第6話 希望の光
私、篠崎東華の家はヤクザだ。
100年続く家柄で政治家や大企業にもコネがある。
昔は人に言えない仕事をたくさんやっていたそうだが、今はそんなことはなく比較的真面目に働いている。
家にいるお兄さん達はお父さんの娘である私を大事にしてくれる。
お父さんもお母さんもいつもたくさんの愛情を注いでくれる。
金銭についても困ったことはなかった。
何もかもが手に入っていると小さな私は思った。
優しい家族そして裕福な家。
誰もが私を大切にしてくれた。
そんな人々が望む理想をつかんでいると勘違いした傀儡には
同年代の友達は出来なかった。
私と同じ目線で同じ場所でたわいない話をしてくれる人はいなかった。
別に本当に一人だったわけではない。
話をする人はいた。
けど、心の中ではいつも自分とは違う子だと見えない仕切りで分けられていた。
先生もクラスの友達もその保護者も見えない仕切りで私と自分達を分け、区別し、そしてどこかよそよそしかった。
恐らくその学校が裕福な家柄の人が多いことも原因の一つだろう。
しかし、それだけが原因ではない。
私は根本的な原因が他にあると分かっていながらも蓋をした。
そして、理由を決めつけ、本来いくはずだった中学を変えて地元の中学にした。
結果は何も変わらなかった。
いや、変わろうとしなかったのは自分だろう。
世界を変えるより自分を変える方が楽である。
しかし、世界を変えれたとしても自分が変わっていなければ何の意味もない。
分かっていたはずなのに……
今日も私は一人孤独に学校という舞台で踊り続ける。
そう思っていた。
その覚悟はあった。
しかし、涙は止まらなかった。
独り孤独に屋上で泣いていた。
すると私の顔に影がさした。
「大丈夫?何か辛いことでもあった。」
ハンカチを私に渡す少年がいた。
この時だ。止まっていた時計が動き出したのは…
「ぐすっ…私と友達になってくれませんか?」
少年は驚いた顔をした。
それはそうだろう…泣いていた少女が藪から棒にそんな事を言い出したのだから
しかし、少年は手を差し伸べた。
何の不満も疑惑も抱かず、まっすぐに私を見つめて…
私に「友達になろう!」といってくれた。
彼の顔を見ただけで分かった。
私はきっと彼のことが好きになってしまうだろう。
なんたって私には彼が【希望の光】に見えたのだから…
to be continued !
重い!マジで重い!
書き終えた後びっくりした作者のサッシーですw
皆様のおかげで総合評価3000を超えました(*´∩ω・`)゜+.゜
本当にありがとうございます!
これからもサッシーの作品をよろしくお願いします!
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最後に一言 デアラ・冴えかの・ロクアカ最高!




