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REPORT of the DEAD  作者: 残念無念
2026年 6月

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アメリカ国内 従軍記者撮影映像書き起こし 2026年7月1日

記録種別:従軍記者撮影映像書き起こし

撮影日時:2026年7月1日

撮影場所:旧アメリカ合衆国 ネバダ州 ラスベガス市周辺

撮影者:西海岸連合報道局所属記者 エマ・ウォーカー

映像状態:一部ノイズ・音声欠落あり


【映像開始】

(砂嵐混じりの映像。乾いた風の音が記録される)

(高速道路上を進む軍用車列が映る。道路脇には放置車両が並び、遠方に黒煙が立ち上っている)


ウォーカー記者:

「こちら西海岸連合報道局。ネバダ州ラスベガス郊外です」

「現在、西海岸連合軍はフーバーダム制圧作戦を開始しています」

「西海岸連合――通称WCAは、カリフォルニア、オレゴン、ワシントン各州を中心に結成された軍事・政治同盟です」

「崩壊した旧連邦政府に代わり、西海岸地域の治安維持および水資源確保を目的として活動しています」


(州兵の車列にカメラが向けられる。機関銃を搭載したピックアップトラックが多い)

(星条旗に似た独自旗が掲げられている)


ウォーカー記者:

「今回の作戦目的は、コロラド川水利施設群、特にフーバーダムの確保です」

「ネバダ州保守派勢力がダム周辺を占拠しており、西海岸連合は武装解除を要求しましたが、交渉は決裂しました」


(ラスベガス市街地の映像。無人のカジノ街がカメラに収められる)

(割れた巨大モニターと停止した噴水にカメラがズームする。ホテル外壁に銃痕)


ウォーカー記者:

「ラスベガス住民の大半は既に脱出しています」

「電力、水道、物流が停止したこの都市は、もはや巨大な廃墟です」


(道路上を徘徊する感染者がカメラに映る。明らかに生命活動は停止しているが、身体が腐敗している様子はない)


兵士:

「接触!」


(銃声が響き、感染者が転倒する)

(さらに複数の感染者が出現する)


兵士:

「右だ!右!」


(兵士たちがピックアップトラックに搭載した機関銃を掃射する)


ウォーカー記者:

「進軍中も感染者との遭遇が続いています」

「燃料不足のため航空支援は限定的であり、地上部隊が直接掃討を行っています」


(高速道路脇の映像。破壊された検問所が映る)

(突然銃撃音が響く)


兵士:

「伏せろ!」


(車両が横転し、砂煙が立ち上る)


ウォーカー記者:

「ネバダ側ゲリラです!」


(トラックや放置車両の陰に隠れた兵士たちが発砲する)

(遠方の丘で銃火らしき光が瞬く)


兵士:

「左斜面に敵!」


(ロケット弾が着弾し、ピックアップトラックが炎上する。火だるまになった兵士が運転席から悲鳴と共に飛び降りる)


ウォーカー記者:

「敵は正規軍というより民兵に近い構成ですが、地形を熟知しています」

「進軍は想定以上に遅延しています」


(映像が切り替わる。時間帯は夕方)

(ハリー・リード国際空港を高速道路高架上から撮影した映像)

(滑走路上には旅客機の残骸を流用したバリケードが築かれている。その奥にある格納庫は炎上している)


ウォーカー記者:

「現在、西海岸連合軍はハリー・リード国際空港へ到達」

「空港はネバダ保守勢力の主要拠点と見られています」


(激しい銃撃が続く。西海岸連合の兵士が迫撃砲を発射する映像)

(西海岸連合の旗を掲げたストライカー装甲車が空港に向かって前進する)


兵士:

「突っ込め!」


(空港ターミナルから機関銃の射撃が西海岸連合に向かって加えられる。兵士が数名倒れ、衛生兵を呼ぶ声が複数上がる)


ウォーカー記者:

「双方とも予備戦力を投入しています」

「この空港は燃料・弾薬・補給物資集積地として使用されている模様です」


(突然、撮影者の前を進む通信兵が無線機を操作する)


無線:

『感染者だ、多いぞ!大量の感染者と接触した!』

『市街地方面より接近!』

『繰り返す!大量接触!』


(兵士たちが混乱する様子)


兵士:

「なんだ……?」


(カメラが遠方をズームする。道路を埋める大量の人影が映る)

(数千規模の感染者群だと判明)


兵士:

「クソッ……!」

無線:

『感染者群接近!数が多すぎる!』

『防衛線維持不可能!』


(銃声が激化する。戦闘が行われている空港方面だけでなく、市街地の方からも銃声が響く)


ウォーカー記者:

「感染者です!市街地にいたものたちが空港での銃声に反応したものと思われます!」


(滑走路上で車両が爆発炎上し、カメラの映像が一瞬揺れる)


無線:

『弾薬残量不足!』

『撤退しろ!撤退だ!』

兵士

「負傷者を置いていくな!」


(兵士たちが撤退を開始する。遠方で感染者とネバダ兵が交戦する様子がカメラに一瞬だけ映る)

(さらに感染者たちが市街地から流入してくる)


ウォーカー記者:

「空港制圧作戦は中断されました」

「双方とも弾薬と燃料を消耗しすぎています」

「感染者への対処能力を失った状態です」


(夜のラスベガスを撮影した映像。明かりは全く見えない。カメラが別の方向を向き、炎上する空港が映る)

(銃声と悲鳴がマイクに記録される。月明りで大量の感染者の影が映る)


ウォーカー記者:

「旧アメリカ合衆国西部では現在、人間同士の戦争と感染者災害が同時進行しています」

「どちらが勝者となっても、この国が元に戻る保証はどこにもありません」


【映像終了】

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