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アジト襲撃

 無事に尋問?を終えたホム達は洞窟の入り口にハ○エースを出して、そこの荷室に襲撃者達を放り込んだ。一応の手当てはしてあるので、死にはしないだろう。


「場所はすぐそこだけど、どうやら油断しててこっちを確認してないみたいだし、直接殴り込みに行きますか」

「攫われた人達もいるから一緒に救出しないとね」

「そうだねぇ」


 尋問で判明したのは、先ず敵のアジト。それはこの洞窟の近くにある、寂れた一軒家だった。そして、そこにはこの人攫い組織の人間が30人程いるらしい。勿論襲撃者を除いてだ。

 アジトは洞窟にも繋がっていて、万一の場合はそこから逃げるようになっていると言うのだが、そこはホムが行って罠を仕込んできていた。


 とりあえずハ○エースは洞窟の入り口にそのまま置いて、アジトの近くへ行ってみる。襲撃者の証言通り一軒家があるのだが、仮にも敵のアジトだ。どんな仕掛けがあるのかわからない。


 ホムは、気配探知で人員の配置を把握する。入ってすぐの部屋に4人、その次の部屋に6人いる。あと地下に降りる階段に4人居た。2階に8人がそれぞれ2人部屋で寝ている。夜間にも活動するためだろう。残り8人いるはずだが、今はこの家には居ないようだ。


 そして、攫われた人は子供だけではなく、若い冒険者も居た。女性ばかりだ。どうやら洞窟調査の依頼を受けてやってきた女性の駆け出し冒険者をターゲットにしているようだ。

 攫われた人達が地下牢に閉じ込められている事を確認した2人は、その救出方法について検討を始め、そのうちの一案を採用することにした。


 一軒家の監視を続けながらも準備を進めた2人は、日が落ち切る頃に戻ってきた8人を確認した。入れ違いで寝ていた8人が出ていくのだろう。先ずはこいつらからだ。


「よし、出たよ」

「ほい、麻痺弾発射」


 ホムが用意したのはエアガンである。圧縮空気により弾を撃ち出すため、音は殆どしないが、あまり射程はない。ホムはそれを空気の圧縮率を高めて銃身を本物とあまり変わらないくらいの強度にすることで射程を高めることに成功していた。

 弾は注射器のような形状をしており、今回は麻痺薬を打ち込むようにしている。前世で野生の動物を調査するために睡眠弾で眠らせる方法がテレビで紹介されており、その際興味が出て調べていたのが役に立ったのだった。


 麻痺弾を打ち込まれた8人は、声もあげることができないまま一軒家の外で倒れ伏してしまう。外は既に日が落ちていて家の中から倒れた奴らを見つけることは不可能だ。

 ホムとクリスは彼らを静かに回収すると、襲撃者と同じように簀巻きにしてハ○エースの荷室に放り込んでおいた。これで逃げられる事はない。麻痺も夜が明けるまでは効果があるくらい強力なものを使っている。


 外の処理を終わらせた2人は、今度は一軒家の2階へと飛び移る。その際、気配と音を消しているのは、森で狩りを行ってきた成果である。魔物や動物相手には、相手に気付かれずに攻撃を仕掛ける。これが安全に狩りを行うためには必須であり、中々できないことでもあった。だが、ホムが魔力操作で全く外へ漏らさないようにしたときに気配が絶たれたのを見つけ、それをクリスにも行わせることで、2人とも気配を完全に消すことができるようになったのだ。

 音はそもそも靴底に吸音性の高い素材を用いているため、苦労することなく音を出さずに移動できるようになっていた。


 まだ眠りについていない事は気配探知でわかっていた為、2人はそれぞれ別の部屋へ潜り込み、物陰へと姿を隠す。手には先程と同じエアガンだ。


 しばらくすると、男達がやってくる気配をホムは感じ取った。あと少しだ。そして、ドアが開いた。


「んー、今日も疲れたな」


 そう言いつつ伸びをする男達に、麻痺弾を発射する。手に持った灯りが下に落ちるが、それを途中で拾い上げてテーブルに置いたホムは、クリスが潜んだ部屋の方からも物音が聞こえなかったのを確認して、隣の部屋へと移動を開始した。


 今度は寝入ったのを気配で確認してからドアを開けて間髪入れずに麻痺させたホムとクリスは、次に救出作戦の準備を開始した。地下へ降りる階段の真上にやってきた2人は、その床板をパンチで破壊し、飛び降りた。


「な、何だ!?」

「襲撃だ!気を付けろ!」


 混乱する敵に麻痺弾を撃ち込んでいく。地下への階段を確保した2人は、ホムが1階に残り、クリスが地下へと向かって行った。階段にいた4人のうち2人は既に倒したが、もう2人は地下の方に居たらしい。クリスは、その2人に対処すべく動いたようだ。


 地下へ降りたクリスは、逃げる2人を追いかけた。2人は人質にしようと牢の方へ手を伸ばすが、その都度クリスから銃撃を受けて慌てて手を引っ込め、逃げるのに専念する。

 そのうち、地下の奥にある扉を開けた2人がそこに飛び込んで、悲鳴を上げた。


「「うぎゃーっ!」」


 そこは元々洞窟であったが、ホムにより沼地と化していた。深さは3メートル、とても歩いたり走ったりして逃げれる深さではない。また、泳ごうにも泥が邪魔をしてまともに泳ぐことも不可能だった。

 クリスは落ち着いてかぎ爪のついた投げ縄を準備し、2人を引っ掛けると同時に麻痺弾を撃ち込んで無力化する。動けなくなった2人を引き上げるとそのまま縄で拘束しておき、地下牢へと戻って行った。


「さあ、鉄格子からちょっと離れてね。今からみんなを助けるから」


 クリスの手には、ホム謹製の剣が握られていた。このショートソードはほぼ使い捨てに近いものの、鉄をも斬ることができる。どうせ地下牢の鍵なんか見つからないだろうと考えたホムが、クリスに預けた武器であった。前世の化学知識やリッチが保管していた様々な書籍等から研究を重ねた結果である。


 こうして攫われた人達を牢から出したクリスは、数人の冒険者のうち4人を先程の2人の監視におき、残りを子供達の守りについてもらうよう指示した。

 10級冒険者でありながらもその落ち着いた指示に、冒険者達は素直に従って配置に着く。敵がここに来ることはまず無いので、この場所は安全地帯だ。ホムが暴れている1階の方が今は危険だろう。


「さて、上の様子を見ましょうかね」


 クリスはそう呟き、1階への階段を上がっていった。


今回、銃は出そうか迷いましたが、どうせホムはチート設定だし敵を効率よく倒すには銃の存在は外せませんでした。


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