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外国の治安

旅行の準備もまとまりつつあるアフィとイナ。

そんな中でやはり気になるのは治安について。

この国のようにも行かないというのは言わずもがな。

それについても知っておく事に。


「うーん、実際どうなんだろ」


「む?アフィ、旅行の準備は進んでいるのか」


「あ、メリヌ、うん、大体はね」


メリヌならそういう事についても詳しいかもしれない。


一応聞いてみる事に。


「ねえ、外国の治安って実際どうなの?」


「治安?そうだな、少なくとも国によってかなり違うというのはある」


「やっぱりなんだ」


「少なくともこの国と同じとはいかないと思っておけ」


「うん、覚えておく」


メリヌは神殿騎士団の一員という事もありそういった事には詳しい。

とはいえメリヌの経歴は謎も多い。


神殿騎士としては優秀な人材だが、教会の方はそれも把握しているのだろうか。


「外国というのは見聞を広げるには最適な場所だ、ただし別世界だと考えろ」


「それは分からなくはないけど」


「その国の常識は世界の非常識、それは覚えておけ」


「その国の常識は世界の非常識、か」


「それが世界だ、そんなのは当然だぞ」


メリヌの言う非常識という言葉。

それは自分の国の常識が当たり前だと思うなという警鐘。


自国と同じように振る舞えば痛い目を見るぞという事でもある。


「外国に行くからにはその国のルールに従え、それが出来なくば駄目だ」


「うん、それはそうなんだけど」


「私もルールに従わずに権利だけを主張する難民などを見ているからな」


「だからその国のルールに従え、それを言うんだ」


「そうだ、旅行だろうと移民だろうと難民だろうとルールに従う奴だけが歓迎される」


メリヌはルールを守れない奴はただの寄生虫だという考えなのだろう。

例え旅行だろうとその国のルールに従うのは当たり前。


それが出来ない奴に外国に行く資格などないという事なのだと。


「私も騎士としてこの国でそういった奴らを見てきたからな」


「神殿騎士も大変なんだね」


「外国に行くというのはそういう事だ、権利だけ主張する奴はただのクズだぞ」


「その国にはその国のルールがあるだね」


「そうだ、問題を起こすのは多くが難民、あくまでも多くだがな」


この国の治安が保たれているのも神殿騎士団や聖騎士団がいるからこそ。

アフィは改めてその存在の大きさを知る。


治安についても外国の治安を考えなくてはならないとも。


「そうだ、外国にも騎士団とかあるんだよね」


「あるにはあるな、とはいえ多くの国は近代的な軍に変わりつつある」


「そうなんだ、時代は変わるって事なのかな」


「近代化はこの先避けては通れん、この国の騎士団もあと何年残れるか」


「治安維持のためにはそれも仕方ないのかな」


メリヌが言うには外国にも騎士団などの自警組織や警察のような組織はある。

だが近年はそれらも廃止され、近代的な軍として再度作り変えられているという。


つまり人員はそのままに武器や防具の近代化が行われているという事のようだ。


「治安維持のためなら近代的な武器を使った方が圧倒的に効率がいいからな」


「でもその場で犯人を殺したりするんだよね、この国でもそうだけど」


「流から聞いたが、流の国では殺さずに確保するのが主流らしい、世界は広いな」


「そうなんだ、世界はいろいろって事なんだなぁ」


「なんにせよ治安維持というのはその国のルールに従うという事になる、いいな」


メリヌの言う治安維持とはルールに従うという事。

それは逆に言えばルールに従わないならず者が治安を乱しているとも解釈出来る。


騎士団に所属するメリヌだからこその考えなのだろうとアフィは思う。


「でもルールに従う事が治安維持っていうのは経験談なんだよね?」


「そうだ、私は神殿騎士団の隊長としてそれをこの目で見ているからな」


「治安維持も大変なんだね」


「外国というのはその国独自のルールもたくさんある、それに従うから迎え入れられる」


「ルールに従うから、なるほど」


やはり治安については騎士に聞くのは正しい。

それは民だけではない人達も見ているから。


本職はやはり頼りになるという事か。


「そろそろ私は仕事に戻る、旅行先の土産ぐらいは期待しているぞ」


「うん、リストに入れておくね」


治安についてのメリヌの考え。

郷に入れば郷に従え、それが結果として治安維持に繋がるという事。


実際に治安維持をしている人の言葉はそれだけの意味を持つ。


まもなく旅行へと出発する。

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