとは思えないのだと。
◇ ◇ ◇
8 月14日、翌日に迫ったマンイチ対応でサークルメンバーは有明に発って行った。
でも姉ちゃんと田辺は今回は不参加が決まっていた。 元々姉ちゃんのサークルは
イベントへの依存性が無く、参加したいメンバーだけが参加する形式らしいのだ。
・・・・・・・・・
同日早朝、近くの高原で CM 撮影を行っていたら予想外のハプニングが発生した。
なんと、野生の猪が撮影現場近くの森の茂みから、いきなり飛び出して来たのだ。
俺たちも驚いたけれど、猪もそれ以上に驚いたと思う。 大勢の人間を前にして。
・・・・・・・・・
それでも撮影は止まらなかったけど。 俺が猪に関係なく演技を続けていた事と、
俺のパートナーである仔牛君も、猪を意にも介さず俺と並んで歩いていたからだ。
主役の二人が平然と演技を続けていたから、撮影を止める事が出来なかったのだ。
そして飛び入り参加して来た猪君も、伊藤の様に気が利くとても便利な奴だった。
俺たちが一緒に歩くシーンで、仔牛の真似をして俺たちと一緒に歩き始めたのだ。
俺を先頭に三角形を成して歩く仔牛と猪。 仔牛がモーと鳴けば猪はピーと鳴く。
そんな幻想的な・・・ちょっと信じられない朝の散歩風景が繰り広げられたのだ。
・・・・・・・・・
その結果、奇跡の様な映像を撮ることに成功した。 撮影スタッフ一同は大興奮。
後で姉ちゃんと沢瀬にこってりと絞られたけど、最高の映像が撮れたと思うのだ。
軽井沢高原での撮影終了後は別荘に戻ることなく、そのまま諏訪湖畔のホテルに
直行となった。 15日の明け方に予定している霧ヶ峰高原での撮影に備える為と、
同日 19時から始まる諏訪湖上花火大会を、最高のロケーションで見物する為だ。
花火見物に最適なホテルを、夏休み前から確保していたから諏訪に移動するのだ。
◇ ◇ ◇
メルヘン街道って、何処ら辺りがメルヘンなのだろう? ソレが素直な感想だ。
道が細くて荒れていて、くねくねしていて木が近い。 だから見晴らしも悪い。
街道沿いには見所が沢山あるみたいだけど、道を走っている分にはただの山道。
個人的には春に行ったやまなみハイウェイの方が、ずっと魅力的に感じられた。
・・・・・・・・・
正直言って・・・名前負けしてね?
明日はビーナスラインという観光道路を使って霧ヶ峰を目指すらしいのだけど、
こっちは名前負けで無い事を祈りたい。 見晴らしの悪い山道なんか疲れるだけ。
◇ ◇ ◇
ビーナスラインはメルヘン街道よりはマシだったけど・・・ちょっと名前負け?
それともやまなみハイウェイが良過ぎたのかな? もしくは朝が早過ぎて魅力を
見落としたのかも? そんな事を考える位に朝早くからの撮影になったのは霧を
求めた為と、混雑を避ける為。 夏場の霧ヶ峰は避暑観光のメッカらしいのだ。
都会からのアクセスの良さと景色の良さと涼しさと、夏観光で必要な要素を全て
兼ね備えている名所らしいのだ。 関西人の俺にはイマイチ実感が無いけどな。
ちなみに霧ヶ峰の撮影では何のハプニングも無かった。 予想通りに霧も出たし、
リテイクも無く無事に、順調過ぎる程簡単に終了した。 予備日の16日は空いた。
CM 撮影後は時間が余ったので、白樺湖のリゾート施設で15時迄過ごす事にした。
アトラクションは五十嵐たちに任せて、湖畔でのんびりと寛ぐうちに眠っていた。
・・・・・・・・・
車中で目を覚ました。 姉ちゃん号の乗員は俺と田辺と昂輝、そしてドライバー。
人見知りの姉ちゃんが、一番リラックスして運転出来る組合せで固定されている。
「 まちにゃか?(街中?)」 「 ホテルまであと少しだ 」
国道20号線、通称甲州街道の渋滞の中で俺は目を覚ました。 昨日もだったけど
割と酷い渋滞ぶり。 道の狭さと土地の狭さ、逃げ道の無さが生む盆地の渋滞だ。
距離的にはホント、僅かなんだけど、大阪市内の渋滞よりもずっと進まないのだ。
◇ ◇ ◇
ホテル近くの蕎麦屋で軽い夕食を済ませてから、夜の花火大会に備える事にした。
花火大会中に摘まめる軽食をたっぷりと用意して貰って。 当然焼きそばも含め。
夜の集合場所は、俺と姉ちゃんと田辺が使っているファミリースイートのテラス。
ツインスイートのテラスより倍は広いから、全員で見るには最適と思えたからだ。
ちなみに俺たちの他は男子組、三年女子、にやこた、えすいずに分かれた部屋割。
それぞれ集合時間の19時迄自由に過ごす事になり、俺たちは三人で風呂に入った。
・・・・・・・・・
19時になり花火見物開始。 去年の水練合宿以来、人生二度目の花火見物になる。
二度目だけど期待は大きかった。 水練合宿での花火は所詮一学校行事のオマケ。
それに比べて諏訪湖上花火大会は、日本最大の規模を誇る巨大花火大会だからだ。
全然違うだろうと予想していたし、目の前に広がる光の華の迫力は段違いだった。
初めて観た諏訪湖は小ささに驚いたけど、開催された花火大会は大きさに驚いた。
音も凄いだろうと思い耳栓を外してみたら、考えていた以上に頭に響く音だった。
考えていた以上の振動で目を回しそうになった。 ソレに驚いて直ぐ耳栓を戻す。
・・・耳栓を用意しておいて良かった。
オマケにも意味はあったのだと思った。
メルヘン街道 :もビーナスラインも霧ヶ峰も行ったけど、正直阿蘇の魅力には
遠く及ばないなぁなんて思ったり。 高評価は東京に近いから?
小江戸川越がやたら高評価なのと同じ理由で評価が高いのかも?




