老人の苦悩
お待たせしました。
何かが起こることは、ないと思っていた。
あれが目覚めるきっかけすら、徹底的に滅してきた。
どんなに些細なことも、残すまいと。
たとえ、その為に、同胞を手にかけることになっても。
〜〜〜〜〜〜〜〜
バンッ!
「すべて燃やせ。」
ガタンッ!
「ちょ、ちょっと待ってくれ!
俺は、俺たちはただ知識を求めただけだ。外部に漏らすようなヘマもしていない!これからだって!
俺たちはエルフだぞ?知識を求めて何が悪い!
新たな知識は、新たな見識を生む。それまで持ち得なかった、価値観や常識を!
それは、それは俺たちにとって、俺たちエルフにとって、未来を切り開くことだ!
森を守るには外を知る必要がある。
森を壊すのは、いつだって外から来た奴らだ。
自然に壊された森はすぐに蘇る。だが、奴らに壊された森は戻らない!
奴らは森を壊し、根こそぎ恵みを刈り取っていく!
奴らから森を守れるのは、俺たちエルフの魔法が、知識が、奴らより優れているからだ!
俺たちの知らない魔法を、力を手に入れた奴らを止める手立てはあるのか?ないだろ!
俺たちは、研究を止めるつもりはない。
分かってくれ。」
「、、、それでも。
それでも、これだけはならん。
これだけは。触れては、、、」
「そうか。
でも、俺はやめない。
知識はすべて俺の中にある。
たとえすべてが燃やされようと、お前と敵対しようと、俺はエルフを守るために、研究をやめるつもりはない。
俺は、世界の知恵者。森の守り人、エルフだ。」
「、、、そうか。」
、、ザッ
、、バタンッ。
「、、、やれ」
カッ!
キュイイィーーーン、、、
〜〜〜〜〜〜〜〜
後悔は、していない。
そんな資格はわしにはない。
わしが自ら選んだ業。
すべて背負って、いや、踏み越え、ただただ前へ進んでいく。
これまでも、これからも。
子どもらの、生きる未来に、影差すことがないように。
すべての闇を呑み込み払う。それがわしの最期の役目。
半身を闇に沈めたわしの、最期の役目。
闇はすべて、わしが請け負う。
子らの視る明るい未来に、闇はいらぬ。
すべてが終わったそのときに、覚えているのは、わしだけで、わし一人だけでいい。
すべての闇を、わしが連れてく。
最期のその時、此岸から差す光も闇も、決して届かぬ冥府の奥底。深淵へ。
わしが一人で封じよう。
踏み越えてきた者たちの、怨嗟とともに。
そこで全ての報いを受けよう。
永久に終わらぬ、深い、深い、闇の奥底で。
だから、どうか。
どうか、もうひと振り。
わしに力を。
全てを連れゆく、確かな力を。
甘さを組み伏す、揺るがぬ強さを。
彼の人間を、連れゆく力を。
森よ、どうか。
子どもらの未来を、護らせたもれ。
ここまで読んで下さり、ありがとうございます。
少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです。
とりあえず、今回は
「何も言えねぇ、、(:_;)」
そんな回でした。
言葉がみつからないとは、どういう事か、身を持って体感いたしました。
少し短かったので、きっと、たぶん、そう遠くないうちに次が来るかもしれなくもない、かもしれない、、、
あれ、どっちだ、、?笑
またそう遠くないうちにお会いできたら、いいなぁ。
、、、善処します。




