表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/45

初陣③

あけましておめでとうございます!今年もこの作品及び月影浪風をよろしくお願いします!

久しぶりです!



開城されると織田軍は瞬く間に自分の役目を全うし、大河内城を制圧した。


「あっという間だったな……」


俺の初陣は1ヶ月ほどの兵糧攻めが功を奏し、殆ど兵を失うことなく開城させ幕を閉じた。


正直もう少しバチバチの戦も覚悟していたのだが流石七万の圧力。ここまで策がハマるとは思いもしなかった。


総大将の父信長の力も偉大だった。七万という大軍を一ヶ月指揮する。言うだけなら簡単だがかなり難しい。だって全員が全員父に従うわけではない。隊の長も裏切るかもしれない。


魔王信長と呼ばれる男だ、流石の統率力としか言いようがない。


張り詰めた空気で誰にも話すことなく、帰路につけたのが戦後処理が終わったあと。北畠は茶筅丸が養子になることが決まった。ということは奇妙丸と俺以外は織田家の存続可能性がほぼなくなった。だが俺もゼロなので確実に奇妙丸。世継ぎ争いを避けるような形になった。父は頭も良い。


そして父がご褒美にと浅井領に行く事を許可してくれた。まぁ帰り方によっては道中だもんね。ちなみに父はそのまま帰るから数名の護衛を選べと言われたので、疲れているであろう滝川殿、柴田殿は帰ってもらい藤吉郎とその軍師竹中半兵衛を連れて行くことにした。後は俺の足軽と藤吉郎の隊に来てもらうことにした。


「久しぶりだな藤吉郎。疲れているだろうがお市様に迷惑をかけるようなことはするなよ」


俺がいうと何故それがと言わんばかりに驚く。横で笑っている半兵衛はかなり頭が切れるものと聞いていたけれど顔色がお世辞にもいいとは言えない。きっと体が弱いほうなのだろう。

一刻も早く肉食解禁をしなければきっとこの男も弱って死んでしまうだろう。だが肉食解禁など言葉では簡単だが教えに刃向かうことなどできるわけがない。


「半兵衛殿、貴方は線が細い。しっかりと食事と睡眠をとる事をすすめます、いやしてください」


すると半兵衛も驚いた表情で笑う。


「流石織田のお方ですね。優しすぎる」


半兵衛は藤吉郎の方を見て笑う。きっと藤吉郎が口説いたんだろうなこの軍師は。

藤吉郎は優しいがたまに裏をちらつかせる。天下を制すには藤吉郎を従わせなければダメだろう。


「……お土産喜んでくれるだろうか?」


不安だが似合う気がしたんだ。14歳になった俺と9歳になる彼女。年相応かどうかは知らないが興味を持ち始める時期だと信じてこれを送る。


「太郎様が選んだものですし、確かそれには魔除けの効果がある。あとは素直な気持ちを伝えるべきです」


「太郎は硬いのぉ」


「藤吉郎?今お前は俺の家臣だと父が言っていた。言葉には慎め」


こいつのペースにしてはいつか飲み込まれる。冷たくではない、隙を見せてはいけない。


ーーーー

お城に着くと長政さんが迎えてくれた。


「遠い所お疲れ様です、戦後で疲れているでしょう?茶々も待っています、どうぞ中へ」


「お邪魔します!お久しぶりです!」


案内された部屋には既に食事が用意されていた、が家臣は一人にしてくれと言われたので半兵衛殿に頼んだ。


「お市様お久しぶりです!」


「お久しぶりです桜捨丸、初陣お疲れ様でした」


「初陣と言っても兵糧攻めですけどね」


俺が苦笑いをすると、お市様は首を横にふる。


「いえ、戦場に参加して帰ってくる。それこそとても難しいことですよ、お疲れ様でした!」


俺は茶々の方をみると少し視線を逸らされた。


「お久しぶりです」


俺が声をかけると少しビクッとしたがこちらを向いてくれる。けどまだ緊張してるみたい。


「そうだ!今回も伊勢でお土産を買ってきました!どうぞ、こちらです」


俺が差し出したのは赤の袋。そこからピンクの勾玉が姿を見せる。茶々も顔をぐいっと勾玉に近づき手に取ってキラキラした目で見つめる。

かわいいな〜


「とても綺麗です!高かったのでは?」


「いやいや、お金は気にしなくていいよ。こんなに喜んでくれるなら安いものだよ」


まあ結構お金あるんだよね。父上に頼むまでもなかった。この前作った農具類の売り上げが入ってきてるからさ。


「太郎殿は心を掴むのが上手ですね。お土産も贈り物も茶々が喜ぶものばかり」


ふふと綺麗に笑う市様の横で笑う長政さんもニヤニヤしている。


当の茶々は匂い袋を袖から取り出して見せてくれた。


「前回の匂い袋は中身だけ変えて使っています、今回の勾玉も大事にしますね!」


前会った時より明るくなった気がする。


「では食事にしましょうか!」


外をみるとまだまだ夕方。


この後起こる出来事を俺は予想できていなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ