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REPORT of the DEAD  作者: 残念無念
2026年 4月

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143/180

ルイジアナ州 バークスデール空軍基地 交信記録 2026年4月28日

(接続音)

北方空軍司令官:

「こちら北方空軍司令部。第8空軍司令官、応答せよ」

第8空軍司令官:

「第8空軍司令官だ。回線はクリアだ」

北方空軍司令官:

「命令を伝達する。大統領命令だ。カリフォルニア州内、指定都市圏に対し戦略爆撃を実施せよ」


(数秒の沈黙)


第8空軍司令官:

「……確認する。対象はアメリカ合衆国内、カリフォルニア州で間違いないな」

北方空軍司令官:

「その通りだ。繰り返す。大統領命令だ。即時実行しろ」

第8空軍司令官:

「目標の軍事的正当性を提示せよ。敵性勢力の規模、識別、交戦規定を確認する」

北方空軍司令官:

「緊急事態だ。説明している時間はない」

第8空軍司令官:

「説明がない命令は実行できない。対象は自国領内だ。民間人が存在する。無差別攻撃になる」

北方空軍司令官:

「これは国家存続の問題だ。感染拡大を阻止するための措置だ」

第8空軍司令官:

「カリフォルニアはまだ機能している。完全崩壊していない。治安も維持されている地域がある。生存者も多い」

北方空軍司令官:

「時間の問題だ。拡大すれば手遅れになる」

第8空軍司令官:

「だからといって爆撃する理由にはならない。対象は敵ではない。アメリカ国民だ」

北方空軍司令官:

「大統領命令だ」

第8空軍司令官:

「……命令の認証コードを再送しろ」

北方空軍司令官:

「既に送信済みだ」

第8空軍司令官:

「受信している。だが内容が異常だ。確認が必要だ。統合参謀本部または法務の承認を要求する」

北方空軍司令官:

「そんな余裕はない。繰り返す、大統領命令だ。即時実行しろ」

第8空軍司令官:

「この命令は現行の交戦規定に違反する可能性がある。合法性に重大な疑義がある」

北方空軍司令官:

「疑義は不要だ。命令に従え」

第8空軍司令官:

「従えない」


(短い沈黙)


北方空軍司令官:

「……何だと?」

第8空軍司令官:

「確認が完了するまで、作戦実施は保留する」

北方空軍司令官:

「これは保留できる命令ではない」

第8空軍司令官:

「ならばなおさらだ。これは――」


(短い間)


第8空軍司令官:

「――これは違法な命令だ」

北方空軍司令官:

「その発言は記録されているぞ」

第8空軍司令官:

「構わない。自国領内に対する無差別爆撃など、実行できるわけがない」

北方空軍司令官:

「大統領命令だぞ!」

第8空軍司令官:

「それは何度も聞いた!」


(声が荒くなる)


第8空軍司令官:

「だがこれは戦争ではない!敵もいない!そこにいるのはアメリカ人だ!」

北方空軍司令官:

「感染者は敵性存在だ」

第8空軍司令官:

「なら識別しろ!都市ごと吹き飛ばすのは排除じゃない、虐殺だ!」


(沈黙)


北方空軍司令官:

「最後に命じる。作戦を実行しろ」

第8空軍司令官:

「……拒否する。私はこの違法な命令を実行しない」


(数秒の間)


北方空軍司令官:

「自分が何を言っているのか理解しているのか?命令違反だぞ」

第8空軍司令官:

「理解している。だが従えばそれ以上だ」

北方空軍司令官:

「……憲兵を送る。貴官の身柄を拘束する」

第8空軍司令官:

「好きにしろ」

北方空軍司令官:

「司令権は剥奪される」

第8空軍司令官:

「それでもだ」


(通信切断音)

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